九州のベンチャー企業で、システム屋をやっております。「共創」「サービス」「IT」がテーマです。

ディストピア

»

品川駅のサイネージ広告が「ディストピア」「心を折りにくる」とネット
で炎上し、広告の終了と広告主の謝罪という状況に追い込まれました。

地方在住なので出張時位にしかあのサイネージ通り?を通ることはないの
ですが、昔からあそこの人の多さとずらっと並んだサイネージは、近未来
的というかディストピア感というか異様な感じはしていたので、今さら炎
上するのか、というのが率直な感想です。

メッセージセンスの良し悪しというのもあるのでしょうが、いわゆるネッ
ト上での炎上。それに広告主が(恐らくとってつけて)謝罪したものだか
ら余計にディストピア感が増してしまいました。曰く、
「当駅利用者の方々への配慮に欠く表現となっておりましたことを心より
 お詫び申し上げます」
首都の一等地で働いている人たちが多く使っている駅。きっと意識高系の
人たちも多いと思うのですが、「当駅利用者に配慮を欠いた」と謝罪して
しまうと、あの人込みが皆強制労働者に見えてしまいます。
そういった意味では炎上メッセージと言い、頓珍漢な謝罪メッセージとい
い、広告主さんはあまりセンスの良い方ではないのでしょう。

ディストピア感というか、品川駅のマイナスイメージついては正直、気の
毒にも感じるところもあります。というのも、マスコミはコロナ禍でも人
流が減らないというニュースには必ずサイネージ通りの映像を使っており、
不安を煽るニュースと映像とのすり込みで、あの通りのネガティブさが一
層印象付けられたからです。

ただ、ディストピアな感じというのはこの二年間、コロナ禍のなかで世界
中に増幅したのではないかと思います。ロックダウンして人通りない街並
み、患者があふれかえって怒号が飛び交う病院、埋葬が追い付かず放置さ
れる棺桶。より深刻な映像を数多く見てきました。

深刻ではありませんが、ソフトバンクの試合で観客のいないスタンドで踊
り続けるペッパー君の団体。イオンモールの休業した楽市楽座の前で、
ビッグクラッピーだけが元気にファンファーレ鳴らしながら拍手している
光景。いずれもシュールです。

そういった意味では今回の事件は深刻ではないし言いがかりに近いものな
ので、広告主さんがエスプリの効いた対応ができていれば、禍転じて福と
なす。コンサル会社として面目躍如になったのではないかと思います。

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する