ITエンジニアへの5分間キャリア・コンサルティングやってます!

第682回 ChatGPTに相談事をさせてみたら

»

 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 久しぶりのChatGPTネタです。最近、自分の悩み事をChatGPTに相談されるケースが増えてきているそうです。しかも、その回答に感動して涙する人もおられるそうです。これってすごいことだなぁと思いながらも、少し気になることがありました。そこで今回はChatGPTで相談事をすることについて考えてみます。

■ChatGPTに相談事をさせてみたら

 ChatGPTに悩みごとを相談したらどんな対話になるか、職場を辞めたいと思っている人を例にChatGPTに相談してみました。結果を画像ファイルにしていますが、少し長くなっているので見づらいかもしれません。もしよかったらぜひご自身で試してみてください。

no68201.png no68202.png

 この内容からすると、ちゃんと相談者に寄り添っているように見えますよね。勿論、生成AIが行っていることなので色々と突っ込みたくなるところがない訳でないですが、それでも心が疲れている方にとってこれだけ寄り添ってくれる回答をしてくれると確かに涙を流す人もいるだろうなぁって感じます。

■ChatGPTに相談することへの懸念

 私は相談事では相談者の心を軽くすること何よりが大事だと思っています。そして、誰にも相談することができない、誰にも悩みを打ち明けられない、自分で全てを抱え込んでしまわれるような人からすると、ChatGPTへ相談することは対応の一つとして選択肢になり得るんじゃないかなって思います。

 ChatGPTへの相談はその人のつらい、しんどいといった気持ちに寄り添い、内容を深掘りすることでどこに原因があるのかをある程度明確にしてくれるので、役に立つことは多いんじゃないかなと思います。

 だからこその懸念なんですが、そこに依存してしまう人が出てくるんじゃないかなって思うんです。これが人間のカウンセラーなら相手の状況を見てストップをかけさせることができます。しかし、ChatGPTは命令に対して忠実に実行するような動きしかできないので、ChatGPTの対応が的確、適切であればあるほど、ハマっていく人はいるんじゃないかなって気がするんです。

 その結果、ChatGPTなしでは判断できないようになったり、ChatGPTの回答がハルシネーションを起こし間違っていたとしても、その情報を妄信してしまうかもしれません。それってすごく危険な気がするんです。

■ChatGPTとの向き合い方

 ChatGPTに相談することは悪い事じゃないです。そうしなければならないことって世の中にはたくさんあると思うからです。

 問題なのはそれが続いてしまうことです。続いてしまうことによってChatGPTへの依存度が高くなり、自分で考え、行動する能力が低くなっていきます。

 ChatGPTはあくまでツールです。そのツールを使いこなすのは私たち人間です。ツールに振り回されることのないよう、最終的に判断をするのは自分であることを忘れず、適切な距離感で向き合うことが必要なのではないかと思います。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する