お気楽“IT系女子”の日常を徒然と綴ります。

「@ITドラマ 残業課長」スピンオフコラム『久実チヨの華麗なる遍歴』(5)そしていつもの日常

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 「お、どうしたの?元気ないじゃーん。ちょっと、お茶でもしながら話そっか?」――これは「@ITドラマ 残業課長シリーズ」に登場したマドンナ(?)久実チヨの、知られざる過去と素顔について描く、魅惑の物語である!

◆ ◇ ◆

 こんにちは。久実チヨです。今日は、最近テストリーダーになった梅尾リンちゃんと期中面談がありました

 やー、さすが、20代にしてリーダーになっただけあって、責任感もあるし柔軟な考え方をしてるし、将来が楽しみだなー😍 わたしも良い刺激をもらって大満足でした。

 でも、そんなリンちゃんにもお悩みが1つ。後輩への接し方が難しいのだそう。若手の子たちと年代が違うから、たまにビックリすることもあるけど、わたしより若いリンちゃんでも、現場でいろいろな年齢やキャラの後輩がいると、やっぱり苦労するのね。そういえば、わたしがちゃんとした「後輩」を持ったのは、26歳ぐらいだったっけ?

 あの頃、チームの増員を会社に依頼したら、協力会社さんから派遣でヘルプデスクの方に来てもらったんだ。あれは酷い人だった……。

 わたしの方が年下だったからナメられてたのか、手順や作業内容について説明して指示しても、勝手な手順で作業してミスするし、指摘したら「前の現場では、この手順でやってましたので。」って、言う人だったなぁ。何回も、「前の現場と、ここの現場は状況が違うのに、指示を無視して勝手なことをするな。」って言ったっけ。……あー! 今、思いだしても腹が立つわー!

 お客様からもクレームが出て、やっと辞めてもらうって時に、サラちゃんがOJTも兼ねて後任に来てくれたんだったなぁ。あの時は、本当に嬉しかったな。

 「でも、わたし最初はチヨ姐のこと、『この人、怖い!一緒にやっていくの無理かも』って、思ってましたよ。」

 えー! マジで!! そ、それはショック……。

「だって……、例の派遣さんに接するときの姐さん、めちゃくちゃ怖かったもん!!😅 でも、彼女がいなくなってから、ウソのように普通だし、気を遣って下さってるのも分かったから、ホッとしました。むしろ、姐さん、かなりの天然だし」

 そうか……。確かに、自分が若い頃やたらと先輩の女性って、威圧感があって怖かったもんなぁ。怖がられる側の年代になったから、気を付けなくちゃいけないのね。ちょっと天然だって思われるぐらいで丁度良いのかも。相談したり、質問したくても、先輩が話し掛けにくいオーラを発してたら後輩達も戸惑うしね。

 自分が一般事務だった時は、女子だらけの世界で気苦労が絶えなかったし、新人ヘルプデスクの時は紅一点で且つ下っ端でしんどかったし、とにかく女の子の味方が欲しかったの。そして、もし女の子の後輩が来たら、できる限り優しくして、負担を軽くしてあげないと! ってそれなりに頑張ってたなぁ。

 「はい。優しい先輩でしたよ、基本的に

 基本的に……?

 「だって、トラブルでテンパってるときって、キー! ってなるじゃないですか、姐さんは。あと、いきなり天然なこと言うし」

 そ、そうですね……。

 「けど、わたしがミスしたり、ドジなことしてお説教されてたら、必ず飛んで来てフォローしてくださってましたよね。あれは、心強かったですよー」

 そう? てへっ😝。 だって、指示した側としての責任があるからね。

 「まぁ、世代の違いは埋めるのが難しいから、作業の意味や背景まで説明して納得させること、頭ごなしに感情的なことを言って叱らないこと、後輩の言い分をとりあえず聞いてやること、何かあったら庇ってあげること、この辺りができてれば概ねオッケーじゃないですか?」

 言うは易し、だけどねぇ……。

 あーん、後輩を育てるのって、難しいなぁ。わたしにも、まだ明確な答えが出せないわー。毎年、カラーが違うしね。それが面白いと言えば、面白いけど、やっぱり大変。でも、わたし達先輩がいい加減な仕事のしかたをしていたら、それを見て育つ後輩たちもいい加減に育つし、責任重大だなぁ。今年度の新入社員たちは、配属先でがんばってくれてるかなぁ。

 さてと、来年度の新卒採用の説明会の準備を始めないと。今度はどんな子達が来てくれるのかなぁ。説明会や、面接で学生さん達と話すの大好き! ひたむきに頑張ってる子、迷ったり考えたりしてる子、なーんにも考えてない子。いろんな子がいるけど、やっぱり夢や希望を持って入社して来てくれる子達に恥じないように、ベテランも頑張るぞっ。

 「あ……の……久実部長。ちょっと、ご相談が……。」

 お、どうしたの?元気ないじゃーん。ちょっと、お茶でもしながら話そっか?

◆ ◇ ◆

 押しも押されぬお局様にも、新人だったり、下っ端だったり、失敗したり、いろんな出来事があったのです。

 良いことも、悪いこともいっぱい積み上げて行く中で、自分の良いところ、至らないところを知り、成長していくのですね。先輩を見て自分の目指す方向を模索し、後輩を見て、かつての自分を省みる。会社というところは、いろいろな年代の人が集まる面白いところだと思います。

 久実チヨは、そんな面白い場所を、もっと面白く、そして、なるべく幅広い年齢層の社員達がその面白さを実感できる場所にすべく、これからも邁進するのです!

◆◇◆ サラのナイショ話 ◆◇◆

 チヨ姐さんの天然レジェンドはねー、いっぱいあるんですけど、特に方向音痴ネタとか最強ですね。例えば、一生懸命、右手で左方向を指さしながら、「サラちゃん、そこを右に曲がるのっ!」とか、言うんですけど、どっちなんだよ!?(笑)。「だから、右よ、右!……あれ?」とか。右手だから右方向を示してるつもりになってたみたいです。大丈夫かな、姐さん。わたし、姐さんには絶対に道を尋ねないことにしてます。

 そんな感じで、面白いネタはゴロゴロしてますよ。あー、全部バラしたい! そういえば、わたしが間違ってサーバを再起動させてしまった時の姐さんのテンパり具合も、動画に撮って皆さんにお見せしたいぐらい面白かったなぁって、笑ってる場合じゃないんですけどね。アハハ。

 では、姐さんの教えで衝撃だったことを、最後に1つご紹介します。

 「結果が伴わなければ、やらなかったことと同じ。社会では、プロセスではなく、結果が評価される」

 ですかねー。これ言われた時はかなりショックでした。でも、自分が初めて後輩を持った時に初めて、このセリフの意味が分かりました。厳しい言葉ですし、反感も感じましたが、姐さんも新人時代に上司から同じこと言われたんですって。誰もが通る、「社会人と学生の違い」という壁なんでしょうか。

 チヨ姐さんは、天然でマイペースで、何だかんだ言ってても意外とスムーズにキャリアを積んで来た人だと思ってましたが、やっぱり、いろいろ積み重ねて来たものがあるんですね。どうりで、若い子達に人気があるわけだ。改めて尊敬しちゃいました。

 業種は違えど、身近に尊敬できる先輩がいると、自分もそうなりたいってモチベーションを保てて良いですよね。皆さんは、そういう人いますか?

Comment(5)

コメント

梅尾リン

久実チヨさん

悩めるテストリーダー、梅尾リンです。
いやー、最後の最後で登場させてもらってありがたいです。

実際のところ、後輩との付き合い方って難しいですよね。
私の部署の後輩は社会人2年目で、私の一番下の妹(25歳)よりも年下です。

妹よりも年下・・・っていうだけで妙に身構えてしまいます。
(じゃあ、妹や弟がいない人はどうなるんだ、って感じですが)

そうはいっても、後輩と接するのが嫌なわけではなく、むしろ大好きなほうです。
もともと長女気質で、しかも学生時代は6年もサークルに居座ったので
後輩が困っているときに世話を焼いたり、今は伝説となった昔話の生き証人に
なってみたりするのが好きなのです。

特に昔の自分の失敗談に後輩が食いついてくると「こんな話をまじめに聞いてくれるなんて。ああ、あのとき失敗しておいてよかった」とさえ思います。
(なんだかんだ言って、「先輩の失敗談」は興味深いものですから)

だからっていつまでも失敗だけではダメなので、古い言い方ですが
「自分の背中を見せる」「自分が学び続ける姿を見せる」が最近のモットーです。

今回のドラマは久実チヨさんのちょっと過激な趣味や、朝田くんとの関係性も垣間見えて楽しませてもらいました。お疲れ様でした。

組長

梅尾リン様

ご登場ありがとうございますー!絶対に、梅尾さんは登場していただきたかったので、良かったです★

>特に昔の自分の失敗談に後輩が食いついてくると「こんな話をまじめに聞いてくれるなんて。ああ、あのとき失敗しておいてよかった」とさえ思います。

分かります!「聞いてくれて、ありがとう!」って思いますよね。だからこそ、こちらも真剣に話さないと!と、引き締まる思いがしますよね。

組長

<最終回ネタばれ>
梅尾リン→うめお りん 音読みすると「バイオ リン」です。そうです、コラムニストの第3バイオリンさんをイメージした新キャラです。個人的に、第3バイオリンさんにはぜひ、ご登場いただきたかったので、頑張って名前を考えました。笑

実は、自宅で第4回を書きあげて投稿し、この回の冒頭数行を執筆中に、祖母が倒れまして、最終話を仕上げられないのでは!?と心配になりましたが、祖母の入院中に何とか仕上げ、間に合わせることが出来ました。あまり内容が練れていないのは、文才に乏しいだけでなく、そういう事情でして・・・とか、誤魔化したりして・・・。

インドリ

>祖母が倒れまして

それは大変でしたね・・・
その様な中、楽しいコラムを書いて頂き有難うございます。

組長

インドリさん

コメントありがとうございました。

一時はどうなることやら、と思いましたが、何とか仕上げられて良かったです。
また、楽しんでいただけたようで嬉しいです★ありがとうございました。

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