何かお困りごとはありませんか? その後
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しばらくして、XXが声をかけてきた。
「この前さ、社長に言われて○○に同行したんだよ」
ギクッ。
「どういった要件で?」
「営業だって。でも、相手の担当者に『何かお困りごとはありませんか?』
って聞いてんの」
直球勝負かよ。
「ふーん、で、困りごとはあった?」
「いや、親切な担当で、IT関係の自分たちの取組を教えてくれた。淡々と
説明してくれて何か困ってる感はなかったな」
ま、あったとしても初見の我々にいきなり相談する気にはならないな。事実
を淡々と説明することで、それを察しろという事だろう。
「社長自身は、説明してくれた内容を理解しきれなかったようで、最後に
『我々がお手伝いでいることがあったら、教えてくれ』だって。営業とい
より物乞いに行った気分だったよ」
商売は、顧客側から売ってくれ、相談に乗ってくれ、と言ってくるようにな
のが基本。何か悩み事がないかと聞くだけは宗教だし、何か仕事をくれ、と
いうだけは確かに物乞いだな。同行しなくて正解だった。
「大変やったな」
XXに心で詫びつつ。
※このお話は、あくまでフィクションだってば。しつこいようだけど
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