ゴールは見えない。しかし走り続けるしかない!
本音が語られるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。本記事では、おすすめコラムを厳選して紹介する。
- 【考え方】こうやって、練れば練るほど・・・・おぇ!
- 【職場】付加すべき何もの 除去すべき何もの
- 【新連載】(C)reatorと(E)ngineerにとってのビタミン剤を目指します!
【考え方】こうやって、練れば練るほど・・・・おぇ!
山のように積み上がった仕事に埋もれ、長いだけの会議に出席させられ、迫る納期におびえながら、何とか正しく動くシステムを作り上げたときの喜びは大きなものだろう。しかし、人間の作ったもの、そして人間の使うものである以上、「これで完成」ということは永遠にないのかもしれない。
『101回死んだエンジニア』のAnubis氏は、「こうやって、練れば練るほど・・・・おぇ!」という題のコラムで、考えやプランを練るということについて考察している。
氏は、「練れば練るほど、カオスな方向に向かう会議や相談ってありますよね。結果だけ考えれば、相談する労力を省いて、そのまま行動した方がましな結果が望めるようなものです」と問いかける。実際に心当たりがある方も多いだろう。
しかし氏は、続けて「実のところ、それでもいいと思う。何度も考えを練って、ぶつかって、失敗してるうちに、いつかそれが間違いだと気付く。これが大事だ」という。そして、考えやプランを練る目的は答えを出すためだとした後で、「利益や結果に結びつけたかったら、多くの組み合わせを試すべきです。正解は一発で出るとは限らないのだから」と結んでいる。
つまり、仕事を始めるに当たってプランを練るためにいくら話し合っても、答えがすぐに出るものではないということだ。大切なのは何度もプランを練り直し、失敗という名の経験を積むことなのだろう。
【職場】付加すべき何もの 除去すべき何もの
『Innovation “D”』の山無駄氏は、自身のコラムで、「システムを完成させる」ということがどういうことなのかについて考えている。
システムを作っていれば、顧客から機能追加の要望がいくつもやって来るのが普通だろう。しかし、要望を受けて作った機能が誰にも使いこなせないものになっていて、結局誰も使わないということもある。氏は、「そのときは、機能を削ってゆくことが望ましい」という。
さらに氏は、「お客様に使ってもらっている機能でも、削る勇気があってもよい」と続ける。ただし、「その時にはお客様の業務も削ってやれ」という。コンピュータシステムは結局人間が使うものということを考えると、この一言は価値あるものと言えないだろうか。
ただし、これは「最初から作らなければいいではないか」という話ではないそうだ。「作った後に、削るのである。付加する経験は重要だ。付加すべき何ものもなくなったとき、そこには、これまでとは違った世界が開けているだろう。その視野に立って、除去してゆく。そして除去すべき何ものもなくなったとき、さらなる高みの世界に立つことができるであろう。これが「完成」だ」と、システムの完成像を定義している。
エンジニアは正解を求めてコンピュータシステムを作ろうとするが、その正解は時の経過によってどんどん形を変えていくものなのだろう。
【新連載】(C)reatorと(E)ngineerにとってのビタミン剤を目指します!
今週も新連載が始まった。AyaTakubo氏による『ビタミン(C)reator&(E)ngineer』だ。9月1日の第1回で連載の概要を説明している。
コラムの想定読者としてはエンジニアだけでなく、クリエイターも考えているそうだ。Webアプリケーション開発の現場など、エンジニアとクリエイターが協業することや、エンジニアがクリエイターの仕事もこなす、あるいはその反対ということも最近はよくあるというから、時流に乗ったコラムと言えるかもしれない。
氏は「読んだあと、少しでも楽しい気分になるものにできたらと思っています」という。気分を沈ませるニュースが多いご時世だけに、期待したい。
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