1人で何でもできると思うなよ!
本音が語られるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。本記事では、おすすめコラムを厳選して紹介する。
- 【職場】あなたの職場はアテネ型? それともローマ型?
- 【働き方】「脱」
- 【働き方】歩み寄るデザイナーとエンジニア
【職場】あなたの職場はアテネ型? それともローマ型?
企業で働いている人も、フリーランスで働いている人も、必ず誰かと協力して仕事をしていると思う。子供のころに「自分1人で生きていけると思うんじゃないよ!」と親に叱られたことがある人は多いと思う。社会人として働き始めて、この言葉の意味をかみしめているという人も多いだろう。今週は、人と協力するということについて考えているコラムを紹介する。
『Crazy for life(セイカツ イチバン、IT ニバン)』のonoT氏は、「あなたの職場はアテネ型? それともローマ型?」という題のコラムで、古代ローマ人の社会と現代の企業の共通点について考えている。
氏は、古代ギリシャのアテネ人とローマ人の比較から話を始める。直接民主制を採っているが極めて排他的なアテネ人が覇権を握ることはできなかったが、開放的なローマ人が結局覇権を握ったという歴史の事実を振り返る。
ローマ人は、出身など気にせず、新しく参加した部族からも平気で要職を選んだ。氏はこの姿勢について「このようなやり方は市民の帰属意識も強化しただろうし、新しい血を入れることによって社会の流動性を維持することもできた」と評している。
そして氏は、現代の企業に話を戻し、成長を続ける企業はローマ人のような戦略を採る必要があるのではないかとしている。「今のこのIT業界の中で、他の企業との協力なしに何かを成し遂げることはほとんど不可能だ」。その通り、グーグルもマイクロソフトも他社との協業がなければ商売は成り立たない。あなたが働いている企業がどういう体質であるのかを見つめてみてはいかがだろうか。
【働き方】「脱」
『Innovation “D”』の山無駄氏は、「脱」という題のコラムで、企業が安定して存続することについて考えている。
話は氏の知人の話から始まる。いまいちの業績しか残せていなかった企業に、親会社から新しい社長がやってきた。その社長は精力的に動き回り、売り上げ前年度比10倍増という偉業を成し遂げてしまった。しかし、これが新たな問題を引き起こす。
勘のいい人ならもうお分かりかもしれないが、その社長がいなくなったときにどうする? という問題だ。まるでアップルで起こっている話のようだ。社内では、その社長がいなくなったときに備えて、自分たちだけで何とかしようというグループが動き始める。
そして、いよいよ社長が交代し、大方の予想通り業績は元に戻ってしまった。社長がいなくなったときに備えて動いていたグループもがんばったが、結局空回りにしかならなかった。
問題は、社長がいなくなったときのために考えていたことが前社長を否定するような活動だったということだ。1人であそこまでの業績を上げられる社長はもう期待できない。そうなったら別の道で業績を維持しようと考えたのだ。
この続きはぜひコラムを読んでいただきたいのだが、この会社は前社長のやり方を取り戻すことで再び業績を回復した。ただし、前社長が戻ってきたわけではない。社員が協力して結果を出したのだ。
【働き方】歩み寄るデザイナーとエンジニア
AyaTakubo氏の新連載『ビタミン(C)reator&(E)ngineer』が快調だ。9月1日に連載を開始して、9月13日には4本目のコラムを公開している。
4本目のコラムは、氏がPHPカンファレンス2011で講演したときの話だ。講演が始まる前に現役デザイナーがどれくらいいるのかを聞いてみたところ、ほんの数名。「あー、プログラマの方には退屈な時間になってしまう……」と氏は思ったそうだ。
しかし、講演終了後の質疑応答で意外な質問を多く受けたという。エンジニアから「デザイナーにイチからPHPを教えようと思っているのですが、どこから説明すれば理解してもらえるか」と聞かれたそうだ。
Adobe FlashやHTML5など、Webページの表現力を高める技術が続々登場している。マイクロソフトなどはSilverlightアプリケーションの開発では「デザイナーとエンジニアの分業」を提唱している。ベンダの旗振りだけで終わるかとも思っていたが、デザイナーとエンジニアが協力する時代になりつつあるようだ。
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