第438回 他者評価依存を7つの習慣に絡めて考えてみる
こんにちは、キャリアコンサルタント高橋です。
先週、ちゃとらんさんのコラムに絡ませていただきましたが、今回は勝ち逃げ先生さんのコラム「他者評価依存の高い代償」を読ませていただき、こちらのお話ももっともだなぁと思ってしまいました。。。というのも、この話も7つの習慣に大きく絡む内容で、先週書いた「自分の天気を持つ」続きの話だったからです。
そこで、今回は勝ち逃げ先生さんのコラムに絡ませていただき、他者評価依存を7つの習慣に絡めて考えてみました。
■他者評価依存になるとどうなるか?
勝ち逃げ先生さんのコラムには以下のように書かれています。
他人からの評価を気にしてしまうのは仕方が無いことですが、度を越して気にし過ぎるのは問題です。なぜならば、「他人からの評価は自分ではコントロールできない」からです。コントロール出来ないものにエネルギーを使う程に無駄なことはありません。明日の天気に悩むのと同じ話です。他人からの評価を気にすれば気にするほど依存状態になり、どんどん自分らしさが蝕まれてしまいます。
本当にその通りです。自分が影響を及ぼせない他者評価に依存するとどんどん自分のエネルギーを消費していきます。その結果自分らしさが虫歯慣れて蝕まれていくというのは本当に納得できることです。そして、このことに対して勝ち逃げ先生さんは以下のように結ばれています。
他者評価の呪縛から脱却し、本当の自分自身の思いや考え方を他人に伝えることが出来るようになった時、不思議なことに他者評価が高まるものなのです。
こちらもその通りで、この考え方は7つの習慣の重要な概念でもあります。
■第1の習慣「主体的である」
それは、第1の習慣「主体的である」という考え方です。第1の習慣の概要はこちらをご参照いただくとして、ここでは主体的に行動するためには反射的に行動することを避けることを推奨しています。
そのためには、何かの出来事があった時に湧き起こる瞬間的に怒りや悲しみなどの感情に対し、そこで一旦停止し考えることで、自分望む行動を取るようにします。ここで考えることが「自分の天気を持つ」ということなのです。
例えば、誰かに嫌なことをされて怒りが湧き起こったとします。その怒りに対して行動を起こすということは、嫌なことに対して反射的に行動するということです。そうではなく、嫌なことをされた時に一時停止し、そこで自分の天気を持つようにするのです。「嫌なこと」に善悪はなく、あくまでそれは一つの事象でしかありません。それを「嫌なもの」と捉えたのは自分自身です。だとすれば、自分の天気を持つことで違う捉え方もできると考えます。そこで、その「嫌なこと」をどう捉えることが最適な選択なのかを考え、自分にとって効果的な行動を選択することで、主体的になれるということなのです。
それでは、どのような事象に対して主体的であれば良いのでしょうか? ここで出てくるのが「影響の輪」と「関心の輪」という考え方です。
■「影響の輪」と「関心の輪」
「影響の輪」というのは自分の影響を及ぼすことができる範囲という概念で、その影響の輪の外に自分の影響を及ぼすことができない「関心の輪」という範囲があります。
勝ち逃げ先生さんのコラムにもありましたが、明日の天気などは自分でどうすることもできませんから、これは関心の輪に入っている事象です。こういった関心の輪にフォーカスし続けているとどうなるか? 7つの習慣では関心の輪が大きくなり、その中にある影響の輪が小さくなっていくのだそうです。それは、自分の影響を及ぼす範囲がどんどん狭くなっていく事を意味しています。
だから、7つの習慣では私たちが主体的であるべきは影響の輪にフォーカスすべきと言っています。私たちが影響を及ぼせる影響の輪にフォーカスすることで、私たちは自分の行動をより主体的にすることができます。それを繰り返すことで少しずつ影響の輪の範囲が広がっていきます。
そうすると、これまでは影響を及ぼすことができなかった関心の輪に対しても影響を及ぼすことができるようになるのです。その結果、私たちは流れを変える人になることができる、これが第1の習慣が言わんとすることです。
■他者評価依存を7つの習慣に絡めて考えてみる
この話は勝ち逃げ先生さんのお話に当てはまります。先ほど引用させていただいた個所をもう一度みてみます。
他人からの評価を気にしてしまうのは仕方が無いことですが、度を越して気にし過ぎるのは問題です。なぜならば、「他人からの評価は自分ではコントロールできない」からです。コントロール出来ないものにエネルギーを使う程に無駄なことはありません。明日の天気に悩むのと同じ話です。他人からの評価を気にすれば気にするほど依存状態になり、どんどん自分らしさが蝕まれてしまいます。
これは関心の輪にフォーカスしすぎた結果、影響の輪が小さくなっている状態です。そして、
他者評価の呪縛から脱却し、本当の自分自身の思いや考え方を他人に伝えることが出来るようになった時、不思議なことに他者評価が高まるものなのです。
これは影響の輪にフォーカスすることで影響の輪を大きくし、関心の輪に対しても影響を及ぼせるようになっている状態です。
勝ち逃げ先生さんが7つの習慣をご存じかどうかはわかりませんが、もしご存じないとしたら、ここまでのことをお考えになられているのは本当にすごいと思います。そして、こういったお考えができるからこそ、「IT業界の年収アップ戦略」を立てることができ、多くの方に支持されているのではないかと思いました。
コメント
勝ち逃げ先生
高橋さん
いつも楽しく拝読しております。またこの度は、ぼくのコラムを取り扱って頂きありがとうございます。ぼくのコラムを上回る丁寧な解説でした。さすがです。おそらく感づかれているかとは思いますが、高橋さんの「自分の天気を持つ」を参考にして、ぼくの読者層向けに翻訳しています。
>勝ち逃げ先生さんが7つの習慣をご存じかどうかはわかりませんが
はい。この考え方に自力でたどり着きました………とかっこよく言いたいところですが、そんな訳はありません(笑)。ぼくは本が大好きで、年間120冊読むようにしています。ポイントらしいところだけを斜め読みですが、内容はだいたい頭に入っていますよ。コラム執筆時に「7つの習慣」を特に意識はしていませんでしたが、その影響はにじみ出てますね。
PS.
微妙に意味が伝わりますが、おそらく誤植だと思われます。
虫歯慣れていく→蝕まれていく
(修正後はこちらのコメントを消して頂いて構いません)
ちゃとらん
いつも、楽しく拝読させていただいています。
勝ち逃げ先生の前回のコラムに今回の高橋さんの7つの習慣を絡めてのお話、非常にわかりやすく参考になります。
さて、
> 結果自分らしさが虫歯慣れていくというのは
の箇所は、蝕まれる の誤変換と思われますが、如何でしょうか?
# 意味的に解釈しても面白い表現なので、個人的にはアリなんですけど。
キャリアコンサルタント高橋
勝ち逃げ先生さん、
コメントありがとうございます。
私もいつも勝ち逃げ先生さんのコラムは楽しく拝読させていただいております。
コメントをいただき、この話を7つの習慣のワードを一切出さずに暗喩的に表現されていることに二度驚きました。。。
本当に素晴らしいと思います。
私も色々学ばせていただきます!
誤字についてのご指摘ありがとうございます。
こそっと直してしまおうと思ったのですが、ちゃとらんさんからもご指摘があり、逃げ切れないと思い、誤字の部分はそのままで訂正させてもらいました(笑
ぜひ、これからもよろしくお願いいたします!
ちゃとらんさん、
いつもコメントありがとうございます。
あまり他のコラムニストさんに絡みすぎるのもご迷惑かなと思いつつ、内容が内容なのでどうしても絡ませていただきました。。。
ちゃとらんさん、勝ち逃げ先生さんともに暖かく迎えていただき、本当にありがたく思っております。
誤字のご指摘、ありがとうございます。
また、さりげないフォローに泣きそうです。。。
もうこれ以上は隠し通せないと思い、誤字の部分はさらけ出して訂正させていただきました。。。
ぜひ、これからもよろしくお願いいたします!
他者評価依存にもコメントした匿名
高橋さん
いつも読ませてもらってます。
勝ち逃げ先生さんのコラムに感銘してコメントした匿名ですが、
こちらのコラムを読んで、理由がよく分かりました。
私、高橋さんの「自分の天気を持つ」の考え方が、すごく刺さりまして、自分なりに実践しております。また、部下や知人にも薦めています。
そういう思考だったので、きっと勝ち逃げ先生さんのコラムも刺さったんだなぁ、と思いました。
それにしても「関心の輪」と「影響の輪」の変化の過程は面白いですね。
また、「関心の輪」にも、絶対影響を及ぼせない部分(例えば明日の天気)と影響を及ぼせる部分(例えば打ち合わせの結論のようなもの)が、あるなぁと感じました。
そこを自分の中で区分けして、主体的に動くことで影響を及ぼせる部分に「影響の輪」を広げていくことで、きっと人生がすごしやすくなるんじゃないかな、と気づきがありました。
ありがとうございました。今後もコラムを拝見させていただきます。
キャリアコンサルタント高橋
他者評価依存にもコメントした匿名様、
コメントありがとうございます!
「影響の輪」「関心の輪」は、意識をして行うと自分の力の注ぎ方が明確になってくるような気がしております。
勝ち逃げ先生さんが他者評価依存で天気の例えをされていましたが、これを関心の輪、影響の輪で捉えると、
関心の輪:「なんで今日雨降るかなぁ…」(天気そのものに干渉しようとする)
影響の輪:「今日は雨だから家でできることをしよう」(自分のできることにフォーカスする)
のように考え方や行動が変わってきたように感じております。
また、影響の輪にフォーカスする例でいえば、例えば上司への対応があります。
上司の行動そのものは影響の輪の範疇ですが、上司に対して自分のできることをやっていると、次第に上司から信頼され、上司は自分の仕事を任せるようになるかもしれません。こういった例が影響の輪が広がって関心の輪に影響を及ぼしていくことなのかなと思っております。
それは、他者評価依存にもコメントした匿名様もおっしゃるように自分の人生をより効果的に過ごすことに繋がるのかなと思いました。。。
ありがとうございました!