第684回 周りの評価は気にした方がよいか?
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
いきなりですが、皆さんは周りの人の評価って気になりますか? 私は昔から全く気にならないタイプなんです。誰に何を言われようが自分のことは自分で評価する癖付けをしてきたからかもしれません。しかし、私も歳を取ってきてこれじゃいけないのかなと思うことが出てきました。そこで、今回は周りの評価について考えてみました。
■私が周りの評価を気にしない訳
私が周りの人の評価を気にしないのは学生の頃からだったと思います。周りの人によく見られたい、よく思われたい、そうしたことを気にされる方は少なからず周りの評価を気にしていたと思うのですが、私にはそういう感情がほとんど湧きませんでした。勿論、学生の頃は人並みに身だしなみにも気を付けていましたし、そこそこ身なりにも気を配っていたと思います。でもそれは周りによく見られたいというより、自分がそういう振る舞いをしたいと思う気持ちが強かったのだと思っています。
それは仕事においても同じでした。上司や先輩によく見られたい、そのために仕事の結果を出す、そうした考えを持って仕事をしたことはほとんどなかったと思います。それよりもいかに自分の仕事の質を上げるか、自分の仕事の完成度を上げるか、そっちに興味が向いており自分のやっていることを突き詰めていくことに仕事の面白さを感じていたような気がします。
とはいっても、仕事は相手がいて成立するようなモノですので、当然のことですが相手に喜んでもらうこと、それは第一に考えなければならないと思っています。ただ、それにしたって自分の考えや信念を曲げてまで相手に媚び諂(へつら)うようなことはしませんでした。そこまでして相手に喜んでもらうのはちょっと違うんじゃないかって思っていたからです。自分のできる最善のことをして相手に喜んでもらう。これが私の仕事における考え方、価値観となっていました。
■その結果どうなったか
私は自分のやっていることにプライドをもっていましたし、最高のモノをつくり上げようと自分なりに努力してきたつもりでもあります。でもそういう人って得てして扱いにくいと思いませんか?
私がこんな仕事の仕方を続けていった結果、私はいつも周りに気を遣われるような存在になってしまっていました。。。何というか、腫れ物に触るような扱いを受けるようになっていましたし、そういうことは私自身も肌で感じていました。
「何か私だけ他の人と違う扱いを受けるなぁ...」
そう思うことはたくさんありました。それでも、そうしたことが起こってしまうのは私のような仕事の仕方をしている限り起こるべくして起こることだから、仕方のないことなんだと思っていました。
■周りの評価は気にした方がよいか?
周りの人の評価を気にしすぎると自分の方向を見失うかもしれません。しかし、時にはその評価を気にした方がよい場合もあると、最近になって思うようになりました。
それは、私の振る舞い一つが周りの人の負担になっていることがあるんじゃないかって思うことがあるからです。
私自身は今でも最高の仕事をしたい、そのための労力は惜しまないタイプなんですが、誰もがそんな考えを持っている訳ではありません。一人ひとり仕事に対する考え方、向き合い方は違います。自分のできる範囲の中で皆仕事をしている訳で、そのためには妥協をしなければならないこともたくさんあります。にも関わらず、そんなことを一切考えずに私みたいな最高ばかりを追い求めているような仕事をしたら、絶対にやりにくいと思うんですよね。
昔はそれでも最高の仕事をすることが何より大切だと思っていたので、周りが私のことをどう評価しようと突き進んでいたんですが、今はそんな時代じゃないですよね。。。
今は色んな価値観を持った人たちと歩調を合わせ、無理がないように仕事をしていくことも大事なことなんじゃないかって思うんです。なぜなら、仕事は一人でするモノじゃなく多くの人と協力して一つの結果を出すモノだと思うからです。
時には周りの人と歩調を合わせることも大切なことで、そのためには周りの人の評価をもっと気にした方が良いんじゃないのかなって思うようになりました。
私も人生の後半に入り、後どれだけ仕事ができるかわかりません。何年後、何十年後になるかはわかりませんが、私の仕事が終わる時は必ず来ます。そうした時に私がこれまでやってきたことを次の世代に託したいと思う気持ちがあります。
でも、そのためにはその時周りの人が私の仕事を引き継ぎたいと思ってもらえることが必要ですよね。そう考えると、いつまでも自分の我を通して仕事をするようなスタイルから脱却して、周りの評価も気にするようなスタイルに変わっていく必要があるんだろうなぁと思いました。