第613回 Zoom研修を考える・その8
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
このコラムでは不定期にZoomを使った研修ネタをご提供しています。Zoomは本当にアップデートが頻繁で都度仕様が変わります。そんな中でも最近のアップデートで目を引く内容がありましたので、今回はこの機能についてお話ししたいと思います。
■「画面共有プレゼンター」の実装
コラム執筆時点のZoomバージョンは5.17.7ですが、今回取り上げる「画面共有プレゼンター」機能は一つ前の5.17.5で実装されました。
これは一言で言うと、PinP機能の実装です。PinP機能については過去のコラムで説明しています。
PinP機能とは正しくはPicture in Picture機能と言い、複数の画像を重ね合わせる機能です。例えるならば、YouTubeのゲーム実況者さんのようにゲーム画面を背景にした配信者が映っている状態です。このPinP機能をオンライン研修で活用することを考えた場合、研修スライドを背景にして講師が映っている状態が考えられます。
過去のコラムでも書いていますが、実はこれに近しいことは以前のZoomでも行うことはできていました。しかし何かしらの問題があり、実用性まであと一歩のところだったんです。それが今回実装された「画面共有プレゼンター」機能を使うことによって、これらの問題を払拭し、とても簡単にPinP機能が使えるようになりました。
これは本当に大きな進化だと思っています。なぜならこの機能をうまく使うことでスライドをバックに講師が話しているように見せられるので、研修への没入感(イマーシブ)を高めることができるようになるからです。
■オンライン研修の向かう先
実は他にもZoomには優れた機能が追加されているのですが、それらはまた別の機会にお話ししたいと思います。
昨今はTeamsを導入される企業が増えてきていることによりZoomの使用感が下がっているように感じる所もありますが、TeamsとZoomは似て非なるものでお互いの代用はできないと考えています。そのため、私の中ではオンライン研修を行う場合Zoom一択となっています。それぐらいZoomの使用感は高まっています。
ただ、Zoomの使用感がどこまで高まったとしてもZoomはあくまでツールです。そのツールを使いこなすのは私たちです。私はオンライン研修の効果性を高めることにずっと取り組んできていますが、ソフトウェア面だけで見たらZoomはある程度完成の域に近づいているのではないかと思います。
それでは、そこから先、どうやってオンライン研修の効果性を高めていくのか。それは、オンライン研修の仕組みそのものにアプローチするしかないと思っています。
私は研修の最終形態の一つがワークセッションだと考えています。ワークセッションとは参加者自らが答えを導き出し学びを深めていく研修のスタイルです。今まではこのワークセッションを用いたオンライン研修を提供してきましたが、現在はこのワークセッションを超える新たな研修スタイルを模索しており、近々その形をリリースしようとしています。
それがうまくいけば、私の目標の一つである研修の効果性を高めることに一歩近づけるかもしれません。その時はまたお話しさせていただきます。
...というわけで、今回はZoomの新機能である「画面共有プレゼンター」をご紹介しました。この機能は簡単にできますので、良かったらぜひ試してみてくださいね!