システムの最後を看取るというお仕事
本音が語られるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。本記事では、おすすめコラムを厳選して紹介する。
- 【考え方】コメント欄はコードレビューだと思えばいい
- 【職場】業務システムの最後を見送る
- 【教育】他部門との調整ができるメンバーを育てよう!
【考え方】コメント欄はコードレビューだと思えばいい
コメント欄は、プログラマでいうところのコードレビューだと思えばいい。
『プログラマで、生きている』のひでみ氏は、コラムのコメント欄について、こんな意見を紹介している。
コラムにはさまざまなコメントが付く。賛同意見や興味深い考察、中には反対意見や厳しい意見だってある。ひでみ氏は、「炎上した時のコメント欄は本当にきつかった」と振り返る。だが、ひでみ氏はコメント欄を閉じなかった。代わりに、「コメント欄はコードレビューだと思えばいい」と思うことにしたのだという。
- あらさがしや、的外れな指摘ばかりする人がいる
- 嫌がらせかと思うような質問が出てくる
- 思いもつかなかった発想や視点が出てきて驚くことがある
- 気にしなければならないこと、知らなかったことを教えてくれる
- 何かを伝えようとしてくれている姿勢がうれしい
上記の特徴と見てみると、なるほどコードレビューとコメント欄には共通するものがある。
「コードレビューを嫌がるプログラマは、なかなか成長しません」とひでみ氏は主張する。
コードレビューとコメント欄は似ている。そして、それは人を成長させる。前向きかつ、非常に興味深い知見である。ベテランプログラマならではの発想ではないだろうか。
【職場】業務システムの最後を見送る
どんなシステムにも賞味期限がある。『情報システム部門のリアル』のとみー氏は、情報システム部門で働くエンジニアとして、サポート切れになったシステムの最後をどう看取るかについて紹介している。
開発したSI企業がサポートの打ち切りを宣言した場合、事業が縮小したり倒産してしまったりした場合、情報システムは終わりを迎える。情報システム部門は、「使用できなくなるのは困る」とごねる部署をうまく説得し、「残念ですが、これ以上は利用できない仕組みになっています」と通告する役割を担う。合意が得られれば、後は比較的スムーズに話が進む。サーバのデータ消去と撤去をし、償却が残っていれば除却。固定IPをリリースし、ドメインからも削除する。
「どんなシステムだってさまざまな困難を乗り越えて導入される。システムの終わりを見るのはいつだって少し切ない」
システムの最後を見守るのも、情報システム部門の大事な仕事の1つであると、とみー氏は語っている。
【教育】他部門との調整ができるメンバーを育てよう!
小説形式の連載『新任リーダー明日香のマネージャへの道』、最新のテーマは「他部門との調整ができる部下を育てる」だ。
経理部が旧来のシステムをパッケージソフトに切り替えた途端、システム部に「この操作はどうなっているんだ」という苦情や問い合わせが山のように来るようになった。担当のウオヌマはすっかり疲弊してしまっていた。部下の負担を軽減するために、リーダーの明日香は「不調時対策」を提案する。具体的には、
- 関係者の関心事を洗い出す
- うまくいかない場合はエスカレーションという手段を取る
- 信頼関係ができているかどうかを確認する
といったことだ。ウオヌマは「エンドユーザー用の研修実施」「問い合わせフォーマットの整備」といった解決策を考え出し、経理部門との交渉に臨む。
部下や後輩に気持ち良く育ってもらうために、リーダーは何ができるのか、何をすればいいのかといったことに興味がある人は、ぜひ一読いただきたい。
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