ITエンジニアによるITエンジニアのための小説
本音が語れるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。
ここでは、編集部の独断と偏愛によって選んだコラムをテーマ別に紹介していく。今回のテーマは「ITエンジニア小説」。「ITエンジニアのためになり、かつ楽しく読める」をテーマに、コラムニストが続々と参加している。まとめ読みできるように、今回はインデックスも用意した。
初めての@ITドラマが登場
エンジニアライフで「小説コラム」が初登場したのは2009年8月のこと。『ワーク×ライフ・エンジニアリング』の逆転仕事術氏が、「@ITドラマ『残業課長 和久原アトム』」を公開した。残業至上主義の課長とノー残業主義の新人によるバトルが話題を呼んだ。
「残業課長」和久原アトムは、「気合い・根性・勘=黄金の3Kでこなせない仕事はない」という信条を持つ男だ。しかし、「へなちょこ新人」の朝田ススムは、毎日定時で帰ってしまう。「若者のくせに残業しないなんて」と和久原は怒り、2人は衝突する。
本連載には、「残業の良し悪し」「新人教育」「ワークライフバランス」など、さまざまなテーマが含まれている。「若いうちに一度は“ワークライフアンバランス”を経験した方が後々強くなる」という意見や「でもやっぱりやり過ぎは良くない」という活発な意見交換も行われた。
ちょっとした楽しみもある。さまざまなコラムニストが登場人物の中にこっそり登場するなど、エンジニアライフの読者なら思わずにやりとするような工夫がこらしてある。ぜひご一読いただきたい。
「残業課長」、シリーズ化する
夏休み特別企画として登場した「残業課長」。単発のはずが、なんと他コラムニストの手によってシリーズ化した。残業課長で「久実チヨ」として登場した組長氏は、「久実チヨの華麗なる遍歴」というスピンオフコラムを執筆した。
久実チヨは、元ヘルプデスクの総務部長。「和久原アトム」では、和久原と朝田の調停役として活躍した。「パソコンの面倒を見るより、人の面倒を見る方が好き」という久実チヨ。キャリア形成やセクハラ、ワークライフバランスといったテーマについて、「IT女子」ならではの話題を提供した。
組長氏は、自分のこれまでのキャリアをふまえつつ、「数年後にこうなっていたい“憧れ”」を込めて執筆したという。「久実チヨ」シリーズは、12月にクリスマス編を公開している。
「自分は何をしたいのか?」新人IT女子の自分探し
ギャルエンジニアの森姫氏は、新人のIT女子が自分探しをする「アットマーク・マキアート物語」を執筆した。
株式会社マキアートの新人 森村が、いろいろな現場に出向し、さまざまな角度からIT業界について学ぶ物語。一口にIT業界といっても広い。ばりばりプログラムを書く現場やITに詳しくないクライアント先、外国人が多い現場など、さまざまある。ときに上司に悪態をつきながら、森村はIT業界について学んでいく。
「自分が何に興味があるか分からない」という若手や、就職活動中の学生におすすめのコラムである。
組長氏と森姫氏は、2009年12月にコラボレーション・コラムを執筆した。IT業界の恋愛事情を、久実チヨサイドと森村サイドそれぞれの視点から語っている。「残業課長」から始まった@ITドラマは、どんどん広がりを見せている。
36歳プログラマ、キャリア形成を考える
最後に、現在連載中の1本を紹介しよう。テイクウェーブ代表の竹内義晴氏は、キャリア形成に悩むベテランプログラマの物語、「わたしのみらい」を書いている。
主人公のタケシは36歳のプログラマ。「プログラムを書くのが好き。マネジメントはしたくない」という、典型的な職人タイプ。しかし、ある日、タケシは突然「移籍」を告げられる。「事実上の解雇ではないか」――タケシは悩み、転職活動を開始するが……。
「マネジメントをやりたくない30代のプログラマ」は、連載中では転職活動において厳しい状況に置かれている。同年代の読者は、一度キャリアについて見直してみるのもいいだろう。「わたしのみらい」は、週1程度のペースで公開している。ぜひチェックしてみてほしい。
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