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  • 【働き方】元気ハツラツなヒトはウザいのか?
  • 【キャリア】「ボスの見えざる手」を「見える化」してみよう
  • 【考え方】ガガガッ! ガガガッ! レディー・ガガ!!

【働き方】元気ハツラツなヒトはウザいのか?

 決まった仕様書に従って淡々とコードを作っている人も、デスマーチの現場で疲弊しきっている人も、エンジニアなら「このままこの業界で生き残っていけるのだろうか?」と考えたことがあるのではないだろうか。今回は、エンジニアとして末永く活躍するためのヒントを示してくれるコラムを紹介する。

 『IT業界を生き抜く健康生活』龍澤英暁氏はそもそもエンジニアが働いている業界が「はつらつとしていない」という。

 氏はその様子を「皆さん元気がないのがデフォルトですし、声をかければなんだか常に『ハスにかまえて』いる様子。自席ではいつも姿勢悪くPCに向かい、実際画面上では何をしているのかも分からず、会議でも他人と目を合わせようとしません」と描写している。

 この中に、元気はつらつなメンバーがやってきたとしても「存在自体が異質なわけですから、共存できずにパージされることが多い」という。はつらつとしていないどころか、異質なものを排除するムラ社会とさえ言えるかもしれない。業界の内情がこんな感じだと知っていたら、積極的に入り込もうとはとても思えない。

 氏はここで、この業界のトップ層に目を移し、現場とは反対に「『元気はつらつ』な人材が多いような気がする」としている。その理由として「ネガティブな業界体質にツブされない強靭な精神力をもっているからこそ、トップに君臨しているのかもしれません」という点を挙げ、一方で人と議論するときに目を合わせようとせず、ぼそぼそしゃべるような人材は最初のうちは問題なく働けるが、「歳を取るほどに必要とされなくなってくる」としている。

 そこで氏は、エンジニアの間で働くにも、元気はつらつでいようじゃないかと提言している。ただし、ただ元気はつらつなだけではほかのメンバーが排他的だから排除されてしまう。元気はつらつでいるには、ほかのメンバーをうならせるような実力も身に付けていなければならないという。

 氏は、本音を言えばそういうメンバーばかりのところで働きたいとしているが、他人に期待しても仕方がないという。まずは自分から変わるべきだとのことだ。職場がどんよりとしていると感じている人は氏のコラムを一読してみてはいかがだろうか。

【キャリア】「ボスの見えざる手」を「見える化」してみよう

 突然、会社のかなり上層にいる上司から業務について指示を受けたとき、「そんなあいまいなことを言われても…」と思うことはないだろうか。『Crazy for life(セイカツ イチバン、IT ニバン)』onoT氏は、実は「あいまいなところを明確にする」というのは、エンジニアにとっては格好の教材ではないだろうか。という。つまり、要件定義のちょうど良い教材だというのだ。

 6プロジェクト定義書を用意して、「目的」「ゴール」「利用者」「スコープ」「期間」「リスク」「制約・前提条件」「成果物」「プロジェクト体制」といった項目を記入して整理していくと、あいまいだと思った上司の指示の意味するところが段々と見えてくる。そして、1人でできることには限界があるので、チームを組んでみようと氏は勧めている。プロジェクトを率いるリーダーとしての経験を積めるということだろう。

 他部署の協力が必要になるとなお良い。他部署との交流で、今まで見えなかったものが見えてきて、ぐんと視界が広がる。スキルアップにもなり、社内事情もよりよく見えるようになるわけだ。

 どんな仕事も、やらされるよりも自発的にやった方が楽しいに決まっている。そういう動きから面白いビジネスが生まれることも多い。onoT氏が今回提案するスキルアップ法はIT業界に働く人向けだが、社会人として働く人すべてに役立つ話のように思う。

【考え方】ガガガッ! ガガガッ! レディー・ガガ!!

 先日、世界的な大スターとなったレディー・ガガが来日した。公演でライヴパフォーマンスを披露しただけでなく、各メディアの取材に答えたり、「徹子の部屋」に出演したりと忙しいスケジュールの中でもサービス精神を忘れない人だなと感じた。

 『101回死んだエンジニア』Anubis氏は、来日したレディー・ガガの姿をテレビで見て、エンジニアに共通するものを感じたという。

 レディー・ガガといえば、奇抜なファッションと確かな実力に裏打ちされた歌唱力が魅力だ。Anubis氏はレディー・ガガを「ただ目立つだけでなく、きちんとした後ろ盾を持っていろいろやってるように思う。ぶっ飛んでるように見えて、実は計画的で堅実だったりするのかもしれない」と評している。

 そして、「既成概念をバッサバッサとなぎ倒している。次に何が出てくるのか分からない。あれだけセンセーショナルな存在であり続ける」ことはすごいことだとも言っている。氏はそこに「常識をねじ曲げる説得力」を感じた。

 ここで、話をエンジニアの世界に移すと、レディー・ガガのように既成概念をバッサバッサとなぎ倒して、センセーショナルなサービスを提供することこそ、業界で働いている人間すべてが願うことではなかろうかとしている。そして「彼女のようにとは言わないが、常識の斜め上を行くサービスを提供できる人こそ、Web系の職場では常に求められている」という。

 ビジネスの種というのはどこに転がっているか分からない。理詰めで考えて商売をしても大ヒットとは行かないだろう。読者の皆さんも、たまには「こんなことあり得ないよな」と思ってしまうようなことを実現する方法を考えてみてもいいのではないだろうか。

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