第339回 昔と違う自分を受け入れる
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
ITエンジニアだった時分、結構働いていたような記憶があります。それこそ1カ月に500時間働いていたこともありましたが、そのときは全く平気でした。しかし、最近は年のせいか、疲れが抜けず溜まるようになり、集中力も昔に比べて持たなくなってきたような感じもしています(汗
一言で言うならば、「老い」なのかもしれません。。。
以前であれば、こういった衰えのようなモノは認めたくなかったのですが、最近はそういった自分を受け入れることが苦ではなくなってきました。そこで、今回は昔と違う自分について思うことを書きたいと思います。
■アグレッシブだったあの頃
今から数十年前の話ですが、ITエンジニアの時分、徹夜で仕事をするのが当たり前だった時期がありました。
どんどん夜が更けていき、開発現場から人が一人、また一人いなくなっていきます。しかし、私たちの部署は誰一人帰ろうとしません。そうして、22時を回る頃、私たちのチームでは夜食を買い出しにコンビニに出かけます。コンビニには残り物のおにぎり、サンドイッチ程度しかありませんでしたが、それらを買い占め、自分の机に戻って頬張りながら仕事を続けます。途中、睡魔が襲ってくることもありましたが、そんなのは栄養ドリンクでカバーです。そうしている内にやがて明け方になり、白々と夜が明ける頃、空腹を満たすために吉野家へ行きます。その後は自席で仮眠をした後、また9時からいつものように仕事を始める...、そんなことがルーチンワークになっていた日々がありました。
今、こんな仕事のやり方をしていたら即コンプライアンス違反とか言われそうですが、当時はそれがごく当たり前のことで、誰しも嫌な顔ひとつせずに作業をしていました。
何というのでしょうか...、当時の私は徹夜の作業が好きだったような気がします。それは、「徹夜で仕事ができる自分」がちょっと嬉しいというか、誇らしい感じに思えていたからなのだと思います。きっと、夜中誰もいない静かな開発現場で黙々と作業をする...そんな仕事のスタイルがカッコいいと思っていたのだと思います。今考えると、かなり青いですね(笑)
■そして、今...
齢が40を超える頃になると、徹夜ができなくなっていました。それは、単純に夜になると眠くなってきたからです(汗)徹夜をしようにも眠くてできないのです。。。そういった変化を最初は認めようとせず、何とか自分を騙しながらも徹夜で作業をしていました。しかし、以前は無理が効いていたことができなくなってしまっていることが少しずつ増えてくるのです。こういったことは肉体的な衰えですが、それはやがて「もう、身体を張る仕事は無理だよね」のような精神的な衰えとなり、私の身体に刻み込まれていました。
■変化することのすばらしさ
しかし、それと同時に昔と違うことができるようになってきました。私の場合、それは考えることでした。若い頃と比べ、物事を考える時間が増えたような気がするのです。キャリコンなどで傾聴をすることが増えてきたのもあるかと思いますが、相手の話を聴く時間も増えてきました。このように考える時間が増えたことで、体力では足りない部分を知力で補うような振る舞いを知らず知らずの内にやっていたのです。
変わらない何かを保ち続けることはとても素晴らしいことで、偉大なことだと思います。しかし、変化することを受け入れ、新しい自分をどう生かすかを考えることも、同じくらい素晴らしいことで偉大なことだと思います。
私たちは常に変化の中で生きています。その変化することを受け入れ、その中から新しい自分を生み出すことも、これからの私たちの人生にとっては必要なことなのかもしれませんね。