名人伝
■目指すもののスケール
人は他人よりも優れ存在になりたいと願う。しかし、その目指す先は様々だ。ここですべてを語ろうとすると話が大きくなりすぎるので、IT系に絞ることにする。
エンジニアが目指すものとは何だろうか。本来なら技術と言いたいところだが、実際はある程度の地位や立場を得てしまうと、満足して技術なんてどうでも良くなってしまう人が多い。
純粋に技術を追求し続けると、どういう域に達する事ができるのだろうか。ちょっと考えてみた。
○Wordの代わりにTexを使ってる
LateXとは、テキストベースの組版処理システムです。使った事があるが、ちょっと使いこなすのが難しい。ソースコードを書いて文章を作る。みたいなソフトです。細やかに設定できて、作成された文書はWordで作ったものよりきれいだ。
こいつを使いこなして、Wordより早く見栄えの良い文章を作れる。計算やデータの処理はPerlやMySQLでサクッとこなし、Excel で作るような表までLateXで出力。ここまでできたら、凄いかもしれない。
○CD-ROMを眺めていると、中身のデータが解る
ずっと前にテレビで見たことがあるような気がするのだが、レコード板を眺めて、どのような曲が入っているか当てる。そんな人がいた。レコードでそれができるなら、きっとCDロムでもそれができてもいいはずだ。
実際に、データを書き込んだCD-Rを見ると、データの書き込まれた部分の色が違う。ここを見て、どのくらいの容量を使っているかだいたいわかる。もっとよく見れば、何のデータが書き込まれているか解るかもしれない。
しかし、これができてもあまり利益は無い。普通にドライブで読み取った方が早いからだ。
○エディタでCPUの使用率を100%にする
なんか、誰かさんと話しててそんな話が出てきたのを覚えている。どれだけの速度でキーボードを打てばこれが実現できるのでしょうか。
昔、ゲームセンター嵐という漫画があったそうだ。ああいうノリでキーボードを叩けば実現できそうな気がします。ただ、あんな打ち方してたら、作成したドキュメントの中身はすごいことになりそうだ。また、こんな技をオフィスで繰り出したら周りの人も無事では済まない。
ここまでできれば、仕事というより戦場で通用しそうです。
○“機動”しているOSをリアルタイムに書き換えてバージョンアップ
Windowsを使っていて、いろいろ不満に思う事が多い。ちょっとした気の利かない部分を、バイナリエディタで開いて「えぃ☆」と修正してしまう。また、新しいパーツで対応するドライバが無かった時、バイナリエディタを開いてパチパチとやって使えるようにする。これができれば、現場で重宝される事は請け合いだろう。
また、ふとした事でバグが発見されても、いちいちコードを追わずにバイナリエディタを開いてパチパチっと解決。そんなレベルまで達する事ができたら、きっとこんな事を言うかもしれない。
「バイナリがそのまま仕様書だ」
■総括
実はこれ、名人伝という話を聞いて思いついた。題名はそのままパクらさせて頂きました。この話を読んで的を得ていると思った。自分の技術に執着してる内は飛躍的な進歩は無いなと。
自分が凄いと思っている内は、確固たる”自分”という枠がある。”自分”という枠にとらわれている状態じゃ、一歩抜きんでた発想など浮かばない。故に、凡な結果しか望めない。私はそう考える。
真に他人よりも優れた存在になるには、どこか常識を破るようなところが無くてはできないんじゃないか。というメッセージを込めて、ちょっとアホっぽい事を書いてみた。