地方エンジニアが感じる地方・中小企業での悩み

これまでの一年とこれからの一年で

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 2019 年も間もなく終わろうとしています。今年もあっという間の一年で、気が付いたら年末だったというのが正直なところです。一日は長いのですが一年を非常に短く感じるのは、単にそれだけ年をとったというところなのでしょうが、あまり気にしないようにしています。

 今年を振り返って感じるのは、個人的な気持ちも含めてやはり NoCode や LowCode といったプラットフォームの躍進ではないかと思います。これまで必要だったプログラミング言語による開発スキルをかなり減らすことに成功し、今まで何度も登場してきた中で一番の成熟度合いを感じます。Citizen Developer という言葉が表すように、現場側の人達によるアプリケーション開発を、かなり実用レベルまで引っ張ってきています。むしろ、特定部分においては最も効率の良い開発手法ともなり、全てをスクラッチで作ることがよいことかどうか、システム開発の在り方を見直すきっかけにもなっています。

 プログラムを書ける人からすると、プログラムを書く開発のほうが早く提供できると感じるところもありますが、実際に触ってみるとそれは勘違いであることもわかるかと思います。特に iPaas 系と RPA 系は内容の充実度合いも高く、これまでコーディングが必要と思われていた処理であっても対応できることが多いです。

 これらの状況を見ると、もしかすると今年が何かしらの転換点になるのかもしれないと感じます。システム開発では、本当にプログラムを必要とする箇所を限定しそこに注力することが可能となり、それ以外の部分を NoCode や LowCode プラットフォームで提供される機能で構築する。それにより提供までの時間が短縮され、品質も向上される。もしかすると夢のように考えていた未来がここから始まるのかもと思うと、一人のエンジニアとしてワクワクする未来が待っていると思えます。

 この業界にある程度の年数いますので、これまで得た知識や経験も常にアップデートしていかないといけないとは体感しています。ですが、ここ数年は今までとは違う速度でアップデートしていかないと簡単においていかれるのを実感しています。特に外部と接点を持っていない状況であれば、それはより顕著に表れるでしょう。それは別にコミュニティ活動がどうとかに限らず、自分以外の人が持つ知識や意見に触れる機会が、今後より一層の重要度を持つと思います。それは単純に人の考えを受け入れるのではなく、人の考えを把握し自分の考え方に取り込めるなら取り込む、そういった選択を行うということです。

 これだけ変化が速いご時世だと、これまでの経験が多いとかこれまでの知識が多いといった人の意見であっても、正しいとは限らなくなります。その分多くの人の意見を聞き、正しいと思われるものを採用していく、そのような姿勢で取り組んでいくことが必要になっていくのではないでしょうか。

 色々書いてきましたが、何はともあれ自分がある程度の年齢になってしまったので、老害と呼ばれないように意識して向き合っていきたいと改めて思います。むしろ、後に続く人たちと多くコミュニケーションをとって自分の糧にしていけるような、そんな一年にしていきたいと思います。来年の終わりには、よくやった、と自分を褒められるような結果になるようにしたいですね。

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