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第628回 感情を吐き出すことの大切さ

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です

 この歳になると、自分でもある程度物事の善し悪しが分かっているつもりでいるので、我慢をすることが増えてきていると思います。それは人間関係においてもそうです。しかし、そうした人間関係の積み重ねが自分の知らない間にストレスが溜めていることもあります。そんな時、皆さんならどうしますか? 今回のお話は最近の私に起こたあるストレスを爆発させたときのお話です。

■人間関係におけるストレス

 それはある人との話です。私は普段からそれほど感情を表に出す事はなく、誰に対しても当たり障りなく接してきたタイプだと思っています。勿論、相手に悪い印象は与えないようにしてきたつもりですし、相手の望むことに反対することもありません。人間関係がうまくいくように自分なりに立ち振る舞ってきたと思っていました。

 しかし、あることがきっかけでその人と喧嘩してしまいました。普段であれば私が折れてことを納めることが多かったのですが、その時はどうしても我慢できないことがあり、自分の中で何かが弾けたような感覚になりました。

 そうしたらどうなったか?

 今までに積もり積もったことを全部吐き出していたのです。こんなことを言ったらきっと相手は傷つくだろうなぁと思うことですら躊躇なく吐き出していました。正直、こんな経験は生まれてこの方一度もありませんでした。それでも私は感情を吐き出すことを止めませんでした。きっと、それだけストレスが溜まってたんでしょうね(笑)

■「やっと本音で話してくれたな」

 その後、相手に言われたことがあります。それは、

やっと本音で話してくれたな

 その時、自分の中で人との向き合い方が初めて分かったような気がしました。私は相手に悪い印象を与えないこと、相手の考えていることを汲むことを大切にしてきたつもりです。それが人間関係において必要なことだと思っていたからです。勿論、その中で自分の本音は話してきたつもりではありました。しかし、相手はそうは思っていなかったみたいです。

 きっと私の振る舞いというのは相手を傷つけないようにするあまり、人間味がなかったのかもしれません。どこか他人事のように見えていたのでしょう。それは相手からすると自分を信頼していないと思われていたのかもしれません。そうした私の振る舞いも相手にストレスを与えてきたのだと、今ならわかります。

 だから今回、相手に感情を吐き出したことで初めて相手と本音で話ができたのだと思います。本音で話すってこういうことなのかなぁと感じずにはいられませんでした。

■感情を吐き出すことの大切さ

 人間は頭で考えることができる動物なので、自分で何かしらの制限をかけてしまうことが多いです。しかし、その制限によって知らず知らずのうちに自分の中にストレスを溜めてしまうことがあります。現に私はそうでした。そうしたストレスはちゃんと吐き出さないと、いつまで経っても自分の中に残り続けます。ストレス発散をすることで一時的にストレスは減ることはあるかもしれませんが、抜本的な対策をしない限り、ストレスは溜まり続けます。

 そうならないようにするためには、相手にちゃんと伝えることが大事なのだと思いました。それは人によっては色んな制約があるかもしれません。しかし、本音で話すということはそうした制約を超えた所にあると、今回のことで分かりました。本当に大切な相手ならそうした制約はただの思い込みかもしれません。三層構造モデル的に言うなら、事実(1層)をどう捉えているか(2層)、その捉え方にバイアスがかかっているだけです。私は自分に無駄なバイアスをかけていたのは自分自身だったことに気づけました。私がそこに気づくことができたのは感情を吐き出したからです。

 私も仕事柄コミュニケーションだの傾聴だのと話す機会が多いですが、今回のことで本質的な部分ではまだまだ理解が足りていないと感じました。もっともっと人間関係を知らなきゃいけない、そのためには感情を吐き出すこと、私にとってはこれが必要だったことが分かりました。これからは、今回の経験をきっかけに自分なりにもっと感情を表に出していくことにチャレンジしていこうと思っています。

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