生き様102. 対話のできない国、日本
いよいよ五輪開幕です
明日7月23日は、東京五輪の開会式です。
開会式の前日である今日が、何故祝日なのか理由が理解できません。
きっと開会式を見るために人が移動することを考えていたのかなー、と予想してます。
開会式は昼間のイメージがあったのですが、20時開始だと聞いてびっくりしました。
9年前のロンドン五輪や5年前のリオ五輪のときも夜に開会式がされていたんですね!
前回の東京五輪や、98年長野五輪のイメージのままでした。反省してます。
僕は「日常生活の中にエンジニアリングがある」と考えています。
平昌五輪では、大規模なドローン編隊が演出に使われました。
この様に、何らかの最新テクノロジーが開会式演出に使われる可能性があります。
テレビでの映像演出(テロップ等)にも、新しい技術が使われているかもしれません。
「興味ない」と斜に構えるより、何か学べることはないか?と目を凝らす方が、エンジニアとしては健全ではないか?と考えています。
そういう僕ですが、金曜日の夜は色々と忙しいのです。
その為、開会式は録画したものを、後で確認しようと思います。
東京五輪を巡るドタバタ
東京五輪に関する話題については、ホットでネガティブな話題が尽きません。
その中でも、このタイミングで辞任(クリエーター)したり辞退(イベント出演者)する事柄が続いています。
それぞれの出来事の中で、東京2020組織委員会や日本五輪組織委員(以後JOC)が「何故その人を選んだのか」という説明をした、という話を聞きません。
これが全く説明がされていないのか、報道されていないないだけなのか、調べることはできませんでした。
ただ、公式サイトでは、その説明がないことだけは言えます。
そして、東京五輪に関わる事柄には、今回の類似ケースがいくつかあります。
- 新国立競技場のデザイン問題(※厳密には五輪関係じゃない?)
- 五輪ロゴデザイン問題
- 五輪ボランティア衣装問題
- 森会長辞任・橋本会長就任問題
- 五輪無観客問題
どれもが当時、採用判断プロセス/断念・変更判断のプロセスが公開されていません。
後々で部分で公開されているものもありますが、当初のリスク評価プロゼスは、今改めて調べても見つけられませんでした。
そうなると、疑念と勝手な憶測が飛び交います。
「不正なプロセス(商業理由・賄賂)等で決まった説」
「どこぞの団体のゴリ押しで決まった説」etc…
流石にバカバカしいとは思います。
ですが、説明・情報の開示が不足しているということは、これらを明確に否定する材料もないわけです。
雰囲気に流される≠民意
JOCからの明確な意思決定プロセスの説明・公開が無いこと以外にも、問題があります。
それは「世間の雰囲気」で決まったように見えることです。
「反対意見が多いから~」
「国民/都民の理解が得られないから~」
断念・変更が決まった時に、言い訳めいた接頭詞としてこれらの言葉が使われています。
その前に、理解を得る努力はしたのかよ?と声を大にして言いたい!!
これらは、当初の決断に至った経緯について公開し、説明を尽くした人達に許される言葉です。
彼らはそれをしたのでしょうか?
もしかしたら、説明したけどマスメディアが報じなかっただけかもしれません。
一個人でも、Youtube等のメディアで情報発信できる時代です。
であれば、何故東京2020組織委員会は、そういう情報発信をしないのでしょう?
「できない」とは言わせません。
大衆にわかりやすく伝える努力を放棄しているだけです。
僕にはまるで「それはマスメディアの仕事なので、我々はしません」と言ってる様です。
他人任せな上に「我々の真意が伝わらない」と言うのなら、それは愚の骨頂です。
挙句の果ての言い訳が「民意が~」って、人を馬鹿にしてますよね?
そんな都合よく「民意」を使わないで頂きたい!
対話ができない国に誰がした?
お決まりの様に「民意が~」と言います。
ですが、その実態は「対話するつもりが無いだけだ」、と断じました。
新型コロナ対策、特に緊急事態宣言を見ていると、顕著に感じます。
「やってる感の演出」だけで動いているな、と。国も、知事も。
国会中継を見ていても、お互いに宣伝やレッテルを張り合うだけです。
「言論の府」とは言いますが、対話や論戦が見えません。
これを見ていると、本当に「対話のできない国になったんだ」と感じます。
元々、日本人は対話が苦手だったと分析していますが。
それでも最近は、一層酷い。
一部の人は「ソレもコレもアベ政治のせいだ!」と言うでしょう。
僕には、2009年民主党への政権交代時には、そうなっていたと感じています。
もっと遡ると、2000年前後の石原都知事誕生、田中康夫長野県知事誕生の辺りから、その流れを感じます。
決定的だと感じたのは、2005年の衆議院選挙(郵政選挙)です。
劇場型政治という言葉が流行した頃です。
その流れ20年近く、今も続いている。
そう分析しています。
右も左も、関係なくです。
理由は、「楽だから」でしょう。
対話しなくていいということは、コミュニケーションコストが低い、ということです。
相手や、相手の論を理解する必要がないのですから。
一方的かつお手軽に自己を正当化した主張ができる。
言論としては破綻していますが、効果的な手法であることは歴史が証明しています。
典型的なポピュリズムですから。
さて、本当にこのままでいいのでしょうか?
しかし恐らく、それを変えようとする動きは、ポピュリズムに潰されるでしょう。
おまけ:異常な五輪無観客
五輪無観客派の論理展開は概ねこうでした。
- 海外から未知/国内未確認のCOVID-19変種を選手とその関係者が持ち込む
- 観戦した観客が感染する
- 観客が地元へ帰って感染を広げる
僕にはこの論理に大きな疑問があります。
「2.感染した観客の感染」とは、どの様な経緯で起こるのでしょうか?
そもそも、競技中や前後は、観客は選手に近づけません。
それは、選手の保護や八百長の防止の観点からです。
もしかすると、僕がしらない選手と観客が三密の状態になる競技があるかもしれません。
その場合は、是非コメント欄で教えてください。ミーハー的に競技を追いかけます。
現在、選手は、競技時以外の行動に大きく制限を受けています。
今大会では、各国代表選手とのふれあいイベントもありません。
この状況下で、選手と観客が接触する機会がどれぐらいあるのでしょうか?
まれに脱走して行方を晦ます人も居ますが、それは例外です。
上の論理が僕の勘違いの可能性も考えましょう。
もし、「2.対応した五輪スタッフが感染する」と言うのであればどうでしょう。
その場合は、有観客・無観客でも変わらない、と考えます。
人員配置で、観客と選手のそれぞれに接する五輪スタッフを分ければ解決できます。
そして、その運用であることを、しっかりと公にすればいいでしょう。
その状況では、むしろ選手と観客の間を行き来する(であろう)、メディアの方が問題に感じますけどねー。
以上!
主催イベント宣伝
いよいよ明日の開催、最後の宣伝です。
2021年7月23日(金)に恒例のオンラインイベントを主催致します。
その名も『【超ショート】90秒LT会【2021Summer】』です。
夏本番を迎えて日増しの暑さに耐えるこの季節。
ちょっとヒヤッとする体験をお話して、納涼しませんか?
もしくは、オンラインイベント登壇の試しに、90秒でお話してみませんか?
夏らしいアツい話題は、共通テーマの「推し紹介」でお願いします。
また、どんなイベントになるか見てみたい、という方も参加歓迎!!
他人の目標など、登壇を聞くだけでも、勉強になります。
現在、登壇参加者・視聴参加者を募集しております。
上記のイベント名が、イベントのConnpassページへのリンクとなっております。
そのページから、参加登録をお願いします。
また、このイベントは3ヶ月ごとの開催を予定しています。
今回ご都合が悪い方は、是非次回、10月のイベントへの参加をご検討下さい。
宜しくお願い致します。
ミニコーナー:こちらヤマネコシステム技術部三課!
ここは日本のどこかにあるかもしれない「ヤマネコシステム」社。
そこはかとなく、ブラックの香りがするこの会社の日常を、少し覗いてみましょう。
登場人物
三課:受託開発&新サービス開発
ヒノモト : 主人公 アラサーエンジニア
ホンドくん : 同僚 どっちかが1年先輩だった気がする
オナガさん : 後輩
ゴリタ主任 : 三課の良心
Windows11対応調査
ゴリタ主任 | 「一課の応援、どんな感じかな?」 |
ヒノモト | 「しんどいです」 |
ホンドくん | 「いや、もうマジムリです」 |
オナガさん | 「終わりが見せません」 |
ゴリタ主任 | 「スマンな。課長同士で決まってしまっていたから動かせなくて」 |
ヒノモト | 「一課が独自で代理店やってるソフトのWindows11対応調査ですからね」 |
オナガさん | 「ホント、なんでウチに来るのか……」 |
ゴリタ主任 | 「Windows11対応調査自体は、社長命令だから仕方がない」 |
「それで一課が代理店契約しいてるソフトも独自に調査することになったんだ」 | |
ヒノモト | 「ウチ(三課)はIE対応も切ってるから、調査することないですもんね」 |
ゴリタ主任 | 「それで『手が空いているだろう』とアカゲ課長が押し切られたそうだ」 |
ホンドくん | 「そして、一課の人たちは『業務が忙しいから』と僕らに丸投げ…」 |
ヒノモト | 「それなら課長が対応してくれればいいのに…っ!」 |
(つづく)
ITエンジニアの視点で、時事ニュースを5分間で紹介する動画を平日ほぼ毎日公開してます。
「日々の生活の中にエンジニアリングがある」からこそ、
身近な時事ニュースから学ぶことが重要です。
※諸事情により、7月は毎日の動画制作をお休みしています。
コメント
匿名
選手→観客の感染は観戦では確かに発生しないかもしれませんが、観客席での懸念は観客→観客では?
・無症状観客が客席で感染を広げる
・地元に持ち帰って感染拡大
・都内は変異株も既に蔓延しているので地方に変異株が広がる可能性
・感染拡大によって新たな変異株発生の可能性
エンジニアカウンセラー白栁隆司
To:無名さん
これは僕の記憶ベースではありますが、観客同士での感染拡大の懸念は声高に主張されていませんでした。
「一般店では酒類が提供できないのに、五輪会場で提供できるとはどういうことだ!」の怒りの声ですね。
それよりも「海外選手を受け入れることで、クラスター化する」というパニックめいた論調が主でした。
ご指摘の恐れこそは、正しい恐れだと考えていますが、それが主な主張になっていない事に、残念さを感じています。
匿名
そうなんですか?
勝手に観客→観客と思ってた。
エンジニアカウンセラー白栁隆司
To:名無し さん
観客To観客の感染だけを主張するのであれば、感染者数が下火になってきた頃には、五輪感染拡大論の意見も下火にならないとおかしいのですよね。
当時は、デルタ株の話もなかったわけですから。
今現在、緊急事態宣言下でも様々なイベントが有観客で開催されています。
中には、ハメを外し過ぎではないか?というイベントもあります。
それら全ての責任が五輪にあるかの様に紐付ける論調が一部にあることを、とても残念に感じています。