地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

悩ましくなるこれからの新人研修

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 一部の方々はゴールデンウィークに突入されているように、気が付けば4月も終わろうとしています。1年の3分の1が終わったわけですが、やはり時間が過ぎるのはとても早いものです。

 多くの会社では4月になると新人が入社してくる時期になります。社会人に染まっていない雰囲気を感じ、自分がいかに年を取ったかを認識してしまう時期でもありますが、ここ数年の IT 業界では新人に求める内容が年々複雑化しているようにも思えます。発端はやはり AI の台頭なのですが、それを抜きにしても IT 業界は新技術を扱う業種ということもあり、年々スタートラインが上がっていってしまいます。ベテラン層やシニア層から見ても、自分たちが新人の頃に求められていた内容からは、はるかに難易度が向上していると感じるのではないでしょうか。

 新人たちに求めるものが複雑化するに合わせ、教育を行う側にも求められるものの難度があがっていっています。例えばこれまでであれば7一般的なコーディングスキルや、サービスの利用方法などは初期の研修でほぼ扱う話題だったと思います。ところが AI の進化により、今までほどコーディングスキルは求めなくてもよいのではないか、実際に開発業務となったときにはコーディング以外のスキルが重要なのではないか、といったように、初めのうちに教えておきたい内容もどんどん変化させていく必要が出ています。研修で教えた内容は、できるだけ実践の場でも活用できるものであるのがベターです。それを踏まえると、これまでと同じやり方では活用できる部分が少なくなってしまうというのが、ここ最近の傾向ではないでしょうか。

 この問題の難しいところは、教える側もまだ試行錯誤を繰り返していることもあり、効果の高いカリキュラムを組むことが非常に難しいという点です。教育を専門にしている企業であればまだしも、開発を主体としている企業ではそこまで教育に時間と労力を割くことは難しいですし、割いたところで結果を出せるかも微妙です。だからと言って、割り切ってこれまでと同様の内容で研修するというのも、新人たちには良くないものです。

 人に物を教える/伝えるというのは特殊なスキルです。誰でもができるわけではなく、教える側に適した人を選ぶものではあります。また受ける側も人を選ぶ部分はあり、教え方が合わなければ受ける側が理解できない場面は多々あります。どちらが悪いというのではなく、かみ合わせが悪かったと言えるケースが多いのが悩みどころの一つです。理想としては、できるだけ互いに試行錯誤というか、色々な方法を試しながらできれば良いのですが、企業における研修と考えた場合、そこまですることはありません。受ける側にも努力を求めるのが当然となります。お互いに努力した結果、芳しくない結果となったとして、その人が能力不足かと言われるとそうではありません。ですがそこまで企業に求めるのは難しいことです。

 ただそうはいっても新しい人を迎えるのは企業側なのですから、できる限りは企業側が責任を持つ体制であるのが望ましいと言えるでしょう。ベストエフォート的ではありますが、できるだけの努力を企業側は行う必要があると考えられます。また受ける側もそれに甘んじることなく、自分での努力も行う気持ちを忘れないでもらいたいものです。相手の事情を考え、その中で自分ができることをやるというのが、ある意味で今後重要なスキルの一つでもあります。技術的なところよりも、このようなヒューマンスキルを磨くことも大切です。うまくいかないことも活用の仕方によってはよい結果に繋がることもありますので、ぜひ活用するということを考えてみてください。

 色々書きましたが、本当にこれからの研修はどうすればよいのか多くの企業が悩んでいることだと思います。情報共有の場があれば、意外と求めている人も多いのではと感じますが、なかなか自分が旗を振って場を作るのも色々な事情が重なって難しいです。他力本願ですが、そういったものがあればぜひ参加してみたいとは思っていますし、すでにやってるということであれば教えていただけると嬉しい限りです。

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