447.本当によいシステムとは?
初回:2025/12/3
今年も余すところ、1か月を切ってしまいました。
こういう時期には、何となくセンチメンタルな気持ちになってしまいます。
P子「太陽ギラギラな気分よりは、穏やかでいいんじゃない?」※1
夏は夏で、それなりに好きですけどね。
1.サイゼリヤの"注文アプリ"
まずは、この記事から。
≪参考資料1≫
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2511/23/news024.html
サイゼリヤの"注文アプリ"が賛否を呼ぶ理由──
「使いやすい」「紙メニュー前提」など多様な意見
2025年11月23日 19時30分 公開
[金子麟太郎,ITmedia]
近所にあったサイゼリヤが閉店したので、ここ最近は、サイゼリヤに足を運んでいません。なので、この記事内容の確証は取れていませんし、システム自体は色々と進化している可能性があります。あくまで話題のきっかけなので、私の考えと実は違った...場合はお許しください。
P子「自分で確認しないでネットの噂だけでコラムを書くのね」
それは、このコラムの読者も同様で、私のコラムをそのまま信用しないで、自分で確かめてください。
P子「読者丸投げって事ね」
さて、これはあくまで私の個人的な意見ですが、最近何でもかんでもスマホに依存し過ぎていると思います。飲食店でもモバイル注文、キャッシュレス決済、各店専用のアプリやLINEのお友達など、スマホがないとまともにショッピングも出来ない印象を受けます。
これじゃ、一昔前の会員カード地獄か、ポイントカード地獄が、さらに悪化したとしか思えません。
P子「会員登録無料って言われて、次々申し込むあなたが悪いのよ」
そんな中、我らがサイゼリヤのアプリは、非常によい路線を走っていると思っています。
最近は、ユーザーエクスペリエンスがどうとかこうとか言われていますが、いい感じのデザインなのに使い勝手が最悪とか、操作が判りにくい、反応が遅いなど、見た目重視というか機能性無視とまでは言いませんが、相当置いてきぼりにされている印象を受けます。
P子「時代の流れじゃないの?」
私自身がデザイン性より機能性を重視する傾向が強いからなのかもしれません。
2.Just use Postgres
こちらは少し系統が異なるかもしれませんが、私も同意見です。
≪参考資料2≫
https://syu-m-5151.hatenablog.com/entry/2025/11/25/135220
「Postgres で試した?」と聞き返せるようになるまでもしくはなぜ私は雰囲気で技術を語るのか?
-- Just use Postgres 読書感想文
2025-11-25
じゃあ、おうちで学べる 本能を呼び覚ますこのコードに、君は抗えるか
ざくっというと、自分の知ってる技術の範囲でできるなら、専用ツールを使うより手慣れたツールを使いましょう...という感じです。
P子「ざっくりすぎない?」
疑うなら、先のリンクで確かめてみてください。
P子「それも、読者丸投げって事ね」
最近のシステム開発もこの傾向が強いと感じています。
フロントエンドは〇〇、バックエンドは△△、データベースは□□で、フレームワークは☆☆を使いましょう...みたいな感じで、さらにプロジェクトごとに変えていったりすると、保守する時にはどの顧客のどのシステムが何の技術だったのか判らなくなったりします。
P子「そんなことになってるの?」
そんなことになりかけているという感じです。
さらに、顧客ごとのカスタマイズ要件が大きく取り込まれたりすると、作るのも保守するのも大変です。
さらにさらに、それらの比較的新しい技術は時代の流れとともに移り変わっていくので、数年で廃れたりメンテナンスされなくなったりしてしまいます。今風に言うと、セキュリティホールが見つかっても対処してもらえない...なんてことにもなってしまいます。
P子「企業として提供したのだから、きちんと対処する責任があるものね」
そもそも、一昔前の古臭い感じの画面でも業務で使うシステムで、かつ使い勝手が良ければ手になじむというか、気にならなくなるでしょう。
3.システム開発の優先順位
あくまで私の考える良いシステムとは? という問いに対する答えは、以下の優先順位付けの上で考えています。
1.どの画面も同じような操作ができる
2.レスポンスが早く、直感的な操作
3.開発者が作りやすく、保守しやすい
P子「新しい技術にチャレンジしないの?」
対象システムとして、生産管理システムみたいな基幹系業務システムを考えているので、10年、20年と使い続ける前提です。新しい技術は、長くて5年程度で入れ替えを検討するようなシステムで試せばよいと考えています。
P子「5年で交換じゃ、予算はかけられないわね」
さて、基幹系業務システムを長期間使い続けると言っても、社会情勢や業態の遷移など、変化は当然起こります。そのような場合、開発者が作りやすく、手慣れた技術で誰でも保守できれば、スムーズにそういう変化に対応できます。
複雑でモダンな技術をたっぷりつぎ込んだシステムで、そのような場合に迅速な対応は出来ません。それこそ、一度作ればそのまま使い続けることになってしまいます。5年前、10年前は最先端でも、今では使い勝手が悪く時代の変化についていけないシステムになってしまいます。
それより、10年後、20年後も変化し続ける、いつまでたっても古臭い感じの画面だが、最先端の業務に適用しているシステムの方が、良いと思っています。
P子「1周回って昭和がブームになったりするものね」
4.まとめ
古臭いとか、時代に追い付いていないと思われるかもしれませんが、私は古臭くても開発者にとって判りやすく作りやすいシステムは、操作性もレスポンスの向上もやりやすいと思っています。システム自体が簡素であれば、それだけでレスポンスは上がるでしょうし、作りやすければ、顧客の要望への対応度も上がり、時代の変化への追従も容易になります。
そういうシステムが、本当によりシステムだと私は考えています。
P子「みんながそう思ってくれれば楽なのにね」
最後に、皆さんもよくご存じの名言を上げておきます。
最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化に最もよく適応したものである。
チャールズ・ダーウイン
ほな、さいなら
======= <<注釈>>=======
※1 P子「太陽ギラギラな気分よりは、穏やかでいいんじゃない?」
P子とは、私があこがれているツンデレPythonの仮想女性の心の声です。