いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

新入社員に送りたい5つの言葉(まさかり)とプラス1(トドメ)

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みなさん、こんにちは。Anubisです。

ご無沙汰しています。

何となく流れ的に呼ばれたような気がしてコラムを書いています。エンジニアライフには、優しい一言の後にはキッチリと〆るという習慣があるらしい。その風習に則ってキッチリと〆ていきたいと思います。

四月に入った新入生もそろそろ社会という現実に擦れてきたことでしょう。ヤッホー、五月病の季節だぜ、イエェーイ。さて、私も新人時代に思いを馳せてみるとしましょう。あのスプラッターな日々が脳裏から離れません。

1. 同期?ほっとけそんなの。

言っとくけど、君の同期はライバルだからね。学生時代みたいに和気藹々も最初は楽しいと思う。しかし、あんまりやり過ぎると痛手を被ります。社会人になると、学生時代と違って差が付く。収入や立場に違いが生じてくる。最初に仲の良かった同期の方が先に出世したり、収入に差がつくと、付き合うのが重くなるぞ。学生時代のように無邪気には行かない。

そもそも、そんな学生のノリを引きずると損する。社会には年代問わず素晴らしい人がたくさんいる。同期で固まっていると、広い社会での出会いを逆に逃す。今までの学生のノリを求めるか、広い社会に飛び立つか、好きに選べ。ただ、二者一択だ。

会社やめると同期と通じ合える話題がガクッと減って疎遠になる。終身雇用この先長くは続かないだろう。繋がりは社外に持っておいた方がいい。あと、学生の時のノリで「友達たくさん嬉しいなー♪」なんてお気楽にやってると、交際費とかも馬鹿にならん。冠婚葬祭の出費もかさむ。社会に出たら、必要な人とだけ繋がっていれば十分だ。

不特定多数でつるむとマジで時間と金がもっていかれる。付き合う人は選ぼう。

2. クビは飛ばないが切腹を迫られる。

まだ名目上は終身雇用は続いている。入社して「一生安泰だー♪」なんて思っていると大間違いだ。実態は実力主義よりヤバいと思う。多少仕事ができなくてもクビは飛ばないが、周りの圧力が重くなる。直接クビになることはなくても、圧力で迫られて自主退社に追い込まれる。一昔前でいえば「腹を切って詫びろ」のようなノリだ。それでも愛想笑いで会社にしがみつくのは、まさに苦行だ。

一般で言われている「クビは飛ばない」は確かに事実だ。しかし実際は、クビを切らないがクビを絞めてくる。すごく息苦しい。ミスに怯え、人間関係に怯え、常に何らかのプレシャーに晒されることになる。だからこそ強くなれ。周りの人が優しくしてくれるなら、その人たちを守るために力が必要だ。虐げられているなら、抗うために力が必要だ。

こういう殺伐とした世の中だからこそ、人としての強さが問われる。

3. ビジネスマナーは焼いて捨てとけ。

取り繕ったようなビジネスマナーなどいらん。ちなみに、人をだます奴は無駄にビジネスマナーに忠実だ。マナーは最低限でいい。そんなものに拘るより、「嘘をつかない」「人の悪口言わない」を徹底する方が利益がある。それをやっているだけで、普通に振る舞っても人を不快にさせないようになる。

マナーに拘るというのは、相手にもマナーを求めるということになる。自分がマナーに拘ると、相手のちょっとしたマナー違反が許せなくなったり、勝手に自分のマナーを作って相手に強いたりしてしまう。結局のところ、無駄にしがらみが増えるだけだ。マナーは精神的なゆとりがある人でないと、やることに意味は無い。

マナー云々言うより、いかに相手を認めていくかを考えよう。その方が魅力は増す。

4. つべこべ言わず追い抜け。

年功序列は実質崩壊している。社会人生活が長かろうと、実力は努力の量で決まる。ここを苦労の量で決まると勘違いしている人は多い。「うあぁー、大変だぁ!」みたいにやっているアレは大半がパフォーマンスだ。もしくは、単に要領が悪い。そもそも、無駄に頑張ってるアピールをされるのは不快だろ?どうすればアレやらなくて済むか考えておこう。あのパフォーマンスはけっこう体力やら精神力を持ってかれる。それだけのリソースを正当な努力に向けるだけで、それなりの結果は期待できる。

一見凄そうに振る舞ってる先輩も、実は単に慣れてるだけだったりする。見た目に騙されてはいけない。一定の努力をすれば、かなり近いところまでいける。あわよくば追い越せる。目の前の先輩も同じ人間だ。純粋な能力であれば根本的にあまり違いはない。雲の上の存在ではなく、確実に射程距離内のただの人間だ。遠慮や配慮はいらない。ただ、太々しく挑み続けていくことで、意外と少ない努力でも追いつける。

見た目にだまされないように。そして、自分の力を信じろ。案外いけるから。

5. 先輩は君の思うようなものじゃないぞ。

私も部下を持ったことがあるが、ため口でOKしてた。なれ合っていた訳ではない。あえて同じところに並んで、実力で説き伏せてた。ある程度反撃させたうえで対応できるくらいでないと、話を聞いてくれない。余裕ぶってるけど、受け答えはかなり真剣勝負だ。マジで。立場に慢心していると、あっという間に中身が劣化する。本来、先輩として振る舞うなら、それなりに背負うものが伴ってくる。立場があれば尊敬してくれるほど世の中は甘くない。

世間一般でいう先輩のイメージと、実際にそれをやるのに必要な要素にギャップがある。先輩になってから後輩に抜かれると、マジで精神が歪む。先輩として大きく振る舞って失敗したとき、あの居心地の悪さと屈辱感は味わった者しか分からない。悶絶して精神的に歪んでいく先輩の苦悩をしっかりと目に焼き付けておけ。明日は我が身だぞ。ふんぞり返った分だけ、立場を追われた時の不安に怯えることになる。

新入社員の内に「先輩」という立場に変な幻想を抱くと後々に死ねる。今の内から淡々と振る舞えるように訓練しておこう。

プラス1. もういい。寝てろ。

そこの新人。ぶっちゃけ仕事、疲れるだろ。ちゃんと栄養あるもの食ってしっかり寝とけ。明日もまた大変だぞ。諸先輩方の垂れ流した汚物(クソみたいな命令)の処理に奔走することだろう。諸先輩方が汚物をぶちまけるのは、率直なところ、いろいろ上手くいっていないからだ。

あれが、世の中の色々なものに振り回されたなれの果てだ。アレに未来を見いだせるか?ぶっちゃけ、私には無理だった。私は新入社員のころ、「アレは無いわー」と思って会社を辞めた。あとは色々なことをやって、気がついたらエンジニアやってた。

今振り返ると、本当にアレは無しだった。精神的な自由が無い。新入社員から辞めずに仕事してたら、今頃は死んだ魚のような目で働いていたことだろう。ただ、会社で働くことを無意味だとは言わない。ただ、もうちょい自分を大事にしよう。

自分のことを自分で考えない人に努力はできない。動機が見いだせないからだ。仕事のことばかりやってないで、ちゃんと自分のことを考えよう。なにより、自分を省みない人は身体こわしたり精神的に病む。

そんなことで、突っ走らずに淡々とやれることをやっていくのが、これから細く長く働くためのコツかなと思っています。

とりあえず、無茶はするな。健闘を祈る。

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