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第521回 のびしろを考える

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 研修講師の仕事をするようになり、かれこれ20年以上になります。研修ではPowerpoint、パワポで作成したスライドをスクリーンに投影し、その映像をバックにあれこれ喋ったりするのですが、昨今はこれをオンライン上で行うようになりました。

 そして、研修が集合形式からオンライン形式に変わることでスライドの作成方法も変わってきました。フォントの種類、大きさ、色合いなど...集合形式では適していた組み合わせもオンライン形式だと見づらかったりするので、そういったレイアウトも含め、少しずつ変わってきています

 そんな中、最近もスライドのつくり方を変えるようになりました。それは、オンライン形式であるが故のことなのですが、今回はスライドのつくり方の変化から思うことを書きます。

■研修のスライドに対する考え方

 集合形式のスライドを作成する場合、基本的にスライドはスクリーンに表示させるため、フォントサイズを大きくしたり、文字も太くすると見やすくなります。また、集合形式では講師がスライドの前に立って喋ることが多いので、参加者の意識はスライドより講師に向きます。そのため、それほどスライドのつくりを凝る必要はありませんでした。

 しかし、研修がオンライン形式になり、それに合わせたスライドをつくろうとした場合、PCを通じてスライドを見るため集合形式のようにフォントサイズを大きくしたり文字を太くしたりすると、画面がごちゃごちゃしてしまい見づらくなってしまいます。そのため、フォントサイズを小さくし、文字の太さも細めにするなどをしてスライドを見やすくします。ちょうど、オンライン研修のコンテンツを開発しようとした初期はこの見やすさに意識をした開発を行ってきました。

 しかし、スライドのつくり自体は集合研修の時分から変わらないので、スライド自体が単調で動きが少ないのです。勿論アニメーションなどは適宜入れていますが、それほど凝った動きをしている訳ではないので、PCをずっと見続けるオンライン形式の研修だと飽きてくるのです。そのため、最近ではスライドの動きを見直すようになりました。

 実はこのように考えるきっかけになったのは、パワポで動画を作成するようになったからです。私は研修コンテンツの開発の一環で動画の作成もやっています。その際、主に使っていたのはホワイトボードアニメーションが使えるアプリで、私はVideoScribeを使っていました。しかし、最近は専ら動画作成をパワポでするようになりました。

 パワポで動画をつくるのって、一見すると大変そうに見えるかもしれません。しかし、実際はかなり使いやすく、うまくできていると感心します。個人的にはVideoScribeでやろうとすることは工夫次第でパワポでも表現できますし、VideoScribeにはできないこともパワポではできたりもします。なので、わざわざVideoScribeを使わなくてもパワポでできるならそっちの方がコスパが良いですし、品質の高い動画も作れるように思っています。

 この辺のお話については、実際に見てもらうのが早いと思います。パワポの使い方で私が参考にさせていただいているYoutubeチャンネルがありますのでご紹介します。

ザ・プレゼン大学

 このチャンネルで紹介されているTipsはとても有用でかつレベルの高い内容だと思っており、際に私も活用させていただいている例がいくつもあります。

 こうしたやり方で動画作成を行う内に、そのやり方をオンライン形式の研修でも活かすようになりました。その結果、従来のスライドに比べ動きが多くなり、参加者を飽きさせないような仕組みを組み込むことができるようになり、研修の効果性を高めることに繋がっているのではないかと思っています。

■のびしろを考える

 私はスライドの作成のようなコンテンツの開発は20年以上行っています。そのため、自分はもうこの分野でのびしろはないんじゃないかと思っていた時期がありました。しかし、パワポで動画作成をするようになり、実際には今時点でまだまだ学び足りない、知らないことがたくさんあることに気づきました。それは私自身ののびしろだと思います。

 のびしろというのは誰にでもあるように思います。しかし、そののびしろを意識できる人とできない人がいます。その違いは現状を変えようとしているかどうかだと思います。現状に満足している人はそこから先に進む意欲がないので、のびしろを意識することはありません。しかし、現状に満足しておらず、現状を変えようと考える人は試行錯誤しながらでも前に進もうとします。そうして前に進めるとわかった時、初めてそれがその人にとってののびしろになるのではないでしょうか。

 私もまだまだのびしろがあると思って、これからも試行錯誤を繰り返していきたいと思います。

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