元底辺エンジニアが語る、エンジニアとしての生き様、そしてこれからの生き方

生き様069. 大事な事は大体ゲームから教わった~その陸:ロールとリソース~

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初 Advent Calendar を書いてみた

前回、ダイエットについてのまとめを書きました。
実はその裏で、スマホアプリの開発にも手を出していたのです。

その内容は、Twitterで実況していたのですが、今回それをQiitaへまとめました。

「『初めてのスマホアプリ開発 24hチャレンジ』結果報告」

このコラムでは余り書かない、技術的な事を書いている
…と見せかけて、全然書いてません

そしてさらに、その内容をAdvent Calenderに登録させて頂きました。

Android #2 Advent Calender 2020

恐らく、AndroidのAdvent Calenderが人気過ぎて用意された別枠なのでしょう。
書いてる人、僕含めて2人しかいないけど…。


役割と情報とリソースと

このシリーズの前回、といっても10回ほど前になりますね。
そこで【役割】について、お話しました。

個々の役割には厳密に言えば違いがあることを示しました。
今回は、そこから一歩進めて役割による【格差】を扱います。
格差と言っても、収入や容姿のことではありません。
役割による【リソース】【情報】の格差を扱います。


ところでFPSの、ヒーロー系FPSの話をしよう?

FPSというジャンルのゲームはご存知でしょうか?
1人称視点でキャラクターを操作しながら、武器を駆使して戦います。
古くはDOOMがあり、昔から人気のあるゲームです。
最近では、そのなかでもジャンルが細分化されています。
例えばチームPvPだったり、個人PvPの集団(所謂バトロワ)だったり。

その大凡で、プレイヤーが操作するキャラクターは、特殊能力を持ちません。
武器を持たない状態では誰でも同じ状態というのが一般的です。

ただ、最近は「ヒーロー系」とも言われるものも出てきています。
これは、プレイヤーキャラクターに固有の能力を割り当てています。
つまり、選択したキャラクターで初期状態の性能差を持たせるものです。

その性能差はゲームごとに違います。
基礎ステータスの違いで攻撃力が高かったり、防御力が高かったり…。
ですが中には「特殊なスキル」をもたせるケースもあります。

例えば、絶対無敵のシールドを数秒間展開したり。
広範囲に超強力な攻撃をばら撒いたり。
倒れてしまった仲間を、(通常では出来ない)復活をさせたり。

そのどれもが強力ですから、無制限に使用可能というわけではありません。
そういう強力な切り札と、制限を与えることでゲーム性を確保しているのです。

毎度のことながら、前置きが長くなりました。
今回は「ヒーロー系FPS」を参考に話を進めます。

ちなみに、僕はFPSは苦手ですが、動画を見るのは好きです。


役割によるリソース格差

前述の通り、ヒーロー系FPSでは、キャラクターが違うと能力が異なります。
それにより、状況に対応する【役割】というのが自然と生まれます。

ですが、どんな状況でも確実に対処・対応できるわけではありません。
まずは、体力。武器の使用回数(残弾)等もそうですね。
つまり、対応の為に必要となるリソースがあるわけです。
この辺はどのキャラクターでも共通でしょう。

キャラクターごとに大きく異るリソースは「トリガー系の能力」です。
これは、任意で発動でき、状況を大きく変える手段です。
ですが、使用回数や、1回使うと次に使うまでに時間が必要等の制限があります。

この有限なリソースをうまく使いながら、ゲームを勝利へ導くのがFPSの面白さです。

現実に目を向ければ、我々も個人で能力が違います。
そして、個人が持つリソースは有限です。
状況に応じて、何をリソースと考えるかは変わります。
しかし、有限であることだけは変わりません。

仕事で言えば、役割ごとに使う機器が分けられていたりします。
上司に性能の高いディスクトップPC、部下に3世代前のノートPCなんてのはクソです。
この様な変な例を出さなくても、シンプルにわかる例を出しましょう。
例えば、デザイナーが使うPCの環境とプログラマーが使うPCです。
前者には、多くの場合タブレットが要求されるでしょう。
後者には、開発系のソフトがインストールされるはずです。
逆では宝の持ち腐れですし、両方に用意する程リッチな会社は多くないでしょう。

この機器の違いも、すなわちリソースです。つまり【格差】があります。
誰もが同じ環境で、同じ様に成果を出しているわけではない
これぐらいざっくり乱暴に纏めてもいいのかもしれませんね。


役割による情報格差

チーム系FPSの多くでは、チームメイトのリソースの一部は共有されています。
例えば、体力がそうです。
ですが、今所持している武器や、その残弾などは共有されません。
また、特殊能力の残回数や使用間隔も共有されない情報です。

これらは分かりやすく、自分と他人の情報の違いを示すものです。
ですが、それ以上に大きく、個々が持つ情報があります。
それは「視界」です。つまり、今画面に写ってる景色、そのものです。

この視界は、PvP系であればゲームの勝敗に直結します。
広く解像度の高く、そして高いフレームが出せるPC環境だったり、
性能の高いヘッドフォンが求められるのは、そういう事情です。

これもまた現実社会に目を移してみましょう。
個人ごとに持つ情報が違うことに、容易に気づけると思います。
それは過去の経験だったり、学習内容だったり。
立場によって開示されたり秘匿されたりする情報かもしれません。

例えば、アメリカの大統領と、日本の新橋で飲んでいるサラリーマンがいます。
この二人が、北朝鮮の最新事情について、全く同じ情報を持っていたら変ですね。
新橋のサラリーマン、何者?ってなります。

もう少しマクロな視点へ移しましょう。
会社の経営でも同じです。
社長、営業、技術者。それぞれが、それぞれの立場の情報を持ちます。
同じプロジェクトに対しても、技術者の情報と営業の情報が異なります。
そして、それが多くの軋轢を生んでいるのは、イヤでも耳に入ってきます。
そこに社長(経営者)という、また情報が異なる人が介入すれば…。
この先は、空想の世界だけに留めておきたいですね。

役割によって、情報が違っているという【格差】を紹介しました。
役割によって、物事に対する情報、得られる情報が異なるということです。
とても乱暴な論理展開になったのは、反省してます。

また、情報もリソースと考えれば、同じ格差とも言えます。
今回は、あえて分けてみました。


理想のチームを組もう

【役割】の回でもお話した通り、全てが一人でできる人はいません。
少なくとも、身体は一つしかなく、手足も有限です。

たいきさんのお話に出てきた「石上先輩」も、
24時間365日、全てのラインを管理することはできません。

であればどうするのか?チームを組むわけです。
そして、個々が自分の役割を全うし、また他人の役割を助けたとすれば、
それはチームとして、とても素晴らしい成果を上げることでしょう。

ええ、理想論です。
現実的にはそうはいきません。
その辺りのチーム論の話は、今回例示したたいきさんのお話がとても参考になります。
一段落ついたら、勝手に解説的な分析を披露したいと考えています。


まとめ

  • 【役割】が違えば【リソース】が変わる
  • 【役割】が違えば【情報】が変わる
  • 個々の【役割】を尊重して活かす【チーム】が理想

出世に伴って、現場仕事から管理職になった人に対して周囲の人が
「あいつ、出世して人が変わったな」
という評価をする、という描写を創作作品で見かけます。
これは、【人】が変わったのではなく【役割】 が変わったのです。
それによる諸々の変化を「別人のようだ」と評価しているわけですね。
現実にも結構ありそうです。僕は見たことないですが。


おまけ:プレイングマネージャーという役割は嫌い

「役割は複合することがある」というのは、役割の回でお話しました。

ただ、その中でも一つだけ僕が大っ嫌いな役割があります。
それが「プレイングマネージャー」です。

元はプロ野球の野村克也さんの様に「選手兼監督」の様な人を指す言葉でしょう。
ですが、日本の企業では、結構当たり前の様に使われています。

本来「マネージャー」に要求されるスキルや動きと、
「プレイヤー」に要求されるスキルや動きは大きく異なります。
結果的に両方の才能を持つ、もしくは仕方なく一時的に兼任するのならわかります。

ですが、本人は「なんかカッコイイから」
周囲は「別に立てるよりコストが下げられるから」
などと、軽く扱われている現状です。
それで、両方が中途半端でも「がんばれ!」の一言ですからね。やるせない!

僕は、マネジメントできる人には、マネジメントに専念して欲しいです。
イザというときの決裁を頼もうとしたら、誰でも出来る作業で手が埋まっていた、なんて笑えませんから。

以上!


ミニコーナー:こちらヤマネコシステム技術部三課!

ここは日本のどこかにあるかもしれない「ヤマネコシステム」社。
そこはかとなく、ブラックの香りがするこの会社の日常を、少し覗いてみましょう。

登場人物

三課:受託開発&新サービス開発
 ヒノモト : 主人公 アラサーエンジニア
 ホンドくん : 同僚 どっちかが1年先輩だった気がする

テレワーク2

ホンドくん「この前さ、四課の同期から聞いたんだけど」
ヒノモト「あれ?四課のって、俺の同期じゃなかった?」
ホンドくん「そうだっけ?まぁ、どっちでもいいじゃん」
ホンドくん「『テレワークだから、オフィスで使ってるぐらいの椅子を自宅にも』
 って掛け合ったらしいんだ」
ヒノモト「え?うちの会社ケチだから、ムリでしょ?」
ヒノモト「それが、通ったらしい」
ヒノモト「えっ!?」(驚愕)
ホンドくん「ただし、会社の備品になるから、一度会社に届くって」
ホンドくん「それを自宅へ発送する手続き、テレワークが終わったら会社に返送する手続きが必要だって」
ヒノモト「それは仕方ないかな」
ホンドくん「ただし、全部自分で」
ヒノモト「うわ、めんど!で、やるって?」
ホンドくん「いや、諦めたって」

(つづく)




ITエンジニアの視点で、時事ニュースを5分間で紹介する動画を平日毎日公開してます。
「日々の生活の中にエンジニアリングがある」からこそ、
身近な時事ニュースから学ぶことが重要です。

#ほぼ日ITエンジニアニュース

今週は、Qiitaに記事書いたり、LTスライド3つ作ったりで手が足りない為、動画の作成をお休みしています。
ただ、その中でこの活動の根幹になるものに気付けたりもしました。
その気付きを活かした動画を作っていけたら、と考えています。


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