いろいろな仕事を渡り歩き、今はインフラ系エンジニアをやっている。いろんな業種からの視点も交えてコラムを綴らせていただきます。

こうやって、練れば練るほど……おぇ!

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■国民的に有名なあのCMのおかし

 誰もが子供の頃に一度は食べた事があるのではないだろうか。魔女のおばさんがさも嬉しそうにこねこねして、「こうやって混ぜると……うまい!!」のあれです。この前、スーパーで見つけて懐かしさもあって一つ買った。

 童心にかえって、袋をあけた。中身は当時のままだ。怪しげな粉を水で溶くと、もこもこと膨らんでくる。ねるねるねって、こーやって食べると……不味い。

 ただ甘いというだけでおいしいと思えたあの頃が、すごく遠くに見えたのだった。

■ねればねるほど……

 「ねればねるほど」というのがこのお菓子の触込みだ。しかし、この触込みで思い出したのは、某社での作戦会議だった。

 戦略会議ということか、いろいろ意見を出し合っているのだが、なんか変なんです。白熱して話は膨らむのだが、話を練ってるうちに何かがずれてくる。ちょうど、あのお菓子が混ぜてると色が変わるのと同じようにだ。

 そうやって実行に移すと……ぎゃふん。ひどい惨敗だった。

■練ればいつかは答えが出る

 きっと似たような経験をお持ちの方も多いかと思う。練れば練るほど、カオスな方向に向かう会議や相談ってありますよね。結果だけ考えれば、相談する労力を省いて、そのまま行動した方がましな結果が望めるようなものです。

 実のところ、それでもいいと思う。何度も考えを練って、ぶつかって、失敗してるうちに、いつかそれが間違いだと気づく。これが大事だ。

■答えは常に望むものとは限らない

 よく、この答えと結果を混同する人がいる。結果をきちんと結んでいない。だから練り方が足りないんだという理論です。よく考えて欲しい。あの国民的なお菓子に味噌を練り込んでみよう。いくら練っても美味しくはならない。むしろ、練れば練るほどアレ(ご想像にお任せします)に見えてきます。

 考えやプランを練る目的、それは答えを出すためだ。利益や結果に結びつけたかったら、多くの組み合わせを試すべきです。正解は一発で出るとは限らないのだから。

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