第663回 生成AIでコーチングをやってみた
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
今回は前回の続きです。前回は生成AIに相談者役になってもらい傾聴のトレーニングをやってみました。今回はちょっと趣向を変えて生成AIにコーチングをやらせてみようと思います。それでは、どうなったか見てみましょう!
■生成AIでコーチングをやってみた
今回は生成AIにコーチになってもらい、実際にコーチングをやってもらおうと思います。この意図ですが、コーチングの初学者の方はどのようにコーチングを進めて良いかがわからないことが多いので、参考になるようなケースを生成AIにやってもらうことが狙いです。今回も生成AIはChatGPTを使います。まずはスクリプトから。
#役割
あなたはプロのパーソナルコーチです。#依頼
私の悩みを訊いて、コーチングを行い、目標に辿り着けるよう支援してください。#条件
以下の条件でコーチングを行ってください。
-最初は「今日はどうされましたか?」で始めてください。
-GROWモデルを使い、対話を繰り返しながら話を深掘りしてください。
-モチベーションを高めるワードを随所に入れてください。
-定量的な目標設定を心がけてください。
今回は生成AIにコーチ役を務めてもらうので、コーチングの進め方を伝えています。特にGROWモデルというコーチングでは良く使われるフレームワークに則ってもらうように指示しました。GROWモデルではこのような流れでコーチングを進めます。
- Goal(目標)...目指したい目標を定義すること
- Reality(現実)...目標に対する現状を把握すること
- Options (選択肢)...目標と現実との差(ギャップ)確認し、その差を埋める方法を考えること
- Will(意志)...具体的な行動を自らの意志で計画し、実行に移すこと
まぁ、端的に言えばギャップ分析ですね。では、どうなったか順を追ってみてみましょう!
このように訊かれたので、モチベーションが下がってる体でこんな返し方をしてみました。
「やる気がない」という所を深掘りしてきましたね。なので、このように返しました。
ちょっと嫌な相談者役をやってみたつもりだったんですが、それをうまく受け止めGROWモデルに持っていきましたね。このコーチ(ChatGPT)はGROWモデルを相談者に提示し、そのやり方を一つずつ踏襲しながら進んでいくタイプのようです。そこでこのように返してみました。
私としては曖昧な感じで返したつもりだったんですが、それもちゃんと受け止めた上でGROWモデルを進めてますね。ここではこのように返しました。
ここは何となく素で返してしまいました(笑)それに対してコーチはちゃんと受け止めた上で深掘りをしてますね。次はこのように返しました。
これもちょっと意地悪な返しですよね。。。それに対してもちゃんと受け止め、変えていくことができるように励ましていますね。その上で次の段階に進んでいますね。
ここも副業というワードに惹かれてしまい素で返してしまいました(笑)すると具体的な行動計画に進んできました。
結構具体的に返してきましたね。これはちょっと驚きました。ただ、ここでもちょっと意地悪に返してみました。
ここもかなり具体的に返してきたなぁという印象です。ちょっと長くなってしまいましたが、ここまでにしました。
■生成AIのコーチング力は?
実際にChatGPTにコーチングをやってもらった感想ですが、どのような返しをしてもネガティブに捉えることなくGROWモデルに則って進めていく推進力というんですかね、そういうモノは流石だと思いました。また、情報提供力も優れているので、実際のコーチングでも真似できるポイントはたくさんあるように感じました。
一方でもう少し深掘りをしても良かったなぁと感じる所もありました。ただ、今回はそこまでの内容をスクリプトに書いてないので、ここまでできれば当初の目的である初学者の方に向けてのコーチングの進め方について、十分すぎる一つのサンプルにはなるのではないかと思いました。もし、気になる点があればスクリプトに追加すればおおよそは対応してくれると思います。
このように生成AIは対話を行いながら目的を達成させていくこともできます。こうした使い方も生成AIを使う上で有用な使い方の一つですので、もしよかったら試してみてくださいね!