地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

仕事をうけるにあたり最初から含んでおきたいこと

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 「あと数日でプロジェクトが終わる」
 「プロジェクトが終わるとどうなる?」
 「知らんのか」
 「プロジェクトが始まる」

 有名なネットミームに乗っかったものですが、実際に期の終わりに合わせて一度区切りを入れるけれども、すぐに同じプロジェクトを再度開始するところも多いのではないでしょうか。終わったと思っていたら終わらなかった案件というのも、世の中には数多く存在していることでしょう。

 仕事として受ける会社側としては喜ばしいことなのですが、実際に案件に関わるメンバーとしては非常に複雑な気持ちになることもなくはありません。案件の内容や経緯によっては継続を歓迎することもありますが、トラブルが多発したり関係者の仲が悪くなっている案件では継続するとなると気が滅入ってしまいます。

 一つの案件に同じメンバーをアサインし続けることもありますが、定期的にメンバーのローテーションを行う場合があります。一つの案件を続けていると、スキルに磨きがかからなくなったりモチベーションが低下することが起こりうるからなのですが、ユーザー側の都合もふまえるとなかなか実践できていない話も多いです。

 ローテーションすることを最初から盛り込むのであれば、二人以上のメンバーで携わるようにする必要がありますが、予算の都合や人員の空き状況などからおひとり様で携わらなくてはいけないケースがあります。この場合はメンバーのローテーションを行うことも難しくなり、簡単に抜け出せない状態に陥ってしまいます。このような状況になると、非常にモチベーションも下がりやすくなります。モチベーションの下がったメンバーは、どこかのタイミングで退職することを選びやすくなってしまいますので、会社としても望ましいことではないのは理解しているはずです。

 ただし、理解してはいるけれども実践にうつすのが難しい事情もありますので、最初からそうなることを盛り込んで準備できていればいいのですが、どうしても諸々の事情で許されないことが多いです。それこそ売上額が絡む話や、相手方の予算などです。会社が会社である以上は、どうしてもそういった事情を無視するわけにはいきません。そのように考えると、会社側として何かしらの無茶を通さなくてはいけないのではないでしょうか。

 育てた人材がモチベーションの低下により退職して失われるデメリットと、会社が一時的に被るデメリット。それを天秤にかければどちらを優先しなくてはいけないかは、答えが出ていそうなものです。会社にとってそこに勤める社員は一番の宝とも言われます。是非とも社員を優先した動きが取れるよう、上層部の方々には理解してもらいたいところです。

 一番よいのは、ローテーションを行うことを当然として相手ユーザーに迷惑のかからない形で人員交換ができることです。案件を請け負う際に、できる限り人員交換を見据えた提案が行えるように話を進めていきたいものです。

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