地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

内製化を進めることは必要なのか

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 ここ最近は気温も上がる時が増え雪解けが日に日に進んでいくように感じられますが、このコラムを書いている時は訳あって関東にいたりします。ちょっとした出張中なのですが、寒い地域の人間がこの時期の移動でどうしても困ることがあり今回も例外なく困っていました。何が困るかというと気温差が大きい時期ということで、地元では 0 度近辺だったものが関東に来ると 10 度を軽く超える気温になっており、身にまとうものをどうするかが非常に大きな問題になります。現地に合わせるとこちらに来たときは汗だくになり、関東に合わせると地元についたとたん凍えてしまうので、この時期に北海道など寒い地域に来られる方は、身に着けるもので体感温度を調整しやすいよう丁度良い服装を探しておいてください。

 今回出張した理由ですが、ちょうどこのコラムがアップされる前日となる 2/27 に、内製開発サミット2025 というイベントが行われ、私が勤務する企業もここで出展を行うためでした、内製開発を主体としたイベントということもあり、参加される方々も実際に内製開発を行っていて感じる課題や、今後進めるための情報収取などなど、多くの人が参加されていました。出展ブース要因ということもあり、私自身は行われていた気になるセッションなどを全く見ることができなかったのが心残りですが、ここは仕方のないことです。

 内製化はここ数年で話題に上がることも増えた、業界問わずに注目されるワードです。理想としては内製化で必要なシステム構築がすべてまかなえれば、本当に必要な機能でシステムを構築しやすくなり、外部企業の助力を得るケースに比べると望んでいるものを構築できる可能性が増えると考えられています。実際には、本業以外のスキルを求められる場面が増えるので現場社員にかかる負担という課題はどうしてもついてまわります。それでも内製化を進めるよう目指すのは、やはりこれまでのシステム構築で必要と思われない部分にかけられるコストが大きいと感じられたことが多いのも、要因の一つかもしれません。

 私個人としては、最低限の制約の中で現場主体にどんどん進めてしまうのが理想と考えるのですが、企業によってはルールを先に決めその中で進められるよう、組織を優先して考えられるところも多いです。この点についてはどちらが良い悪いではなく、どちらが自社に合うか、この考え方で行うのが必要だと感じています。よくよく見かける Web 媒体や書籍などではどちらかにすることをよしとしているものもありますが、個人的にはどちらでも自社に合った方法を採用するのがよいと考えています。

 私自身が気に入った技術を利用して何かしらのモノづくりを行うことが好きなので、できるだけ最低限ルールの設定で進めていくのがよいと思っているのですが、このあたりは何を最優先にするかといった優先度の問題もあり、会社ごとで出す答えも変わってきます。言い換えると人と組織が絡む問題は、常に難易度の高い課題であることが多く、簡単にこの方法がベスト!、というものはないのではないかとも思います。

 ただそれでも、どのような形課は様々ですが内製化を行えるよう体制を整えていくことは、今後においてますます重要度は高くなるのではないでしょうか。採れる手段は様々です。多くの方法があることでしょう。それらの中で自社に適した方法を見つけ実践していくことが、まず内製化を進めるための最初の一歩として必要なのかもしれません。

 最優先で快活したい課題を決め、それに対する手段を考慮する。付随してついてまわる問題に対する対応を考えていくことは、内製化に限らず必要です。このあたりのさじ加減を間違え、内製化することを目的としてしまうのではなく、解決したい課題があり内製化が有効だから自社でできるようにする、といった筋道で話を進めていかなくてはなりません。

 私としては内製化できるようになることは企業として大きな武器になると考えます。そのためにも少しずつでもよいので、自分たちで対応ができるようになる未来を見ながら進めていくのがよいのではないでしょうか。私の金mジュ先をはじめ抱える悩みに一緒に対応を考えてくれるサービスを行う企業も増えています。そういう企業の助力を利用するのも一つですし、自分たちのことなので自分たちだけで推し進めるというも一つです。できる限り多くの企業が内製化を進められるようになる未来を、一緒に目指していければよいなと思います。

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