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生き様026. 仕事では成長できません!

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「仕事で成長したい!」は間違い?

就職活動でよくある志望動機の一つに

「御社の仕事で成長したい」

というのがあるそうです。

ですが、これ、ダメな志望動機の例なんですって。
知ってました?僕もある人から教えてもらうまで知りませんでした。

しかし、この話を聞いた時は、納得できませんでした。
「仕事で成長することの、何が悪いのだろう?」

ですが先日、Horusさんのコラム『SIerの仕事では成長できません』を読んでいた時に、ストンと腑に落ちるモノを感じました。

今回は、その気付きを下さった記事へのリスペクトをタイトルに取り入れつつ、
「仕事で成長したい」という志望動機が何故ダメなのか、お話したいと思います。


職場は学校じゃない

ある現場でプロパーさんの新人教育のサポートをしていた時、偉い人から言われた言葉があります。

「職場は学校ではないのだから、1から10まで教えなくていい」

おお!何という酷い言葉でしょう!!
新人に何も説明することなく、職場という戦場に送り出せ、そう仰るのかっ!!

いいえ、違います。

「学校ではないのだから、(社会一般の常識を)1から10まで教えなくていい」
「学校ではないのだから、(より良く生きる方法を)1から10まで教えなくていい」

この様な意図のお言葉でした。※1

と言われても、僕はお節介な性格ですので、エンジニアとしてのより良い生き方を、
1から10どころか100まで、手取り足取り教えたくなってしまいます。

その結果は……お察し下さい。


「仕事で成長した」と考えていた人、白栁

過去のコラムでお話しましたが、僕は「仕事で成長してきた」と受け止めています。
仕事を通して様々な人の教えを受け仕事を通して様々な事柄から学んだからこそ、今ここに居るのです。
エンジニアカウンセラーを名乗り始めた原点も、今までの仕事の中にありました。

ですから「仕事では成長できないよ」と言われると「できらぁ!」と反発します。
「仕事で成長した」だなんて烏滸がましい!「仕事に成長させてもらった」と言え!とまで、言ってしまう勢いです。

なので、ある時期までは「仕事で成長しない人は怠惰である!」まで思ってました。
当然、心のなかでだけです。口には出しません。

ですが、仕事を通して、少なくとも僕に関わってくれた人には、

今まで多くの人達が僕に与えてくれた成長の、ほんの僅かでも良いから、成長してもらいたい。
僕を通して何かを学んでもらいたい!

などと、傲慢なことを言い放っておりました。
ある日までは。


仕事に成長を求めない人も居る、居ていい

これについては、僕の口からは多くを語る事はできません。 何故なら、僕とは考え方が大きく違うから。

ただ、居るのだ、と理解しています。

「言われた通りに仕事をして、生活に困らない分の賃金が貰えればいい」と考える人が。

ある日までの僕は、そういう人達の考えを改めさせようと、
自ら進んで学ぶべきだ、と押し付けていました。

しかし、気付いたのです。

これは、全く悪いことではないのだと。
その人が、今そうしたいのであれば、それ以上はないのです。

それに気付くのに、父の言葉がありました。
父は常々「自分の仕事は金を稼ぐ為のもの、そう割り切って仕事をしている」と言っていました。

仕事に向き合うスタンスは、人それぞれ。
最低限、与えられた職務を全うし、利益を上げていればいいのだ、と。
そこを無視して、別の都合を押し付けるのであれば、それはとても行儀の悪いことなのでしょう。

父の言葉。現場の偉い人の言葉。 色々な言葉が、繋がったタイミングでした。


×「仕事で成長」 ○「仕事を通して成長」

  1. 仕事で成長しました
  2. 仕事を通して成長しました

この2つの言葉の違いは何でしょう?
僕は、ついこの間まで、同じ意味で使っていました。

しかし、その間には大きな開きがあったことを、冒頭のHorusさんのコラムを読んで気付きました。 要するに、主体性の問題です。

「仕事が」成長させてくれるのか
仕事をきっかけに「自分が」成長していくのか

自ら成長をしていく以外に、方法はないのでしょう。 だからこそ「仕事で成長したい」が間違いだと言えるのだと理解しました。

主体性を持てるなら、仕事以外のところで成長したって、いいんです。

僕は、偶然にも、幸運にも、仕事を通して成長することができました。 それは、簡単なことではないのでしょう。 仕事を通して、何かを得ようともがいた結果で、幾つかが得られただけです。

人が成長する切っ掛けは様々です。 勉強を通して成長する人、仕事を通して成長する人、遊びを通して成長する人、本当に様々です。

要は「学びたい内容と学ぶ手段」のバランスです。


今回のまとめ

  • 仕事は成長する為にするものではない。
  • 仕事を通して成長することはできる。
  • 成長するのも、成長しないのも、結局は自分次第。
  • 人が成長する切っ掛けは様々。意図してない経験で成長もできる。
  • 「学びたい内容と学ぶ手段」のバランス、大事。
  • 他人の成長にグダグダ言うの、カッコ悪い。


次回予告

成長する為に、僕が心掛けている事があります。
それは、仕事を通じた成長にも通じるものがあります。

次回は、その辺りの事について、お話したいと思います。




※1:その代わり、必要なことはしっかりと時間を掛けてでも覚えてもらう、というスタンスの偉い人でした。

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