第34回 四方山話(16) 新年の目標とキャリア
こんにちは、キャリア・コンサルタント高橋です。
2013年がスタートしました。新しい年を前に気持ちを新たに頑張ろうと決意されている方も多いのではないかと思います。そこで今回は、新年の目標とキャリアについて考えてみたいと思います。
■新年の目標について考えてみる
年の初めに新年の目標を立てることはよくあります。
「今年こそ結婚したい! 」
「今年こそ貯金するぞ! 」
のような人生に関する目標(ライフプラン)から、
「今年こそ東京大学に受かりますように……」
「今年こそ司法試験に合格しますように……」
のような試験合格に関する目標もあれば、
「今年1年、事故やけががないように」
「今年1年、病気をしませんように」
といった健康面に関する目標もあります。しかし、
「今年は総理大臣になりたい! 」
「今年は世界征服をしたい! 」
といった目標を立てることはほとんどありません※。これは、1年という期間で実現できる目標ではなく、また現実味を帯びていない目標だからです。このように考えてみると、年の初めに立てる目標には1つだけ共通点があることが分かります。それは、どの目標もこの1年という期間で実現したいと思える具体的な目標になっていることです。
※ほとんどありません:その人の立ち位置(与党の代表に近い立場の人や、悪の秘密結社の幹部クラスなど)だとあり得る話かもしれませんが、ここでは除外しています。
■キャリアの立て方を見直してみる
それでは、次にキャリアの立て方について考えてみます。このコラムでは、キャリアを「あなた自身の強い想いが込められた、あなた自身が目指したい将来の姿のこと」と定義付けています※。
※定義付けています:手前味噌ですが、詳しくはこちらをご参照ください。
実際のキャリア・コンサルティングではキャリア発見の流れ※に沿ってその人が本当に目指したいと思えるキャリアを探していきますが、筆者の感覚では目指したいキャリアを見つけること、年の初めに目標を立てること、これらは同じように思います。それはどちらも「あなたが目指したいと思っているモノ」「あなたの想いが込められているモノ」だからです。もし、そこに違いがあるとすれば、年の目標はその1年で括られる短期的な目標であることに対し、キャリアはもっと長期的な目標を含んでいる点です。しかし、どちらも本質は同じモノであると筆者は考えます。
※キャリア発見の流れ:再び手前味噌ですが、詳しくはこちらをご参照ください。
■新年の目標とキャリア形成の関係
新年の目標とキャリアの立て方が同じであるとしたら、新年の目標はキャリア形成に関連付けられそうです。ここでは、目指すキャリアが明確になっているか否かで新年の目標をどのようにとらえるとキャリア形成につなげていけるかを考えてみます。
①目指すキャリアが明確になっている場合
目指すキャリアが明確になっているのであれば、今年1年でどれだけその目標に近づけたらよいのかを考え、その到達地点を今年の目標に掲げてみる。そうすることで、年を追うごとに目指すキャリアに一歩ずつ近づいていきます。
②目指すキャリアが明確になっていない場合
目指すキャリアが明確になっていないのであれば、まずは今年1年の目標を考えてみる。そうして、1年が終わり目標が達成できた後の自分をイメージし、さらに翌年の目標を考えてみる。これを繰り返すことで、徐々に自分が目指したいと思える目標が定まってきます。それが、そのまま目指したいと思えるキャリアになります。
このように、年の目標をキャリアとつなげて考えてみると、より将来の姿を明確にすることができるようになるのではないかと思います。
■新年の目標を立てよう!
そんなわけで、筆者も新年の目標を考えてみました。
《筆者の新年の目標》
コラムを毎週書き続ける!
キャリアだなんだと威勢のいいことをいう割に少し地味な目標のような感じもしますが、筆者の場合、コラムを毎週書き続けることが、キャリア・コンサルタントとしてのキャリアを形づくっていくものだと信じていますので、このような目標にしてみました。この目標が達成できるよう頑張りますっ!
それでは、今年も1年、よろしくお願いします!