地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

開催できるか社内勉強会

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 勉強会、講習会、セミナー。今日も全国のどこかでこのような催しが開催されていることと思います。志ある方はこのような催しに積極的に参加していることではないかと思います。

 わたしは残念ながら、土日祝は家庭に奉仕(?)することにしていますので、平日以外に活動されているコミュニティなどには参加できなかったりします。出てみたいところは北海道の中で何カ所もあるのですが……。

 平日に行われるセミナーに参加するだけでも結構な収穫があるのですが、恐らくそのようにセミナーや勉強会などに参加している方というのは、会社に勤められている方たちの中で見ると極々少数派なのではないでしょうか。

 わたしが現在勤める会社においては、テクニカルなセミナーに出席するのは残念ながらわたし1人という状況です。テクニカルでないセミナー(業界のセミナーなど)であれば、企業として出展を行うことがありますので、まだ出席したりする人間もいることはいるのですが、全体で見ると、このようなイベントに対して意欲がかなり薄い社風であったりします。

 そのような雰囲気ですので、当然社内では勉強会といったイベントを催すこともなく、社内には常にマンネリ化し、停滞した空気が淀んでいます。ついでに危機感も足りません。

 それではマズイと思い、数年前よりオブジェクト指向をとりいれた開発や、データベースでの正規化(!)など、今の会社で取り入れていない技法を用いた開発を行い、テストケースとして用意してみたのですが、それも参考にされることなく時間ばかりが過ぎていました(当初はVB6でデザインパターンやらを取り込んでしまったので、非常に分かりにくいものにしてしまい、周りの心証がすこぶる悪いものにしてしまったのもあるのですが)。

 いかんよなぁ……と思いつつ、最近多忙のため、何もできないまま春を迎えてしまいました。ですが、ちょうど期も変わったことですし、心機一転、行動に移してみようと思った訳なのです。

 社内での勉強会ということで、まずは直属の上司に伺いを立てるのが筋ですが、今回は思うところがあり、いきなり「エラい人の1人」のところへ、メールですが伺いを立ててみることにしました。

 結果としては、エラい人も「現状・今後を問題視しているので、そのような意見は歓迎するところだ」という良い返事をもらえました。ただ、「それに伴う諸般の問題に対しては、色々と考えなければならないので、意見の調整を行いたい」と。

 諸般の問題というのは、大体次のようなところです。

  • 定時時間外に行った場合に業務ととらえるかどうか
  • 若年層はともかくベテラン層をどう扱うか
  • 会社としてどの方向へ向かうべきか

 どれも自分クラスでは決めることのできない話です。特にベテラン層に今後どのような役割を求めるか、という企業の姿勢については、今までのいきさつもあるでしょうから、簡単には実行できない難しい話題だと思われます。

 個人的に思うところはあり、人材の層が空洞化を起こしてしまっている背景もあるので、分業化を行う必要があるとは思っているところです。それが嫌なら開発できるよう努力してほしいのですが……。それは人によって難しいところも多いと思っています。

 そのような点もあっての社内勉強会ですが、正直、前途多難な状況かと感じています。1~2回なら何とかできるかも知れませんが、どこまで継続してやることができるか、参加者が食いついてくれるかなど難しい話が山盛りです。

 「社内勉強会で組織を活性化せよ」の記事に目を通し、スモールスタートで行うことをベースにしていても、元々の記事の適用先自体がある程度の規模を持つ企業になっている節もあり、わたしが勤めているような少数人数の中堅~零細企業にはあまり当てはまらない環境であるようにも思えてしまいます。

 まぁ、そのようなことを言っていても始まらないので、「何はともあれやってみよう」と前に踏み出してみた訳です。これが吉と出るか凶とでるかは、これから次第ということで。

 しかし、意見の調整を行いたいと言われて半月ほど過ぎたにも関わらず、それ以降のアクションが何もないという時点で、すでに嫌な予感が満載です。本当にやっていけるんでしょうか……。

※本気でリアルタイム進行中な話ですので、この続きは事の進退が発生した時に書こうと思います。

Comment(6)

コメント

三年寝太郎

こんばんは。
苦労されているようですね。

もし、上層部からの支持が明確に得られかった場合は、周囲の人たちだけでも少し巻き込んで、興味のあることから始めるしかなっそうですね。

自転車操業的な運営になりそうですが、まずは、走り出さないと始まりませんね。
そうなると、ある程度安定して進める状態を作るのが先決でしょう。

極端な話をすれば、WindowsやExcelなど、極一般的に使ってる道具を、もっと便利に使う、見たいな所から始めても良いわけですし。
個人的な経験から言うと、キーボードのCtrl、Shift、Alt、それからFunction Key等は、殆ど使ってない人が多いです。
ショートカットをある程度覚えておくだけで作業効率が大幅に上がる事を知らないからですが、そう言ったことから始めて助走を付けてみるのも良いかもしれません。
あとは、フリーソフト(使っても良いのなら)の情報交換をしてみるとか、簡単なところから教え会うと良いかもしれません。

自転車が一番不安定な状態というのは、静止している時、あるいは限りなく静止状態に近いスピードで移動しているときです。つまりスピードが無いほど不安定になる。
後ろに重いモノを載せていたり、坂道を登ってるときは、一生懸命漕がないとふらふらするし、ちょっとした段差でもすぐに止まって転んでしまう。
しかし、一定以上のスピードが確保できていれば、ふらついたり、ちょっとした段差で止まってしまったりということもありませんから、転ぶ心配も無いわけです。
爺さん婆さんの自転車運転が何時もふらついてて危ないのは、スピードが出てないからなんですよね。
(筋力が無いし、反応も遅いし、目も悪いから仕方ないのですけど。。。)

ただし、コントロールできない程のスピードは、命取りにもなりかねないので、注意力とブレーキの整備は必須ですが。。。

自転車操業で一番危ないのは、スピードが乗る前と、急な減速をして止まりかけたとき。
荷物が重ければ重い程、或いは、坂がきつければきつい程、安定出来るスピードに達するまでに、体力と時間がかかる。

組織的なサポートがあればもっと安定した三輪や四輪に切り替えられるチャンスもでて来るかもしれません。
ある程度のスピード感があれば、続ける気持を維持できる人が見えてくるかもしれません。
到達感は後から付いてくるものです。
一生懸命漕いでたら、いつの間にか熱も上がってるかもしれません。
冷めてるとき程、熱が欲しい。
停滞しているとき程、スピード感が欲しい。

情報の流れを作る。人の交流を作る。難しい様で簡単。簡単な様で難しい。微妙なところですが。。。

最後に、大分古いですが、自転車操業応援歌?を紹介します。

走り出さなきゃ始まらない そんなペースじゃ意味が無い (RAMBLING MAN by COMPREX)

な感じで。

Ahf

三年寝太郎さんコメントありがとうございます。

なかなか今の私の勤務先では組織的サポートが難しい状況です。
一応認めてくれているので、そこだけは良かったのですが。

何分「自分で何かを発信する」という空気があまり無い環境ということもあり、
しばらくは私でできるところまで引っ張るのがよさそうな感じです。
それこそコメントしていただいたようにショートカットやツールの類、本当にちょっとしたことから始めていこうと思っています。

それと一緒に基本知識もちりばめながら、って形ですかね。

しかしCOMPLEXとは・・・何というか同世代でなければ微妙ですね(笑

ビガー

ビガーです。

スモールスタート云々とか、とにかくやってみようというお言葉から、
勉強会を実施することが目的化されつつあるように見受けられました。

経営者、ベテラン、若手とすべての層をターゲットにしちゃおうとしているから
難しくなっているのだと思います。

経営者は、何とか社内を活気付けて皆健康(心身疾患とか面倒はゴメン)に
利益を上げられればハッピー?
ベテランは、管理を楽にできるような標準化をどうすればできるのか、
自分や若手のやる気を上げるにはどうすればいいんだろう?
若手は、技術力を上げて一流のプログラマになったる、いまいちプログラムの
面白さがわからないから転職してみよっかな。自分のいいたいことが
お客様とかベテランにうまく伝えるにはどうすればいいんだろう?

みたいなことを考えているんじゃないんですかね?
ニーズの把握は基本です。

ちなみにオブジェクト指向の本質も要件定義や分析段階での有用性を語れないと
めんどくさいだけ(今までの自分の思想を変える必要性が見えない)で終わるのは当然です。
東京になりますが豆蔵というベンチャーのセミナーをOOPを十分に理解されている方が
受講すれば分析講座関連の講座は有用と思いますよ。

Ahf

ビガーさんコメントありがとうございます。

経営者、ベテラン、若手それぞれで考えることも異なるのでご指摘のように難しくしてしまっているのはあるかと思っています。

まずは~、というのは最初から各方面のニーズに応えるというのは難しい事ですので一部(今は若手)をターゲットとして始めるのがベターと思うためです。ただし社内にて行う以上は上層部などにも了承を得る必要はありますので、そういった根回しは行わなければならないと思います。正直ベテラン層については一番最後になるのかな、とも思っています。

株式会社豆蔵のセミナーについては私も聞いてみたいと思っているところですが・・・地方からは難しいのですよ、やはり。

ビガー

ビガーです。

どうしても社内勉強会がしたいのですね。
何が目的なのか理解できませんでした。

>会社としてどの方向へ向かうべきか
上記のような理念のぶれた状態では迷走してしまいますよね。
難しいとは思いますが、経営者→ベテラン→若手の順が結局は一番近道と思います。

Ahf

ビガーさん再度のコメントありがとうございます。

「仕事として」を主に置けばビガーさんの言われる順序になると私も思います。
今回は、ちょっとだけ欲もありますから「技術者として」が私の理想に含まれていたりします。

今はまだ夢物語ですけど、後に続く人達がいい方向に進んでくれれば(偽善なのは承知の上でも)何か役に立てたような気になれるんですよね。

勿論自分がやりたいからやる、という気持ちも大きいですけど(笑

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