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第495回 対話のススメ2 -「聴く」技術

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 前回より「対話のススメ」シリーズをお送りしており、今回は2回目になります。対話のススメでは対話技法(ダイアログ・メソッド)と呼ばれる対話に関する技法、技術の考え方や使い方をを中心にお話しています。

 今回から対話を構成する各要素について、それぞれの技術をご紹介していきます。まずは「聴く」技術についてです。

■「聴く」とは

 前回は対話を構成する要素として

  • 聴く
  • 伝える
  • 流れ
  • 考え方

の4つがあることをご紹介しました。今回はこの中の「聴く」ことについて取り上げてみます。

 対話では聴くことと伝えることは交互に行われます。この内、聴くという行為は一般的には相手の発言内容を自分の中に取り込む(受け入れる)行為のことを指します。対話技法(ダイアログ・メソッド)ではこの聴くという行為によって、以下のような効果が期待されます。

相手との間で信頼関係(ラポール)を築く

相手の内面が対話に現れてくる(自己開示

相手自身が自分の話した内容に気づく(自己理解

相手の行動を変える(行動変容

 こういった一連の効果は「傾聴効果」などと呼ばれたりもします。このように聴くという行為は相手の理解を促し、行動を変容させる強い効果を持ちます。そして、対話技法(ダイアログ・メソッド)では「聴く」ことに着目した「聴く」技術があります。それは、相手との信頼関係を築き、安心安全の場で対話ができるようにすることを目的としています。

■「聴く」技術

 対話技法(ダイアログ・メソッド)において、「聴く」ことの目的を以下のように定めています。

「聴く」目的(何のために聴くのか?)

相手の話を受け入れ(受容)、相手に共感するため

 聴くことで相手を受容し、共感する。それにより傾聴効果より一層深まり、その効果を発揮します。

 それでは、対話技法(ダイアログ・メソッド)において、何を聴くのでしょうか? それは、以下の2つです。

「聴く」対象(何を聴くのか?)

相手のバーバル(言葉)とノンバーバル(言葉以外)

 バーバルとは「言葉」という意味で、普段私たちが「聴く」対象となっているモノですね。ノンバーバルというのは「言葉以外」という意味で、例えばしぐさ、雰囲気、言葉の抑揚、強さなど、バーバルに含まれないモノ全般を言います。

 「ノンバーバルを聴く」というのは少しわかりづらいかもしれません。一般的に「聴く」という行為は耳で感じ取るため、言葉以外が対象となるノンバーバルは耳で感じ取ることができません。どちらかと言えば視覚が中心になるでしょう。

 つまり、対話技法(ダイアログ・メソッド)において聴くという行為は聴覚だけで感じ取るものではなく、五感全部で相手の情報を感じ取る行為だと思ってください。そのように捉えると、ノンバーバルを聴くといった行動もご理解いただけるのではないかと思います。

 この「聴く」技術は大きく分けて3つあります。

  1. 聴く姿勢
  2. 観察のポイント(しぐさ、発言)
  3. 聴くマインド

1. 聴く姿勢

聴く姿勢とは、対話において相手の話を聴く時の態度のことで、「相手の正面を向いて、少し前のめりで」を心がけます。このような態度を取ることで、相手に対して積極的に対話をする意思があるような印象づけを行うことができます。

2. 観察のポイント(しぐさ、発言)

観察のポイントとは、バーバル(言語)とノンバーバル(非言語)に目を向けることで相手の心情を知ることを目的とします。言語、非言語を問わず、通常と違う状態に意識を向けることを重要視します。このことを「違和感ドリブン」と呼びますが、違和感ドリブンによって相手の内面を対話の場に引き出すきっかけにもなります。

3. 聴くマインド

聴くマインドとは、相手の話を聴く時の心がまえのことで以下の3つがあります。

① 思い込みをなくす
② 相手のことがわからない前提で話を聴く
③ 理解ではなく共感する

 私たちの普段の対話では私たちの考え方や価値観をベースに話が進んでいきます。そうすると、私たちが見たいように物事を見てしまう可能性があります。対話技法(ダイアログ・メソッド)ではそれを避けるために、この聴くマインドを持って相手の話を聴くようにします。この聴くマインドは聴く技術において最も基本的な考え方であり、最も大切な考え方でもあります。


 今回は対話技法(ダイアログ・メソッド)の「聴く」技術について簡単にご紹介させていただきました。

 実際にはこれらは技法ですので、具体的な使い方などのレクチャーがあったりするのですが、今回は文面でご紹介していますので、その点は割愛いたします。

 本来、対話は「聴く」と「伝える」がセットになって成立します。しかし、この「聴く」技法はこれだけでも機能し、相当強い効果を持っています。何なら、この聴く技術だけでも十分対話を進めていくことが可能な場合もあります。もしご興味のある方はチャレンジしてみてくださいね。

 次回は「伝える」技術についてお伝えします!

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