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第621回 DXについて考える

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 こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。

 ここ数年DXという言葉を耳にする機会が増えてきましたね。私もたまに色んな企業さんとお話しさせていただくのですが、その時にDX化についてご相談を受けることがあります。このDXという言葉ですが流行りからかもしれませんが、DXという言葉だけが先行しているイメージを受けます。そこで今回は私なりに感じているDX化について書きます。

■DXとは

 DXとはDigital Transformationの略で、日本語にすると「デジタルによる変革」と訳されます。ここでいうデジタルとは「デジタル技術」のことで、一般的にはこのような技術を指します。

・IoT(Internet of Things:モノのインターネット)
・ビッグデータ
・AI(Artificial Intelligence:人工知能)
・ICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)
・RPA(Robotic Process Automation:ロボットによる業務の自動化)
・クラウド(クラウド・コンピューティング)
・XR(cross reality:拡張現実)

 DXとはこれらデジタル技術を駆使して、会社の業務、製品、サービスなどを変革していくことを指します。こうしたDXは「攻めのDX]と「守りのDX」に分かれています。

攻めのDX...デジタル技術を駆使しして、製品やサービスの価値を高め、売上や利益を増大させること
守りのDX...デジタル技術を駆使することで、社内業務の効果性を上げる

■IT化との違い

 でも、それってIT化と何が違うんでしょうね。。。一般的にIT化とは以下のように定義されています。

IT化...IT技術を駆使して社内業務を行わせることで効率や生産性を高めること

 何だかDXとの違いがよく分かりませんよね。巷ではこんな風に捉えられているみたいです。

DX化...企業の生産活動そのものをデジタル技術によって変革すること
IT化...企業の生産活動をIT技術に置き換えること

 つまり、DX化というのは「変革」で企業の仕組みそのものを変えてしまうことであり、IT化というのは仕事の一部をシステムなどのIT技術に「置き換える」ことと言われています。

■なぜ、DX化が必要なのか?

 では、ここからが本題なのですが、そもそもなぜDX化が必要なのでしょうか? 実は私が一番疑問に思う点はここで、色んな企業の担当者さんと話をするとこの部分が欠落していることが本当に多いのです。

「我が社もDX化を推進しなればならなくて...」
「DXはもはや避けて通れないんですよ」
「DXって流行りですからね」

みたいなワードが平気で出てきます。しかし、

「DX化、デジタルによる変革によって御社は何を成し得たいのですか? それはDX化でなければならないのでしょうか?」

とお訊きすると途端に言葉に詰まってしまいます。それはつまり、DX化が企業の課題を解決する手段と捉えているのではなく、DX化することが目的と捉えているからです。

 本来、DX化であろうかIT化であろうが、そこには企業が抱えている課題があり、それを解決する手段として使われるモノです。であればDX化でなければならない理由があるはずです。例えば、前衛的な商品アイデアが出てこないという課題があったとします。そういう企業に対して、前々回のコラムでmiroを使ったAIによるアイデア創出のような手段は一つのDX化と言えるのではないでしょうか。

前衛的な商品アイデアが出てこない(課題)

miroを使ったAI(DX化)によるアイデア創出(手段)

このように考えればDX化をすることに意味を持たせることができますよね。

■DX化において必要なこと

 DX化において必要なこと、それはDXの扱いを正しく理解することだと、私は思います。確かにDX化は企業に多くの価値をもたらします。DX化の波に乗り遅れてしまうと、競合他社との競争に負けてしまうかもしれません。しかし、それはその企業が持つ課題を正しく理解できており、その最も優れている解決方法がDX化という結論になっている場合に限られると思うのです。ただ単に

「今の時流に乗って社内システムにビッグデータを導入してみた」
「上層部から言われて業務にAIを取り入れてみた」

ではだとその効果を正しく引き出すことはできないと思います。

 目的と手段をはき違えない。これは何もDX化に限った話ではありませんが、こうした基本的なこと正しくを理解できてこそのDX化なのではないかと思います。

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