第289回 商業出版の状況など
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
過去のコラムに何度か書かせていただいている商業出版の状況ですが、以前にお話しさせていただいてから半年以上経ち少し状況が進みました。そこで、今回はその報告をさせていただきます。
■どんな本を執筆しているのか?
以前のコラムでもご紹介させていただきましたが、現在は日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)さんから初心者向けのプログラミング本を出版させていただくべく、執筆活動を行っています。
JMAMさんからは私の2冊目の本である『マンガでやさしくわかるプログラミングの基本』を出版させていただきましたが、そのご縁もあり、今回の執筆も担当させていただいております。
前作の『マンガでやさしくわかるプログラミングの基本』は初心者にも理解してもらえるように難しい説明を極力省き、マンガと説明部をサンドイッチした形の体裁にすることで「読んで理解する」ことを狙いました。お陰様でコンスタントに売れているそうで、現在は第2刷(重版)になりました。本当にありがたい限りです。。。
ただ、以前のコラムでも書きましたが、
前作を書いたとき、私が一番に感じたことは『初心者にプログラミングを理解してもらうためにはプログラミングの説明をしてはいけない』ということでした。プログラミングを説明しようとする場合、一般的には丁寧で分かりやすい説明を心がけます。しかしそのような説明をすればするほど、自然と言葉数が増えていきます。その言葉数が増えること自体が初心者の方にとっては何よりの苦痛なのだそうです。だからこそ、初心者にプログラミングを理解してもらう場合、説明するという方法では難しいのではないかという仮説が私の中にありました。
そんな想いをもって執筆しているのが今作のプログラミング本です。私はこの本で自分の仮説に対する答えを出してみたい、チャレンジしてみたいと思っています。
今作はこの考えを元に原稿執筆を行ってきました。そのため、前作とは本のベクトルが全く違っております。
■現在の進捗など
当初は今年の10月に出版する予定で動いていました。しかし、原稿を書き進めるにあたり、検討し直さなければならない箇所がいくつも出てきました。そうして、出版社と調整しながら執筆活動を進めた結果、来年2月に出版させていただく予定で進んでおります。
現在の進捗ですが、既に原稿は書き上がり、編集者さんのリライト(推敲)も終わり、現在は内容の見直しや修正をしています。この段階ではいいまわしや表現方法などの修正、加筆を行い、原稿を出版レベルにまで引き上げる作業を行っています。1行1行原稿を見直し、この表現は適確か? 言葉は多すぎないか? 少なすぎないか? などをじっくり見極めながら原稿とにらめっこをしています。そのため、かなりの時間を要しています。。。しかし、この段階で手を抜いてしまうと著者が意図しない本になってしまうため、私自身、ここは何よりも優先順位を上げ、時間をかけて行わせていただいております。
そして、この段階が終わると、次は校正作業に入ります。原稿はパーフェクトと思っていても、実際の本の形に原稿を落とすことで見えてくることがたくさんあります。そのため、この段階で製本のレイアウトを組み原稿の微調整を行います。この校正作業は数回(今回の本だと恐らく3回)行われます。
これらの作業がすべて終わると原稿はすべて完成です。後は印刷所に回され製本し、全国の書店に出回るようになっています。
これも過去のコラムに書かせていただきましたが、今回の本には様々な仕掛けを仕込んでいます。その仕掛けは普段見かける本とは一線を画すモノだと思っております。 私自身、納得できるモノを世に出したいと考えて鋭意執筆作業を行っておりますので、ぜひご期待ください!
コメント
読者
高橋さん
いつもコラムを読ませていただいております。
また著書を出版するとのことで、精力的ですね。
そこで質問ですが、高橋さんはキャリアコンサルタントなので、
キャリアに関する本を出すのが自然に思えます。
なぜプログラミングの本なのでしょうか。
失礼ですが、ビジネス的にも理由が分かりません。
キャリアコンサルタント高橋
読者様、
コメントありがとうございます。
確かに読者様のおっしゃるようにキャリコンの本を出すのが一番自然ではありますね。
キャリコン本は1冊目に出させていただいており、別のキャリコン本の出版企画はこの話とは別に複数の出版社さんとの間で進めているのですが、私がプログラミング本を出版する理由は大きく2つあります。
1つはプログラミング本もキャリア形成の一部になり得ると考えているからです。
キャリコンには自分のことを知っていただく「自己理解」、仕事や職業のことを知っていただく「仕事理解」という段階があります。私はITエンジニアの方にキャリコンをさせていただくことが多いのですが、例えば仕事理解の段階で参考になる情報があればクライエントさんの知識の醸成に繋がります。そういったときに、キャリコンである私が著作を情報として提供することができれば、クライエントさんのキャリア形成の一助になることもあるかと思いますし、クライエントさんの安心感にもつながるのではないかと考えています。
また、私の本をお読みいただいた方がITエンジニアの道に進まれることになったとしたら、それも一つのキャリア形成のきっかけと考えているからです。
2つめは私自身のキャリア形成のためです。
私は著述業を私自身のキャリアの1つに定めております。
ご存知かと思いますが、商業出版はかなりハードルが高い仕事です。全くの無名の著者が商業出版する可能性は1%以下と言われています。また、著者が自分の書きたいモノを好きなだけ書けるようになることは、余程のビッグネームの方以外はあり得ません。基本は出版社の要望に応じて著者が執筆するケースがほとんどです。
そのような中で著者が自分の書きたいモノを書こう考えた場合、著者としての実績が必要になります。その実績は著者としての出版物を持つということでもあり、出版社(編集者さん)とのコネクションともつという意味もあります。そうして著者としての実績を1つずつ積んでいくことが、自分の書きたい本を書けることに繋がっていくと考えております。
これらの理由から今後も私は自分にできる範囲で著述業を進めていくことを考えております。