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分からないから詳しい資料を作成しろ、との依頼にモヤっとする

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言いたいことは、タイトルですべてなのだが。

ちょくちょく、客先から資料の作成を依頼されることがある。
前段で、分かりやすい資料はないか?と聞かれ、ない、と回答。もしくはある資料を提示すると、次には必ず、分からないので詳しい資料を作成してくれ、と言われる。

確かに、IT業界はバズワードを含め技術用語、専門用語が多く分かりづらいとは思う。加えて客はITに対して素人で、基礎を知らないことも珍しくはない。だから客と話をするさいは、なるべく技術、専門用語を排して客のレベルにあわせた話をすることが必要になる。それでも話さなければならない内容によっては、どうしても用語を使わざるを得ない場合もありはするが、その際は内容が細かくならないように配慮が必要だ。するとどうしても抽象度が高くなってしまい、具体性が曖昧になる。

そして、その様な時に限って、分かりやすい資料を、と依頼されるように感じる。加えて彼らの言う"分かりやすい"とは、"より詳細な"というニュアンスが含まれている。恐らく、資料の作成を求める彼らは、上司など別の誰かに説明をしなければならないのであろう。自分でも理解しきれない事を説明しないといけないのだろうから、分かりやすいー詳細な資料を求めてしまうのかもしれない。

しかし基礎がない場合、詳細な資料をみても理解できるとは限らない。逆に資料が詳細であればあるほど、理解からは遠のくのではないかと思う。基礎がない人でも分かる資料、それはもはや教科書だ。教科書をつくれと!?

穿ったみかったをすれば、資料作成を依頼した担当は理解できないのが、だからといって資料をみて理解するのではなく、上司に説明する際に細かいところは、この資料を見てくださいと丸投げ。上司も基礎がなければ、資料を見ても分からないので、わかったふりで判断。その欺瞞のためにボリュームのある資料を作らされているのではないかと勘繰っている。だから、モヤっとしてしまうのだ。

できる客は、資料の作成は依頼してこず、分からない事を質問してくる。そして、そのディスカッションのなかで理解したこと、自分なりに調べたこと含め、自分で資料にまとめる傾向にあるように感じる。こういう客はありがたい。自分で理解する努力をしているため、上司にも説明できるし自身も成長してゆけるのだから。

そんな客ばかりだと嬉しいのだが...。

Comment(2)

コメント

長田 健二

分かります。
特に普通のITにあんまり慣れてない方への説明だと顕著ですね。
せめて、多少は理解する姿勢を見せて欲しいです。

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