疲れ切った部下に、まずすべきこと
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ここでは、編集部がおすすめするコラムを紹介しよう。部下とのコミュニケーション、不正コピー、プログラミングにおけるものの見方に関する3本を取り上げる。
- 第5話:“運用部門の若手メンバーの疲弊”の巻~モチベーションを上げるには(上)
- 不正コピーについて考える
- 1.つかみ
運用チームのモチベーション管理、あなたならどうする?
エムズ・ネット・スクエア研修講師4人組による『新任リーダー明日香のマネージャへの道』。部下とのコミュニケーションについて。
中堅IT企業に同期で入社した30代前半の3人(明日香、真紀子、草一郎)が、チームマネージャとして成長していく様子を、物語仕立てで描く同連載。今回の主人公は、保守運用チームにて社内初の女性リーダーとして活躍する中田真紀子だ。
ある日、真紀子は部下であるウオヌマの様子がいつもと違うことに気付いた。昨日と同じネクタイで出社したり、机も散らかっていたりと、どうやら疲れ気味のようだ。飲みに連れ出して話を聞いたところ、ウオヌマは毎週保守運用案件が降ってくる状況に「やってもやっても積み残しが増えていく」「キリがないし、全然報われない」と、かなり思い詰めた様子だった。
仕事のモチベーションをウオヌマに取り戻してもらうには、どうすればいいのか。明日香、草一郎に相談すると、草一郎は「地道な仕事で区切りもつきにくいの保守運用の担当者はつらいだろう」、明日香はウオヌマの「報われない」という言葉に注目し「部下の仕事ぶりをきちんと評価してあげる必要がある」とアドバイスをくれた。大切なのは、同じチームメンバーの状態や関心に気を払い、いざモチベーションが下がったときに何ができるかを考えること――2人の言葉に真紀子は気付かされる思いだった。
「不正コピー」をどう教えるか
グローバルナレッジネットワークの横山哲也氏による『Go, Go, Go, in Peace』。不正コピーについて。
ソフトウェアを不正にコピーすると、「著作権侵害」として10年以下の懲役または1000万円以下(法人は3億円以下)の罰金を課せられる。ただしIT業界はともかく、一般社会ではいまだに不正コピーが「犯罪」だという認識は低い、と横山氏はいう。
不正コピーの横行が、ソフトウェアやサービスの販売を軸として成り立つIT業界に与えるダメージは大きい。ただし、身近な人間が不正コピーを行っていたとしても、出方によってはかえって「人間関係を悪くする」と横山氏は注意を促す。PCが一般化してからまだ10年と少し。不正コピーが「社会のルール」として根付いていないとしても無理はない。先の場合、まずは「不正コピー」がどういうことで、なぜ悪いのか、分かりやすく教える方が先だ、というのが横山氏の意見である。
自転車が教えてくれたプログラミングの極意
プログラマであるくわぢ氏による新連載『自転車とプログラミングと』。プログラミングにおけるものの見方について。
「なかなか話題にならないけれど、自分の中では重要だと思っていること」がコラムのテーマであるというくわぢ氏。「思いつき」と断りつつ、初回の冒頭でプログラミングにとって有利なのは「きちんと見」ないことであり、「きちんと見る」のは逆に、プログラミングにとって不利なのではと主張している。
くわぢ氏は幼いころから、自転車が好きでよく遠出していたという。その中で、自動車運転のような数秒先の交通のフローを予測した「きちんとした見方」ではなく、「常に視野全体をパンフォーカスで見る」という見方を知らず知らずのうちに習得した。
自転車運転とコーディングの状況は似ている、とくわぢ氏は語る。20年以上仕事をしていても、いまだに「プログラミングの手早さはかなりのもの」だと自負する筆者。「手早さ」と「きちんと見ない」見方がどう関係するのか、今後に期待したい。
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