無理なプロジェクトをこなす6つの無理な方法
本音が語れるエンジニア参加型メディア「@IT自分戦略研究所 エンジニアライフ」。日々、ITエンジニアの「生の声」を公開している。
ここでは、@IT自分戦略研究所 編集部おすすめのコラムをご紹介する。今回は、常識がまったく通用しない「不思議の国」のプロジェクトについて。「たどり着くまで歩きさえすれば、いつかたどり着くだろう」というのは、チェシャ猫のセリフである。このプロジェクトは無事ゴールに到着することができたのだろうか。
不思議の国のエンジニア
電気メーカーの品質保証部門に勤務する虚人氏による『ソフトウェア開発者あがりの品質保証人の奮闘記録』。悪夢のようなプロジェクトの回顧録。
虚人氏は、常識が通用しない「不思議のプロジェクト」に迷い込んだ。どうやっても無理なものを、無理な方法でやろうとするのだ。「これは夢か?」と虚人氏は天を仰いだ。しかし、目の前のプロジェクトは消えてくれなかった。
ミッションは「バグだらけのプログラムを、なんとか出荷できるような状態にする」こと。主任が考え出した解決方法は6つあった。しかしそれらは「休まず働く」「気合いを入れる」「コードを書いてテストで直す」など、まともに方法として通用しないものばかりだ。そして「バグを絶対に作らない」という厳命。もともとバグだらけのプログラムなのに、一体どうやってバグを作らないようにすればいいのか?
最終的にプロジェクトは「奇跡を待つ」次元にまで達した。「無理をとおせば道理が引っ込む」を地でいく、サディスティックなプロジェクトである。コメント欄には「似たような経験がある」「昔を思い出す」という声が多数寄せられている。
例外が多すぎる
中堅ソフトウェア開発会社で働くにゃん太郎氏による『ソフトウェア開発に幸せな未来はあるのか』。例外処理の多さについて考える。
にゃん太郎氏は、.NETやJavaは、例外処理の多さに違和感を覚えていた。例外はあくまで例外であり、本来起こってはいけないことである。「例外が出ないようにきちんと設計してコーディングすべき」というのがにゃん太郎氏の考えだ。
もっとも、.NETやJavaの例外処理はきれいに系統化されていて、便利である。しかし、「try~catch」を「例外が発生してもエラーを出さないための機構」と勘違いするエンジニアが多いのは問題である、とにゃん太郎氏は指摘する。
例外処理の中でも「これはよろしくない」と思うコードについて、にゃん太郎氏はいくつか例を挙げて紹介している。一番大事なのは「エラーを正しく処理すること」、「例外が出ないようなコーディングを考えること」だ。例外だらけにならないように、注意したい。
コミュニケーションは楽しい
SEとコーチングの経歴を持つ小南ひろみ氏による『コミュニケーションを楽しもう!』。この夏、コミュニケーションについて考える新連載だ。
コミュニケーション能力は生まれつきの性格だろうか。「昔から自分はコミュニケーションが苦手」と考えている人もいるだろう。しかし、小南氏は「コミュニケーション能力が先天的なもの、性格だと思うのは勘違いだ」と主張する。
もともと、人見知りの傾向が強かったという小南氏。コーチングの仕事をとおして、人と会うことの楽しさを知ったという。今後は、コミュニケーションの楽しさについて語っていく予定である。乞うご期待。
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