第740回 やる気の正体
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
OSTのススメが終わり、今回から平常運転に戻ります。何かネタがないかなと思って過去のコラムを読み返していたんですが、「やる気」に関するコラムを何回か書いてたんですよね。そこで、今回はやる気の正体とは何なのかについて考えてみました。
■やる気に関するコラム
過去、やる気に関するコラムは3回書いてました。
第35回 四方山話(17) やる気を考える
第475回 やる気が上がらないときの対処法
第618回 やる気が出ないときには...
直近のコラムでも2年以上前になりますね。これらを読み返してみると、その時々の考えが色濃く出ていますね。
第35回 四方山話(17) やる気を考える...キャリコン
第475回 やる気が上がらないときの対処法...大きな石(7つの習慣)
第618回 やる気が出ないときには......三層構造モデル
これらのコラムに共通することとして、やる気を起こすために必要なことを「欲」「行動を起こさなければならない状況」「ユニーク・ケース」と定義し、それを活用しようとしている所かなと思います。
■OST的に見ると...
これらのコラムで書かれていることは、今でも当てはまる部分はあると思います。ただし、それは状況に依るような気もします。
このやる気というのをOST的に見ると、これは行動を立ち上げる前提構造であるASの話になります。
ASの話はこちらのコラムをご覧いただくこととして、例えば、取り組まなきゃならないこととして「資格の勉強」があったとします。これは、その人にとってとても大切で重要なことです。でも、今すぐやらなくても問題はないモノでした。これって7つの習慣の時間管理のマトリックスでいう所の第2領域(重要かつ緊急でない)ということになりますよね。
では、なぜ、こうした重要だと思っていることが行動として現れてこないのか?
それは、7つの習慣が「規範」に基づく考え方をしているからです。簡単に言えば、7つの習慣を実践することで人格を成長させ相互依存の状態に行き着くことができます。それは、目的、ゴールを指し示しているだけなんです。そのゴールに行き着くためには、本人の努力や頑張りに依存するしかないんですよね。私はこれが7つの習慣の最大の弱点だと思います。
取り組まなきゃならないことに「資格の勉強」があったとして、それが実際に行われず、「ネットサーフィン」で時間を使ってしまっていたとします。
ここで重要なことは「ネットサーフィン」はその人が取るべくして取っている行動なんです。なぜなら、その「ネットサーフィン」こそが、その瞬間、その人にとって価値のある行動だったからです。つまり、その瞬間、その人にとって「資格の勉強」よりも「ネットサーフィン」に価値があったってことです。ただ、それだけの話です。
だとしたら、無理矢理ネットサーフィンを止めて、資格の勉強をしたとしてもあまり意味がありません。なぜなら、その人の価値という前提が変わってないからで、いずれ元の状態に戻ってしまうからです。
私たちはこうした前提の下で行動が立ち上がってきます(前景化)。言い方を変えるならば、価値が低い行動は立ち上がって来ません(後景化)。だとすれば、やるべきは行動を変えることはなく、価値という行動の前提(AS)を見直さなければならないってことになりますよね。
OSTではそのための方法としてTVD(時間価値設計)があります。こちらも過去のコラムで紹介させてもらっていますので、興味のある方はご覧ください。
■やる気の正体とは
やる気というモノをOST的に表現するとしたら、
「価値」という行動の前提構造(AS)によって行動が前景化している状態
です。つまり、先ほどの「資格の学習」が行われておらず「ネットサーフィン」をしている状態というのは、
「資格の学習」の視点...「資格の価値」に対するやる気が出ていない(=「資格の学習」という価値が下がっている)
「ネットサーフィン」の視点...「ネットサーフィン」に対するやる気が出ている(=「ネットサーフィン」という価値が上がっている)
ということになります。これこそが、OSTの視点から見たやる気の正体です。
こうやってやる気というモノを表現すると、やる気自体も私たちはコントロールすることができるようになるのではないかと考えます。