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勉強するのは自分だけのため?

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  • 【スキル】「WACATE 2011 夏」参加レポート(その4)
  • 【人間関係】勉強を続けるための、ほんの少しのきっかけ
  • 【考え方】名人伝

【スキル】「WACATE 2011 夏」参加レポート(その4)

 エンジニアとして現場の第一線で働くなら、いつまでも勉強が必要だということに異論がある人は少ないだろう。しかし、勉強するのは果たして自分のためだけなのだろうか?

 『オブリガート ~感謝されるテストエンジニアになる~』第3バイオリン氏は、テストエンジニア向けイベント「WACATE 2011 夏」に参加し、「WACATEで学んだことを仕事にフィードバックできるようになりたい」という目標を立てたという。

 そこで、勤務先で「インシデントレポートの書き方ガイドを作りましょう!」と提案してみたそうだが、すでにその種のドキュメントは存在していたそうだ。氏は「さすがに、わたしがポッと思いつくようなことは、すでに他の誰かが思いついて実践しているものです。」と漏らす。

 そこで氏は考え方を少し変え、「今回のWACATEで学んだことも、いきなり組織内に展開と考えずに、まずは個人レベルで取り入れてみよう」という結論に至った。しかし、この狙いは「課内で『第3バイオリンさんのインシデントレポートが一番よく書けている』と言われるようになれば、後から配属されてきた人がわたしの書き方をお手本にして、それで今回学んだことが少しずつ広がっていく」というところにあるという。

 勉強して得たスキルは、仕事の上で大きな武器となる。しかし、そのスキルを周囲に伝えることで、チームとしての実力が上がっていくというのも確かなことだ。

【人間関係】勉強を続けるための、ほんの少しのきっかけ

 技術を身に付けるために勉強が必要だといっても、1人きりで勉強するのもちょっとつらい。仕事の合間の時間で勉強するのも簡単ではない。ましてや、最新技術を勉強しても仕事で生かす機会がないと、技術が身に付いているという実感も得られないだろう。

 『地方からの戯言』Ahf氏は、厳しい状況でも勉強するモチベーションを持ち続けるために大切なこととして、「非常に興味を持ったのでいろいろ調べて、使えるのであればぜひ使いたい、と考えるようになった」という自身の経験から、まず強い興味を持つことが大切だと説く。

 さらに、「最初に興味を持つ点も大事なのですが、そこからがもっと大切であり、もっと大変です。私たち技術者の原点として、自分でいろいろ試してできた時のうれしさが、モチベーションを維持する要因の1つだと言われています」としている。プログラミング言語を学習して、自分が思ったようにプログラムを作って、思い通りに動いたときの快感を忘れられない人は多いのではないか。

 しかし、勉強して試した内容をブログで公開しているだけでは「ほとんど反応らしい反応は返ってきません。」とも言う。そこで氏は、勉強会に参加して、発表の機会をもらうことが大切だと強調している。

 テーマを設定した勉強会に参加する人たちは、同じ目的で勉強して参加している。こう考えると、勉強会に参加するために勉強することは、自分だけのためでなく、参加するメンバー全員のためだとは言えないだろうか?

【考え方】名人伝

 

 『101回死んだエンジニア』Anubis氏は、確かにできるようになったら凄いが、誰の役にも立たない技術の例をいくつか挙げている。

 「純粋に技術を追求し続けると、どういう域に達する事ができるのだろうか。ちょっと考えてみた」と始めて、最初に出てくる例が「Wordの代わりにTexを使う」という例だ。Texは確かに役に立つソフトウェアだが、Wordのように手早くビジネス文書を仕上げるという用途には向かない。第一、Texでできた文書を受け取った人はどう扱えばよいか困ってしまうだろう。

 「CD-ROMを眺めていると、中身のデータが解る」という例も挙げている。そもそも、人間の眼ではCD-ROMの記録面を読み解くことは不可能だ。こうなってくると超能力の世界だ。そして、読めたとしてもやはり何の役にも立たない。

 氏は、このように極端な例ばかり挙げているが、技術について勉強するにしても「自分の技術に執着してるうちは飛躍的な進歩はない」と断言している。勉強するにしても、他者とのかかわりを考えることは絶対に必要なことなのだろう。

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