@IT自分戦略研究所 編集部が独断と愛によって選んだ「テーマ別コラム」をピックアップして紹介します。

エンジニアたちの「勉強会」奮闘記

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 本音が語れるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。

 ここでは、編集部の独断と偏愛によって選んだコラムをテーマ別に紹介していく。今回のテーマは「エンジニアと勉強会」。エンジニアにとって、勉強会はすっかり身近なものとなった。エンジニアライフのコラムの中から、勉強会にまつわる考察や、実際の勉強会レポートをピックアップする。

「教えない」「考えさせる」勉強会の作り方

 『ソフトウェア開発に幸せな未来はあるのか』のにゃん太郎氏は、「勉強会を開催するときのポイント」をまとめている。そこには、「勉強会は教わるところではない」という筆者の思想が込められている。

 にゃん太郎氏が自社や派遣先で開催する勉強会は、「教えない」「考えよう」を基本的なスタンスとしている。用意する資料は図ばかりで、文字をほとんど使用しない。文章にしてしまうと、みんなそれを読んでしまい、考えないからだ。

 さらに、勉強会ならではの、講師と参加者「双方向」のコミュニケーションが起きるように、シナリオを組む。参加者にランダムで意見をいわせたり、演習を混ぜたりする。

 受け身では「へぇー」で終わってしまう、分かった気になっただけである、と筆者は強調する。参加者全員が積極的にメモを取り、自ら考え、自主的に質問するような勉強会が理想である。

「社内勉強会」立ち上げ苦労話

 北海道で働くエンジニア Ahf氏は、2009年から「社内勉強会」を開催している。勉強会を開催するという文化がもともと存在しない会社では、勉強会を立ち上げるまでに多くの困難が待っている。

 まずは社内の「エラい人」にメールでお伺いを立ててみた筆者。基本的には「大歓迎」だが、「諸般の問題を調整しないと」という回答が返ってきた。前途多難である。

 それでも何とか社内で根回しをし、開催の許可を得た筆者。だが、実際に開催するとなると、新たな問題が持ち上がる。「ネタの内容や難易度はどうするか?」「資料にどこまで盛り込むか?」「リハーサルする時間がない……」。

 だが、それでも社内勉強会を開催することには意義がある。「思ってもいなかった人がちょっとした反応を示したり、反対に参加しそうな人が参加してこなかったり」することで、会社の「空気」を知ることができるというのだ。

エンジニアたちの勉強会レポート

 勉強会は開発者のためだけのものではない。「テストエンジニアのためのコミュニティ/勉強会」が存在する。テストエンジニアの第3バイオリン氏は、ソフトウェアテストワークショップ「WACATE」の参加レポートを4回に渡って公開している。

 筆者が参加した「WACATE 2009 冬」は、神奈川県 三浦半島で合宿形式で開催された。「基礎・おぼえていますか」と題し、テストの基礎を学び直そうというテーマでさまざまなセッションが行われた。

 レポートでは、各セッションの中身はもちろん、夜の懇親会の様子まで紹介している。合宿形式の勉強会の雰囲気を感じとることができるだろう。

「WACATE 2009 冬」参加レポート
第1回第2回第3回第4回

 福島情報処理センターの大久保仁氏は、スキルアップと地域活性化を目的としたコミュニティ「エフスタ!!」を発足。首都圏に比べてエンジニア同士のつながりが少ない地方においても、徐々にエンジニアコミュニティが生まれつつある。同じく福島情報処理センターのさとうかおり氏は、エフスタ!! 勉強会の模様をレポートしている。

「エフスタ!! 勉強会」レポート
第1回第2回

よしおか流「社内勉強会のメリット」

 勉強会といえばよしおかひろたか氏。楽天で開催した「自作サーバカンファレンス」の模様を、動画つきでレポートしている。

 自作サーバによって自社サーバ環境を構築している「はてな」「pixiv」「サイバーエージェント」「CEREVO」「チームラボ」の5社が、それぞれ自社ノウハウを発表。自作サーバのメリットについて話し合った。

 よしおか氏は社内勉強会を開催するメリットとして、

  1. 従業員に最新の技術情報を学ぶ機会を提供する
  2. 社外の優秀な技術者と交流する機会を提供する
  3. 上記を通じて従業員のモチベーション向上、社内活性化につながる

の3点を挙げている。あなたも上記のメリットを提唱し、社内協力者を募って、勉強会を開催してみよう。

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