地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

ビジネス寄りなウェビナーをやってみて感じた違和感

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 今月の話ですが、私が勤める企業で久々のウェビナー企画を行うことがありました。私も20分ほどの時間をもらい、テクニカルな話題な内容で話をしていました。もともとコミュニティなどで活動していた時期もあり、オンラインオフライン問わずに何かしらの話をする場数だけは踏んでいたので、ある程度の出来で話すことはできたかなと感じています。そう遠くないうちに同様なウェビナー企画を実施することを予定していますが、コミュニティ基準で考えていた時とは異なり色々と考えさせることが多かったです。

 ビジネスよりの配信を行っている企業もいまでは珍しくありません。一つの宣伝的な媒体として活用され、営業活動の一環として行うこともあります。また自社のイメージ戦略な一環として配信を行う企業もあります。事前に計画立てた上で、対象の選定や内容の調整などを行い、関係各所との調整も行ったうえで配信する形が多いのかなとも思いましたが、企業規模や風土によってこのあたりはまちまちでしょう。世間的にビジネスに近くなればなるほど、このあたりにかかる手間の量は増えていく傾向にあるのではと思います。

 コミュニティベースというか、私が関わらせてもらっていた界隈の場合は、計画立てることは同じですけども、ビジネス向けに行うよりももっとライトに、そして内容も自由で肩ひじ張らない話し方で行うことが多かったです。これは対象が現場の技術者向けに行うことが多かったから、とも言えます。対してビジネス向けの場合、話し方もスライドの内容も悪く言えば固いものにしてしまいがち、というか私の場合はそうなりました。そのためか、自分で話していてもこれまでとは違う話し方になり、自分で自分に違和感を感じる場面も多々ありました。

 その違和感なのですが、ビジネス寄りな場合とコミュニティ寄りな場合、それぞれでやり方を変えているところに由来するもので、それは本当に効果があるのかという点です。自分がある程度の年齢になったこともありますが、固めでまじめな切り口のものがビジネス寄りに本当に有効なのかが実感できていないのです。同じ人たちに対し異なるやり方で二度見てもらう、といった事は当然実施することができないので当たり前なのですが、採った方法と結果を関連付けることが物凄く難しいのでは、と考えてしまいます。ビジネスよりとしてターゲット層も決裁権を持つようなところに絞り固めな切り口で臨んだウェビナーで得られた結果と、同じターゲット層に切り口をライトにした場合との結果を比較することは単純には行えない以上、間違っているかもしれない思考でアバウトな結論らしいものを作るのが精一杯です。

 対象者が決裁権をもつからといって固い内容を常に求められるとは、自分の年齢も含め考えてみると、一概にそうは言いきれないと考える方が自然に思えます。ある程度のポジションにつく人たちも多様化が進み、これまでとは違う考え方で行っていかなければ結果につながらなくなっている、そう考える方が現状に合っているのではないでしょうか。売り上げ規模がこれくらいの企業を対象にするから固めな内容で、技術者層を対象にするからライトな切り口でといった単純な場合分けはもう通用しない可能性、もしかすると詳しい人たちには当然の何かを自分たちが気づけていないとすら思えます。

 業務として取り組むとしても、かけられる予算には必ず限りがあります。割り切って最初に予算をかけて調査をしてから取り組むか、予算はかけないが時間を長めにとって取り組んでいくか、どちらかを選んでいくことになるとは思います。ただどちらの方法を選んだとしても、ある程度の期間である程度の回数を実施できなければ、良い結果など生まれるはずもありませんので、やるからには長期的な視野で取り組んで行きたいところです。

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