第627回 人前で上がらないようにするためには
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
私は職業柄人前で話すことを生業にしているからか、人前で緊張しないタイプです。先日も約250名の前で研修をする機会がありましたが、上がるようなこともなければ緊張して何かができなくなることもなく、普段通りに話をさせてもらいました。
こういう話をすると羨ましいとかどうすれば上がらなくなるんですかと言われるのですが、正直自分で何かを意識している訳ではないので、いつも答えに窮してしまいます。
そこで、今回は自分を振り返り、人前で上がらないのはなぜか、人前で上がらないようにするためにはどうすればいいのかを考えてみました。
■どうして上がるのか?
私自身普段の生活をしていてあまり緊張することがないので、どういう場面で緊張するのかというのがいまいちイメージしづらいのですが、
- 目上の人と会話をする
- お客様と商談する
- 大勢の前で発表する
このようなシーンで緊張される方は多いのではないかと思います。ではなぜ上がってしまうのでしょうか? 想像するに、
- うまく喋らなければならない
- ちょっと説明しなければならない
- 大勢を前に気後れしちゃいけない
のような感情が起こるからではないでしょうか。それは偏に
うまくいかなかったらどうしよう
というネガティブなイメージが心に湧き起こってしまっているからかもしれません。
■上がらない人間はどう考えているか?
それでは、次に普段上がらない人間である私はどう考えているか、自分なりに振り返ってみました。まず、
- うまく喋らなければならない
- ちょっと説明しなければならない
- 大勢を前に気後れしちゃいけない
こういう感情や意識は起こらないです。それよりも、
- 次に何を喋るか
- どのように自分を見せるか
- 観客はどのような表情をしているか
のようなことに意識が向いていることが多いです。私の場合、キャリコンでもそうなのですが、主体的に喋っている自分とその自分を俯瞰している客体的な自分がおり、
主体的な自分...次に何を喋るか
客体的な自分...どのように自分を見せるか、観客はどのような表情をしているか
になっている気がします。つまり、今の現状はどうなっていて、次にやることは何のかというその時にやるべきことにずっと意識が向いているため、できなかったどうしようといったネガティブな意識にはならないのかもしれません。
■意識の持ち方を変えるには
そしてそれは、偏に練習の賜物だと思います。何度も何度も繰り返し練習し、自分の中で話すことや伝えることが頭に叩き込まれているので、自然とそこに意識が向けられるのだと思います。
後は場数もあると思います。研修にしてもキャリコンにしても相当数の場数は踏んでいるつもりなので、初見で人前で何かをやろうとする時でも、それまでの経験を元にどうすればできるかに意識を向けられるのだと思います。
だとすれば、人前上がらないようにするには何度も何度も繰り返し練習し、自分の身体にやるべきことが染み込むまでやり込むこと。それにより少しずつできないというネガティブな意識から何をするかというポジティブな意識に変えることができるような気がします。
よくプロスポーツ選手が
「練習以外のことは本番では出せない、だから練習するしかない」
のようなことを言われていますが、本当にその通りだと思います。意識を変えるには私たちの普段の振る舞いを変える、つまりそれは私たちの習慣を変えるということなのかもしれませんね。