いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

嘘を許せる強さ

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・・・挑戦されたなら実力をもって迎撃するのみ。Horusさん風にコラムを書いてみるとしようか。

世の中は嘘にあふれています。あなたが嘘をつかれたとき、どのように振る舞うでしょうか。嘘に対して激しく叱責して言葉をぶつけるでしょうか。それとも、事実を手元にそろえて言葉で決着をつけようとするでしょうか。残念ですが、どちらもあまり有効な手段とは言えません。実際にそのように振る舞う人を多く見かけますが、根本的な解決にたどり着いているのをあまり見たことはありません。ちょうど、子供が喧嘩をしたあとのような苦い感覚が残るだけです。

そこで一つ、お勧めの方法があります。嘘をつかれたら一言、「そうですか。」と返してあげてください。あなたにとって嘘でも、嘘を言った本人にとってそれは真実です。たとえそうでなかったとしても、真実と思いたい事であることには間違いはないです。相手が真実と思っているもの、思いたいものを最初の一言で突っぱねてしまったらどうでしょう。きっと緊張が高まることでしょう。この「そうですか」は相手の話すことを認めるという意味ではありません。相手の言葉に対して、「言葉は聞きましたよ」という返答の意味です。

たとえ嘘でも、その内容を正しく理解しなければ正しく反論することはできません。話の途中で嘘と分かっても、話は最後まで聞きましょう。そしてその意味を、できるだけ正しく理解する努力はしましょう。もしかしたら、十の嘘の中に一つ、重要な真実が隠れているかもしれません。嘘と分かると、即反論したくなる気持ちは分かります。ただ、適切に対応するために、言い分を聞いた上で伝えたいことを理解したうえで反論をするようにしましょう。

嘘について即、反論したり否定したくなるのは、嘘を悪いことだと決めつけているからではないでしょうか。悪いものに対しては何をしてもいい、攻撃しても正当化される。そういう軽い気持ちで相手を攻撃したとしましょう。客観的に見るとそれは、相手の嘘という罪に対して、人を攻撃を加えるという罪で対抗することになってしまいます。もし相手が嘘ではなく単なるミスだった場合、あなたが一方的に攻撃したということにさえなってしまいます。そこであなたが「悪くない」と言えば、あなたは「攻撃した」という事実に加えて、嘘をついたことになってしまいます。

嘘は悪というより罪なのかもしれません。人の弱さが言葉になったものとも言えます。あなたは人の弱さに対してどう向き合うでしょうか。弱い人に対して力を奮って自分の正当性を訴えるでしょうか。自分に本当の強さがあるなら、相手と対等の立場に立ったとしても大丈夫という自信があるはずです。それができてこそ、嘘をつかれても適切にベストの結果を導き出せるのではないでしょうか。嘘を攻撃しても何の結果にも結びつきません。攻撃ではなく、理解こそがベストの結果を導き出す秘訣と言えそうです。

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コメント

仲澤@失業者

【語彙】「そうですか」
【読み】「ソウ・ですか」
【意味】ウソに対する答え。
    ウソの前後を入れ替えることにより。
    否定的意味を緩和したもの(ありなのか)。


ってのを考えてみました。

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