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開発プロセスは、そんなに大切なのか?

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システム開発のRFPをいただいた。その中に気になる条項があった。

プロマネを誰にするか提案せよ。また、その経歴も示せ。

システム開発プロジェクト成功の是非はプロマネの能力次第と考えて
いるため、と説明書きまでついていた。

まあ、それはそうなのだが、それ以前に気になるのが開発対象となる
システム。この会社、タコツボ五月雨式にシステムを作ってきたため
数多くのシステムが乱立している。今回開発するのは、その中の最古
参システムだ。アーキテクチャーが古くなったので焼き直しが必要に
なったらしい。どうせ作り直すなら、ということで現状機能の不満解
消が盛り込まれている。

ところが、である。
所管もアーキテクチャーも異なるシステムが乱立しているので、連係
がめちゃくちゃ大変。利用者は業務を行うのに複数システムを使い分
けなければならず、多重入力が必須。マスタもシステム毎に持つので
粒度がまちまち、メンテが大変。加えて新しい別システムも開発予定
でこれとも連係が必要とのこと。

うーん。いわゆる業務とシステムがドメインのミスマッチをおこして
いる状況だ。そのためシステム名と実現しようとしていることもあっ
ていない。
そこで聞いてみた。今回開発のシステムは、連係先となっているいく
つかのシステムと、別途開発予定のシステムあわせて一つのシステム
として開発した方が利用者も便利になるし、開発費も抑えられるので
良くないっスか?

担当者、答えて曰く。
連係先のシステムは最近作ったばかりなので捨てられない。新しく開
発するシステムは所管が違うので口を出せない。今回のRFPはあくま
で開発に対してのRFPなので、余計なことは提案するな(とまでは言
われなかったが、顔にはありありと)。

そーっスか。モヤモヤしてるけど提案書は書く。だって仕事だもの。

正しいものを正しく作る。これが原則。どんなに優秀なプロマネが頑
張ってQDC目標を達成しても、作るものが間違っていたら、正しい成
果は得られない。間違ったものを正しく作ったら、間違いなく間違っ
たものができるのだ。いっそ、間違ったものを間違ったやり方で作っ
てみれば、もしかしたら正しいものができるかもしれない。
だから問う。

開発プロセスは、そんなに大切なのか?

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