第661回 技法の用途を考える
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
コラムを書く時はいつも何かネタはないかなぁとあれこれ考えを巡らせるのですが、今回はエンジニアファイルの「昨日のアクセスランキング」に私が過去に書かせてもらったコラムが入ってました。そこで今回はそのコラムをネタに思うことを書きます。
■違和感ドリブン
まずは「昨日のランキング(2025/1/13付)」をご覧ください。
9位に私が過去に書いたコラムが入っています。これ、相当古いコラムで今から9年以上前に書いたコラムなんですが、こんな古いコラムでも読んでいただいている方がおられることはありがたい限りです。で、内容を一部引用します。
先日、ある方と話をしていたのですが、そのとき私の核心を突く言葉をいわれました。その言葉があまりに核心過ぎたのでかなりビックリしたのを覚えています。そこで、今回は相手の核心を突く言葉について考えてみたいと思います。
この時のコラムのネタは核心を突く言葉について書いていますね。この核心を突く言葉を導き出す方法としてこんなことも書いています。
このような相手の核心を突く言葉ですが、これは相手の話し方や表情である程度掴めることがあります。実際に私がやっている方法は相手の言動に着目するのですが、
- 表情がなくなる(緊張が解ける)
- 表情がこわばる(眉間にしわが寄る、口がギュッと閉まる)
- 極端にその話題を避ける(その話題をしたくない)
- 極端にその話題を多く振ってくる(その話題を聞いてほしい)
- 話題の最中に視線の動きが変わる(外を見る、時計を見る)
- 呼吸のタイミングが変わる(唾をのむ、深呼吸する)
- 体の動きがせわしなくなる(指の動き、腕組み)
こういったことが頻発する場合、そこに何かの核心が含まれていることが多いような気がします。そのような場合、その人の態度をみながら少しずつ核心に近づけるような質問を繰り返し、ある程度核心が掴めた段階で相手にそのことを伝え、相手の反応をみます。
これ、実は違和感ドリブンのことですね。この当時はまだその言葉を使っておらず、核心を突く言葉として表現しています。ちなみに、違和感ドリブンについては別のコラムでも紹介しています。こちらは対話技法(ダイアログ・メソッド)を紹介している時のコラムです。こちらも内容を一部引用します。
観察のポイントとは、バーバル(言語)とノンバーバル(非言語)に目を向けることで相手の心情を知ることを目的とします。言語、非言語を問わず、通常と違う状態に意識を向けることを重要視します。このことを「違和感ドリブン」と呼びますが、違和感ドリブンによって相手の内面を対話の場に引き出すきっかけにもなります。
■技法の用途を考える
どちらのコラムもやっていることは同じなのですが、用途が違っています。最初コラムでは相手の核心を突く言葉を探す方法として使われ、その次のコラムでは対話を進めるための技法として使われています。
このように技法というのは用途によって使い方が変わってきます。ということは今私が使っている様々な技法もひょっとしたら別の使い方があるのかもしれません。
そう考えると、技法というのは色んな可能性を秘めているモノのだと感じます。一つの技法を使い続け極めていくことで、その用途は広がっていくのかもしれません。
私もいくつか技法を考案していますが、それらについてはまだまだ違った使い道が隠されているかもしれません。ですので、これからも自分の作った技法はどんどん使っていこうと思います。そうして、新しい使い道が見つかったら、またこの場所でご紹介させていただきますね。