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  • 【ライフハック】“脳の機能停止まで後5分を切りました”……節電対策混乱絵巻
  • 【働き方】カタチから入る、フリーランスの始め方
  • 【考え方】何事もなかった2000年の幕開け

【ライフハック】“脳の機能停止まで後5分を切りました”……節電対策混乱絵巻

 今夏は福島原発の事故の影響で、供給電力が不足する可能性が高いという。そこで、政府は節電を呼びかけ、「スーパークールビズ」なる服装を提案している。事業所は一定割合の節電目標を課され、目標をクリアするために四苦八苦だ。

 『気分はどうしようもなくSE』虚数(i)氏は、自身の勤務先での節電実験の様子を描いている。その様子を読むと、人間、悪いことを考えるものだと感心させられてしまう。

 とある従業員の会話として、氏はこんなやりとりを紹介している。

 Aさん:「今週は、月曜日と火曜日に節電シミュレーションがあるね」

 Bさん:「月曜日の午前中の9時から12時までが、このフロアの空調停止時間帯だね。俺はその間“放浪”してくるよ」

 Aさん:「え? どこに行くの?」

 Bさん:「上の階は空調停止の時間帯が別だから。そっちに行って仕事してくるよ」

 Aさん:「いいなぁ。俺は他の階に行く用事がないから、ここで仕事するよ」

 Bさん:「なあに。用事はあるじゃないか。“正常に仕事が出来る空間を探す”っていう重要かつ緊急な用事が(笑)」

 これでは、節電と言ってもどれほどの効果が上がるのか分かったものではない。また、電力不足とは関係ない、まったく別の問題も起こしてしまいそうだ。しかし、賢いやり方だなとは思った。

 しかし、このように自由に働ける従業員は主にノートパソコンで仕事をしている人たちだけだ。氏によると、開発に携わる従業員は性能の高いデスクトップパソコンで仕事をしているので、自由に動き回れない。あきらめてボーッとしているしかないのかと思ったら、ある開発者は「リモートデスクトップ」で避暑に成功したという。自分の机の上でデスクトップパソコンを動かしながら、涼しい場所に移動してノートパソコンでデスクトップパソコンを遠隔操作するわけだ。

 これからの夏本番、多少ずるいと言われても、何とか暑さから逃れる方法を考えておいた方がよいだろう。

【働き方】カタチから入る、フリーランスの始め方

 『Crazy for life(セイカツ イチバン、IT ニバン)』onoT氏は、フリーランスとして活動するようになって半年がたったという。その経験を振り返って、フリーランスとして働く上で最低限必要なものについて考えている。

 氏は会社を辞めたとたん、「会社員時代には空気のようにあるのが当然と考えていたものがすべてなくなる。その代表的なものが名刺だろう。これは、9x5.5cmのカードがなくなるという意味ではない。そこに書かれているほとんどのものを失うということだ」と言い、名刺に書いてある情報の中で、退職しても残るものは自分の名前だけだという。

 その後、名刺に書ける情報を整えるためにいろいろな方法を紹介しているが、読んでみると、フリーランスになっても意外と簡単に、しかもかなり立派な名刺ができてしまうものだなと感じた。フリーランスになろうと考えている方には一読をおすすめしたい。

【考え方】何事もなかった2000年の幕開け

 『プログラマで、生きている』ひでみ氏は、2000年問題で世間が大騒ぎしていたころを振り返って、エンジニアの仕事の意義について考察している。

 2000年を迎える直前は、この問題で世間が大混乱になるぞと世間は大騒ぎだった。しかし、いざ2000年を迎えてみると、大したことなど何も起こらなかった。拍子抜けしたという方もいるだろう。

 この後、各マスコミは「あんなに騒いだのに、結局何も起こらなかったじゃないか!」と怒りに満ちた論調で騒ぎ出す。この報道のあり方に同氏は疑問を持つ。「大した問題じゃないのに大騒ぎしたんなら、そりゃあ問題ですけど、たいした問題にならないようにがんばって働いた人たちがいて、結果、たいした問題にならなかったんなら、それは、大した問題にならずにすんでよかったね、と言うべきで、大した問題じゃないのに騒ぐな! っていうのは違うと思うんですよ!」

 しかし、同氏はすぐに反省し、その考え方を改める。「いろいろと事情があったとはいえ、ああいった問題を発生させてしまった、という点に関しては弁解の余地がありません。たとえ、何事もなかったとしても、何事かが起こるんじゃないか、という不安を発生させたというだけで、大失敗だと思います」という。

 同氏は今は、「『2000年問題』という言葉を聴くたびに、わたしは『何事もない』状態を維持するという仕事のむずかしさ、そして、それが失敗した時の怖さを思い返す」という。そして、これこそがエンジニアの仕事なのだろう。

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