@IT自分戦略研究所 編集部が、エンジニアライフのおすすめコラムをピックアップします。

答えは思ってもみないところにあるものです

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 本音が語られるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。本記事では、おすすめコラムを厳選して紹介する。

  • 【考え方】我流言語習得術、あえて名付けるのなら、読書駆動習得術
  • 【考え方】「JaSST'11 Tokai」参加レポート――飛行機とコミュニティ、テイクオフ!
  • 【働き方】最強のエンジニアはどこにいる

【考え方】我流言語習得術、あえて名付けるのなら、読書駆動習得術

 『プログラマで、生きている』ひでみ氏は、自身の長いキャリアで作り上げてきた、プログラミング言語習得術について語っている。ただし、このやり方は「はじめて言語を学ぶ方にはまったくおすすめできません」とのことなので、すでにプログラマとして活躍している方に読んでいただきたい。

 プログラミング言語はすべて、設計者の物の考え方を反映しているものだが、それに気付いて語れるようになるにはかなり時間がかかる。しかし、ひでみ氏の方法では、いきなり設計者の物の考え方をつかみに行く。

 その方法とは、学習したい言語に関するなるべく厚い本を買ってきて、途中で疑問をはさまずに、先頭から末尾まで読んでいくというものだ。「今、アタックしている子が世界で一番の美人!」とか「この本の著者は世界で一番の賢者!」くらいの気持ちを持って、すべてを受け入れるように読むのがよいとのこと。

 こうして一冊読み通すと、「言語仕様を理解できるできないにかかわらず、その言語の思想というか目指しているものがなんとなく見えてきます。言語デザイナー自身が書いた本は特にそこらへんがはっきり出ます」というから、不思議なものだ。

 その後で、「この文法は面白いな」とか「こういう仕様は初めて見た」という部分を読み直すと、なんとなくつかんだ言語設計者の考え方がはっきりしてくるという。編集担当者は職業柄、本を読むときはどこか疑ってかかる部分がある。今度は、そういう気持ちをすっぱりと捨てて、何かのプログラミング言語の本に挑戦してみようかと思った。

【考え方】「JaSST'11 Tokai」参加レポート――飛行機とコミュニティ、テイクオフ!

 『オブリガート ~感謝されるテストエンジニアになる~』第3バイオリン氏は、ソフトウェアテストのエンジニア向けイベント「JaSST’11 Tokai」に参加して考えたことについてつづっている。

 氏は、印象に残った講演として、三菱航空機株式会社の藤江壮氏の講演を挙げている。三菱航空機株式会社は、「リージョナルジェット」と呼ぶ小型ジェット機を開発している企業だ。藤江氏は、航空機の開発で特に意識しているところについて語った。

 藤江氏は、航空機にとって大切なこととして乗客に快適に乗ってもらうことや、燃費などを挙げながら、実際に最も大切なものは安全性だという。飛行機は人の命を預かって空を飛ぶものなので、当たり前と言えば当たり前だ。

 しかし、コンピュータエンジニアの仕事についても同じことが言えるのではないだろうか。使いやすいかどうかなど、いろいろなことに気を使わなければならないが、結局は安全に動くということが最も大切だと編集担当者は考える。

 藤江氏は安全性の確保について「最初から安全性を高めるように作る」と語った。さらに、「例えば、窓を広くしてパイロットが外を見やすくしたり、計器に異常をもたらすような電波の遮蔽性を高めたりすることです」と例を挙げてみせた。

 筆者の第3バイオリン氏は、「最初から安全性を高めるように作る」という言葉に感銘を受けたという。どんな物であっても、何かを作るときにはこのことを絶対に意識しなくてはならないと考えたのだろう。編集担当者も同意する。

【働き方】最強のエンジニアはどこにいる

 Anubis氏『101回死んだエンジニア』では、氏がかつて遭遇した「最強のエンジニア」について語っている。

 そのエンジニアと遭遇したきっかけは、「とあるミドルウェアの検証作業だった」という。氏から見て、「あまりに怪しい」ミドルウェアの検証だったそうだ。そのエンジニアが氏の隣に座るようになったので話すようになったという。

 そんなに有為な人材なら、それなりの地位を得ていてもおかしくないが、そのエンジニアは多少癖があり、チーム内で高い評価を受けているとは言えなかったようだ。きちんと時間をかけてコミュニケーションを取れば、そのエンジニアがいかに大切な人材か分かるはずだと、Anubis氏は残念がっている。

 そして、氏は、「優れたエンジニアが埋もれる理由。それは、私たちが勝手に描いたイメージで判断するため、本当に優れた人を見分けられないんじゃないだろうか」と私たちに疑問を投げかけている。付き合いにくいと思う人でも、ちょっと探ってみればすごい才能を持っていたりするということは、それほど少なくないのかもしれない。

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