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第397回 忘年会を考える

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 すっかり年末になりましたね。今年も残すところ、1週間になりました。エンジニアライフを覗いてみると、年末っぽいコラムに手塚さんの忘年会のお話がありました。丁度、私も昨日ある団体の忘年会に参加してきたので、興味深く拝読させていただきました。そこで、今回は私も忘年会について書いてみようと思います。

■忘年会今昔

 私がまだ20代の頃の忘年会は会社行事の一環として行われていたように思います。今から約30年近く前の話なのであまり記憶が定かではないのですが、その時の自分の気持ちを振り返ってみると、楽しかったイメージがありました。普段仕事で接している同期や先輩たちと一緒に酒を飲んで、くだらない話で盛り上がる。そこに上司が一緒になってふざけてくれたりすると、何だかとっても心地の良い場になって、忘年会によって参加者が一つになっていく、そんな感覚でした。また、当時は若手が忘年会取り仕切ることが多く、どうやったら盛り上がるか、いかにして安く抑えるかなどを若手どうしてワイワイ話し合いながら忘年会の企画をしていたように思います。雰囲気としては、学生時代に学生同士で集まってイベントを企画する時の感覚に近かったかもしれません。

 それが、30代になると少し勝手が変わってきます。役職にも就き、部下もできてくると、忘年会の企画や準備は部下や後輩たちがやってくれるようになり、私が忘年会の幹事をやることがなくなってきます。私はそこに参加するだけ。周りも気を遣い、良い席を用意してくれます。しかし、その気遣いが窮屈に思えるようになり、いつしか忘年会で騒ぎ出すこともなくなり、お偉いさんたちと静かに語り合い、向こうでワイワイ盛り上がっている若手社員を遠い記憶の自分の思い出と照らし合わせて、古き良き時代を懐かしむような感じで見るようになりました。こういったことから、少しずつ忘年会が慣例的で窮屈な場になってしまい、私は少しずつ忘年会から距離を置こうとしました。これまで年10回参加していた忘年会は5回になり、3回になり、そして本当に出席しなければならない1回のみ参加するようになっていました。

 そして、40代になった頃、キャリコンを始めていたことで活動の幅が広がり、忘年会に参加することが増えてきました。キャリコンを通じていろんな方とのコネクションができたお陰かもしれませんが、急に色んな団体が主催する忘年会に読んでいただけるようになってきました。ここでは会社が催す忘年会と違い、私は単なる一参加者でしかありません。誰にも話しかけなければ忘年会の時間中、ずっと一人でいることだってあります。そうしたことから、積極的にいろんな人と話をするようになります。しかし、30代の頃に忘年会から遠ざかっていた私にとって、忘年会の場で人と話をするのは正直苦痛でした。しかし、お付き合いもありますので、忘年会自体欠席する訳にもいかず、忘年会に参加する時はいつも気持ちを奮い立たせて気合を入れて参加するようにしていました。

■忘年会って何をする場なのか?

 しかし、昨日参加した忘年会はとても楽しかったです。元々、昨日の忘年会は私にとっては趣味で始めたことに関する忘年会だったというのもありますが、自分の話したいことや聴きたいことがいろんな人に対してできたからかもしれません。本当にあっという間の時間でした。

 そこで、気づいたのですが、忘年会は「楽しむ場」だと思いました。そう、楽しんでナンボだ、と。例えば、イメージしてみてください。忘年会の一つのテーブルが異様に盛り上がっており、皆楽しそうに話をしています。そのテーブルを傍目で見ていると、何だかそのテーブルで何の話をしているか気になりませんか? そして、逆にそういうテーブルで楽しそうに会話をしている自分を想像した時、その時の自分の気持ちってどうでしょうか?

 もし本当に自分自身が忘年会で楽しめているのなら、その忘年会に価値はあると思います。

 それでは、どうすれば忘年会が楽しめるのか? 私は自己開示だと思っています。自己開示とは自分のことをさらけ出すことですが、何も人に隠している性癖を話すようなことをする必要はありません。自分が楽しいと思えることやハマっていることなどをなんでも結構ですのでテーブルの人たちと共有してみるのです。話すにあたってある程度の配慮は必要だと思いますが、今のご時世、人の話を聴こうとする人が多いので、あえて自分が楽しいと思える話をどんどん話してみる。そこに熱を帯びてくれば来るほど場は盛り上がってきます。話に乗ってきてくれれる人が一人でもいれば尚良しです。場の暖まり度合いは更に加速することでしょう。

■忘年会を考える

 今の時代は自分を表現することの重要性が問われています。それは何も仕事だけではなく、私たちの生活そのものに対して問われているような気がします。そう考えると、忘年会という場についても、それを本当に楽しんでいる人は自分をちゃんと表現できていると感じますし、そこからその人の人生は充実しているように思えてしまいます。

 忘年会は通常2時間で行われています。その2時間の使い方は参加者全員が平等に与えられています。「忘年会=つまらない」と考える2時間にするのか、「忘年会=楽しい」と思える2時間にするのか。そこにも、その人の生き方でもあるような気がします。

 人は楽しいモノを見ていると自ずと自分も楽しくなっていきます。だとすれば、まずは私たち自身が楽しむこと。それが、周りの方にとっても幸せな時間を生むことに繋がるのかもしれません。

 皆様の忘年会が楽しい場になりますように!

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