第706回 独学について思うこと
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
手塚さんのコラムを拝見させていただきました。テーマは独学についてだったのですが、とても興味深い内容だったので、今回は私も独学について書いてみようと思います。
■手塚さんのコラム
まずはこちらをご覧ください。
内容の詳細は是非お読みいただきたいので割愛させてもらいますが、手塚さんは独学を経験されたことがないそうですが、そのことについて手塚さんの視点で語られています。
これ、拝見してちょっとビックリしてしまいました。というのも私の経験とは真逆だったからです。。。
■私の独学経験
私はこれまでの経歴で学んだことのほとんどは独学です。ITエンジニアから始まり、キャリコン、コンサル、研修、商業出版などなど、ほとんど人から学んだことはなく、全て自分で知識を得て、スキルを磨き、実践で試し、試行錯誤して自分なりのやり方を確立していく、ずっとそんな感じでした。勿論、その中で人との関わりから学びを得たことはあります。しかし、多くの部分において私は人から教えられた経験がほとんどなく、独学で物事を学んできたと思っています。
手塚さんは人から教わる環境におられたそうですが、私は逆で人に何かを教える環境にいたからかもしれません。色んなことを先陣切ってやることが多かったので、自分で知識を集めてきて、自分なりにアレコレやってみることで勘所を探し、それを実践で使い、結果を自分なりに振り返る。そうしないと人に何かを伝えることができなかったからかもしれません。
私はずっとそんなやり方で技術やスキルを身に付けてきたので、それが普通だと思い込んでいました。だからこそ手塚さんのコラムを拝見して、ここまで違うのか! と思ってしまいました。。。
■独学について思うこと
ただ、一つハッキリ言えるのはどちらが正しいとか、どちらがすごいとかそういう話ではないということです。
独学、人から学ぶ、これは単なる学び方の話です。大切なことは学び方以上に、その学びの対象を会得しているかということです。会得ができてるなら独学だろうが人から学ぼうがどっちでも良いと私は思います。
私は自分の学びの中で、自分なりのスタイルを幾つも確立してきました。このコラムではよく話に出てくる三層構造モデルや対話技法(ダイアログ・メソッド)なんかもそうですし、キャリコンでよく使われるシステマティックアプローチ・モデルを独自解釈したスキル構造なんかもそうです。
これらは別に独学だからできたモノではないと思っています。別に独学じゃなくなって、人に教えてもらった上で自分なりの考え方や理論を構築することはできるはずです。それを独学だからできたと考えるのは、そこにある種の思い込みがあるような気がしてしまいます。。。
大切なことは何を習得するかという目的であり、どのように習得するかはあくまで手段でしかありません。
独学や人から学ぶことはその人のこれまでの経験による部分が大きいと思います。だとすれば、その経験を活かした上で自分なりに定めたゴールに辿り着けるよう、独学でも人から学ぶことでもその方法に磨きをかけ洗練させていくような考え方があってもいいんじゃないかなって思いました。