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第622回 自己理解を考える

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 一応、このコラムはキャリコンというテーマを持っていますが、数が増えるにつれて雑多に色んなことを書かせてもらうようになりました。なので、今回は久しぶりにキャリコンネタで行きたいと思います。

 ネタとしては第1~3回のコラムを元に、今の私の視点で書いてみました。

■キャリアとは

 第1回のコラムではキャリアをこのように定義していました。

あなた自身の強い想いが込められた、あなた自身が目指したい将来の姿のこと!

 うーむ、若いですね。。。この「想い」はキャリア形成にとってかなり重要な要素になるのですが、表現の仕方が少し感情的になっていますね(笑) 流石に12年前のコラムなのでいやはや若い。。。

 で、キャリアの話ですが、厚生労働省ではこのように定義されています。

Q1 「キャリア」とは何ですか?
A1 「キャリア」とは、一般に「経歴」、「経験」、「発展」、さらには「関連した職務の連鎖」等と表現され、時間的持続性ないし継続性を持った概念とされています。「キャリア」を積んだ結果として、「職業能力」が蓄積していくのです。
厚生労働省 キャリア・コンサルティングQ&Aより)

 ここではキャリアを経歴と評される一方、その連鎖として表される状態もキャリアと表現しています。少しわかりづらいので端的に言えば、

その人が積み上げた姿とそこから繋がる将来の姿

と表現できるのではないでしょうか。

■自己理解を紐解く

 ここから自己理解という話になっていくのですが、そもそも自己理解という言葉は「キャリアガイダンスの6分野」で定義されている言葉です。

 キャリアガイダンスの6分野とはキャリア論で言えば職業選択理論と呼ばれており、キャリア=仕事と捉えたキャリア論の中でも古典に分類される100年以上前から存在する考え方です。厚生労働省のページを見てみましょう。

キャリアコンサルティングの流れ(厚生労働省)

ここには以下のような図が表示されています。

0000198321.png

ここの①に自己理解ってありますよね。巷でよく言われる自己理解とはこのことを指しています。この自己理解では一般的にこのようなことを行います。

興味・適性・能力などの明確化

こうしたことから、キャリアコンサルタントが自己理解と称して職業経験の棚卸をしたりアセスメントをやったりしてクライエントの自己理解を深めたりします。

 ...がしかし、このように自分の仕事を棚卸したりアセスメントをやることで自分の特徴や適性が分かったとします。でも、その特徴や適性にマッチした仕事に就きたいと思いますか?

 恐らく、すべての人がそうはならないはずです。なぜなら、今は価値観が多様化されている時代なので、自分の特徴がこうだ、適性がこうだ、だからこの仕事に就こう、なんて短絡的な思考にはなりづらいです。言い換えるならば、職業選択理論が生まれた100年前と今とでは仕事に対する位置づけが一人ひとり違って来ており、仕事を考える要素が自分の特性だけで決められる時代ではないからです。

 それでは、何が自分の仕事を決める要素になり得るのか? それが「想い」なんです。

 想いというのはどの時代においても普遍の概念で、その人のありたい姿、なりたい姿を指します。そこを定義することこそが本質的な自己理解だと私は考えます。その方法の一つに私はキャリアの源泉という考え方を提唱しています。キャリアの源泉とはその人の想いの根っこになるきっかけやイベントのことで、このように表現します。

image.png

 キャリアはその人の経歴でもあります。その経歴を「生い立ち」「価値観」「適性」から辿っていくことでその人が本当に大事にしていること、つまりその人の人生における大切な想いを明らかにしていくことができます。この想いを知ることこそが本質的な自己理解であり、これがキャリアガイダンスの6分野において重要な意味を持つことになります。(この辺の話は次回のコラムで書きます)

■過去を振り返ることで自分の立ち位置を知る

 今回は第1~3回当たりのコラムを振り返りながら、今の私の考えを書かさせてもらいました。この時のコラムの内容はさておき、今でも考え方の大筋は変わっていません。それは、私は自分が経験や体験した中からキャリア論や手法を解釈したり、新たに構築したりしてきたからです。

 ただ、今にして思うと、当時は実体験から得た経験や体験をベースしていたため、どうしても感覚的に捉えていた部分が多かったと思います。それが年数を経ることにより色々考える機会が増えてきました。その結果、キャリア論の理解が深まったり、理論や手法を新たに生み出すことによって、なぜそうなるのか? という部分を言葉で説明できるようになりました。その変化こそが私のキャリコンとしてのこれまでの歩みだと思っています。

 私がキャリコンの世界に足を踏み入れて15年以上が経ちましたが、それでもまだまだ研鑽が足りていません。既に私はキャリコンではなくスーパービジョンを主軸にしていますが、それででも自分のやっていることの研鑽はこれからも続けていきたいと思います。

 それでは、次回はこの話の続きで仕事理解、意思決定についてお話ししますね。

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