九州のベンチャー企業で、システム屋をやっております。「共創」「サービス」「IT」がテーマです。

狭き門より入れ!

»

親譲りの偏屈で小共の時から損ばかりしている。お客と打ち合わせている時分、
この機能を追加して何んの意味があるのですか?と聞いて、一週間ほど出入り
禁止になった事がある。なぜそんな無闇をしたのかと聞く人があるかもしれな
い。別段深い理由でもない。お客と打ち合せしていたら、お客の一人が上から
に、いくら出来たといっても、この機能がなければ仕事ができない。不具合だー。
とまくしたからである。紛糾して帰社した時、社長が大きな眼をして、お客を
怒らせて追い返される奴があるあと言ったから、この次はその機能が現行業務
を踏襲しているだけで業務改革では業務自体やめるべきだと言いますと答えた。

坊ちゃんを気取って書き出してみたが、別に文学に目覚めたわけではない。

世の中には問題を平面的にしかとらえられない人が、意外と多いのではないか
と感じてしまったからだ。

お客は業務改革が目的であるのに、現行業務を実現する機能が実装されていな
いことを問題にしている。おそらく現状維持派からいろいろと言われているの
だろう。それは本人にとって問題ではあるが、企業のミッションとしての問題
ではない。

社長はお客からクレームが入ったことを問題にしていているが、この会社の事
業としての問題ではない。クレーマ―ばかりを相手にしていると、善良なお客
が去ってゆくことはよくある。

他にもある。事業が順調で案件が増えてくると、リソースが足りなくなる状況
はよく起こる。だからといって、案件を減らせ、止めろ、というのは安直すぎ
だ。成長する我が子に着せる服が追い付かないからと、成長を止めようとする
バカな親はいない。増える案件をこなせる仕組み体制を早急に作らないといけ
ない。

多くの問題は二律背反の状況である。問題を平面的にしか見ないと、どちらか
を捨てるしか解決策は見つからない。そして「今」を選んで「未来」を捨てる。
これは滅びの道だ。
だから問題は立体的に見る必要がある。立体的に見れば、両方を救う方法は必
ずある。しかしこの解決策を見つけるのは困難な道だ。

狭き門より入れ。
滅びにいたる門は大きく、その道は広い。そして、そこからはいって行く者が多
い。命にいたる門は狭く、その道は細い。そして、それを見いだす者が少ない。

マタイ伝

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する