ITエンジニアへの5分間キャリア・コンサルティングやってます!

第340回 ネットとリアルを考える

»

 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 今の世の中、ネットでの生活は欠かせないモノになっています。ネットでの人間関係を築かれている方も多く、ネットとリアルを切り分けて生活されている方もおられます。私もこうやってネットでの活動をやらせてもらっている身ではありますが、ネットではいくつかの自分がいます。このコラムを書かせてもらいキャリコンとしての活動をしている自分以外に別の活動をしている自分もいます。キャリコンは普段の生活とも関連していますのでネットとリアルを一緒に考えていますが、もう一つの活動は完全にネットとリアルを切り離して考えています。

 このように私たちはネットとリアルにおいて、さまざまな価値観や考え方をもって接しています。そこで、今回はネットとリアルから思うことを書きます。

■ネットとリアルの違い

 ネットにおける特徴はいくつかありますが、実体のなさボーダーレス匿名性などがあげられます。ネットはいわゆる電子媒体ですのでそこにあるのは情報だけであり実体は存在していません。だからこそ、仮想通貨などが存在し、そこに私たちは価値を見出します。また、距離という概念がないボーダーレスな世界なので、いつでも、どこでも、誰とでも繋がることができます。そして、自身の情報や属性を(ある程度)隠すことができますので、匿名性を保つことができます。だからこそ、5ちゃんねるのような匿名掲示板が存在し、誰もが自分を晒すことなく想いのままに表現するような場が存在しています。

 一方、リアルはその逆です。実体の世界であり、ボーダー(境界線)があり、実名が基本になります。元々、私たちはリアルの世界で生まれ生活をしていますから、リアルの世界がベースにあります。しかし、一度、ネットの世界に足を踏み入れると、リアルの世界では成し得ないたくさんの出来事が実現できるようになります。子どもと大人の境はなくなり、いつでも海外の方と会話をすることができます。また、匿名が故に人を攻撃することも容易くなります。リアルでは壁にぶつかることも、ネットでは実現できることもあります。そうなってくると、いつしか人の価値観はリアルからネットに移っていきます。そうして、ネットから離れられなくなり、ネット依存と呼ばれるような状態になることもあります。

■ネットとリアルの付き合い方

 私はネットを愛用している人間です。なので、ネットを否定することはありません。

 ただ、私はスタイルによってネットを切り分けて考えています。例えば、リアルで行っているキャリコンはこうやってネットにも持ち込んでいますが、それはネットでの活動でリアルを補っていると考えているからです。私はキャリコンとしての活動をもっともっと広げていきたいと思っています。しかし、私のリアルの環境だけでは限界があります。そのため、ネットを使ってキャリコンの活動の幅を広げていきたいと考えて活動しています。私は過去に3冊の本を商業出版させていただきましたが、これもネットを使って自分のキャリコンの幅を広げた例だと考えています。

 一方、もう一つの活動は完全にネットとリアルを切り離しています。それが何かはここでは割愛させていただきますが、完全にネットとしての人格(...といっても普段と変わりませんが)があり、ネットの中だけに存在する自分がいます。キャリコンとしての私はブログとかTwitterはやりませんが、もう一つの自分はブログもやってますし、Twitterもやっています。たまに、そちらの自分が相談事を受けることもありますが、その時キャリコンやコーチングを使うことはありません。あくまで私個人の価値観でお話しをさせてもらっています。

 なぜ、そのような活動をするのか? それは、私自身がやりたいと思っていたことだからです。しかし、リアルの私ではそれができません。でも、それがネットでなら実現できるのでリアルとは切り離してやっています。

■ネットとリアルを考える

 このように、ネットとリアルの付き合い方はその人のスタンスによって変わります。私はネットとリアルと繋げて考えている所もあれば、ネットとリアルを分けて考えている所もあります。それぞれ一長一短であり、どちらが優れているということではないと思ってます。ただ、一つ言えるのは、どちらも私自身だということです。実体がなくボーダーレスで匿名な世界であるネットであっても、そこにいるのは私自身です。それはリアルの自分と何ら変わりません。

 私は、こういったネットでの活動も、その人のキャリアになり得ると思っています。だとすれば、例えそれがネットであったとしても私たち自身が納得のできる活動をしていくことが大切なのではないか、それがネットに対する向き合い方ではないかと思うのです。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する